キャリアカフェオープニングセレモニー開催報告 [2007.12.17]
お茶の水女子大学では、現代的教育ニーズ取組支援プログラム 「 科学的思考力と表現力で築く 『私の履歴書』 プロジェクト」の採択を受け、そのプロジェクトの一環として 図書館・総合情報処理センター・現代GPがコラボレートし、 学生主導のキャリア実践教育を実施するための「キャリアカフェ」を大学附属図書館1階に設置した。
2007年12月17日(月)10時40分より「キャリアカフェ」のオープニングセレモニーを開催。学生、教職員、近隣の国立大学・私立大学の図書館関係者12機関24名を含め 計100名余りが参加し、知的な笑いあり、おいしいコーヒーサービスありと大好評だった。
オープニングセレモニー
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セレモニー・スピーチ ( お茶の水女子大学 学長 郷 通子 ) |
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スピーチ ( お茶の水女子大学附属図書館長 羽入 佐和子 ) |
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現代GP内容説明 ( お茶の水女子大学 現代GP取組責任者 千葉 和義 ) |
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キャリアメンターによるミニ講演会
「 科学情報と映像メディア 」 ( 日本科学映像協会 常任理事 定村 武士 氏 ) |
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キャリアメンター・定村武士先生に聞く! |
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終わりに ( お茶の水女子大学 GP統括理事 三浦 徹 ) |
- 司会・進行
- 図書・情報チームリーダー 茂出木 理子
- 文教育学部 人間社会科学科1年 小林 加奈
「キャリアカフェはリラックスできる知的空間」─ 図書・情報チームリーダー 茂出木 理子
セレモニーに先立って司会の茂出木理子 図書・情報チームリーダーがキャリアカフェのできた経緯を説明した。
「お茶大はエコの精神に目覚めています。この自販機で使う紙コップには非木材のものを採用しました。またマイカップを使うと10円がキャッシュバックされます」。
ゆっくりとコーヒーを飲めてリラックスできる知的空間を目指す。茂出木チームリーダーは このカフェ構想を十数年前からあたためていた。
「自分が勤める図書館にカフェを作ろうと思っていましたが、その当時の私には実行力もキャリアもありませんでした。しかしこの夏に現代GPが採択され、本学でもキャリアカフェ構想があることを知り、このプロジェクトと連携することになりました」。
キャリアカフェの意図する「キャリア」とは何か。
「キャリアというのはポストや、地位、長く勤めることではなく、いかにして自分の夢を実現するかということ。それにつきます。女性には女性のキャリアの磨き方があります」
目標をしっかりと持ち、意義のあるプロジェクトを実現・成功させる熱い心が伝えられた。
「お茶大という優れた環境の中で、社会で役に立つ幅広いキャリアを形成して頂きたいです」
「現代的で新しい、キャリアカフェ」─ 学長 郷 通子
その後、郷 通子学長のセレモニー・スピーチではキャリアカフェの意義が伝えられた。
「キャリアカフェは、今まで本学にはなかった新しい空間を提供するという、画期的な企画です。
ここキャリアカフェは学生主導の場です。学生が主体となって、ユニークなアイディアを持ってさまざまな企画を実現してください。それがすなわちキャリアカフェの成功へとつながっていきます」。
そして Library Student Assistant(LiSA)の菊地優美さん(文教育学部)と、今回の学生司会の小林加奈さん(文教育学部)がテープを持ち、郷学長によるテープカットが行われ、「 新しい知的空間・キャリアカフェ 」の幕開けを飾った。
「新しい対話の場、キャリアカフェ」─ 附属図書館長 羽入 佐和子
テープカットに続いて羽入佐和子 附属図書館長のスピーチがあった。
「ここお茶の水女子大学の図書館は50年前近く前、昭和34年に作られました。基本的に大きな変革はなかったのですが、テープカットを見ておりまして この図書館は新しい時代を迎えていると思いました。感動の瞬間でした。
図書館の主な特徴は、教育の場、学習の場、情報の収集の場として機能することです。そしてこれからは『対話の場』という機能が必要になってきます。 キャリアカフェは まさにこれからの図書館の新しいあるべき姿として ふさわしいものでしょう」。
現代GPの取り組みについて─ 現代GP取組責任者 千葉 和義
引き続き、キャリアカフェは現代GPの取り組みのひとつであることを、千葉和義 サイエンス&エデュケーションセンター長が説明した。
「科学的思考力と表現力を育成するために、現代GPではふたつの組織を作り上げようとしています。すなわちこの 『キャリアカフェ』と『キャリアレポート放送局』です。『キャリアレポート放送局』は新しい学内ネット環境で、便利なレポート管理システムと自分史を作成 し学外へ発信する機能があります」。
「映像の世界を人に伝える、という執念」─ キャリアメンター 定村 武士
各業界での豊富な専門知識と体験に基づいたキャリア指導ができる講師・キャリアメンターを招いての講演会もキャリアカフェでの活動のひとつだ。
この日はキャリアメンターの定村武士氏(日本科学映像協会常任理事)に、貴重な映像を多数用いたミニ講演会を行っていただいた。テーマは 「科学情報と映像メディア」。
定村氏本人の製作による『黒い霧』の空撮をはじめ、科学技術映像祭で受賞した多数の映像を披露して戴いた。“1 カットの重み”が、マクロな森林環境に生きるミクロなキノコの生態を効果的に見せる『粘菌(きのこ類)』。胃カメラを改造しミクロの世界をリアルに捉えた 『昆虫の世界』。小学生姉妹とそのお母さんの科学的な視点が素晴らしい『カブトガニ』。高校教諭によるリアリティにあふれた『皆既日食』の映像など、科学 情報を伝えるために凝らされた工夫には目を見張るばかりだ。
「映像で人にものを伝えるということは、執念です。ものすごい執念で撮るのです」。
だからこそインパクトの強い、人を感動させる映像となったのだ。
なかでもハリウッドの巨匠が学生のとき自分をアピールするために作った映像は、他ではなかなか見られないものだった。驚きに充ちた科学映像と魅力的な解説で、講演時間がとても短く感じられた。
「最近は機材がよくなってきれいな映像が誰でも撮れる。だからこそテーマが大事です。テーマをどのように捉えるか。それによってワンカットの重みに違いがでてきます」。
キャリアカフェオープニングイベントにふさわしい、科学的思考力と表現力に富んだ講演会となった。
「人と人とのつながりはかけがえのない財産」─ GP統括理事 三浦 徹
終わりに、三浦 徹理事の挨拶があった。
三浦理事は学生時代、モノを作ることがなかったため つまらなく感じていた。けれども出版社に就職してからは雑誌編集に携わり、読者に俳句や写真の面白さを伝えるものづくりを手がけることになってからは、新 鮮で楽しく過ごしたという。その後9年の出版社勤務を経て大学に戻ってきたキャリアを持つ。
「キーワードは“人” なんです。モノを作るときに重要なのがチームワーク。人は変わるものです。付き合っていくうちにお互いが変わっていきます。人が全体の財産になるでしょう。
キャリアカフェを通して、人のつながりという財産を得て、お茶大から新しいキャリアが生まれていくことになると思います。いろいろなプログラムを楽しんでやっていきましょう」。
司会の小林さんが三浦理事の言葉を受けて、
「これから私たち学生が主体となって、アットホームなイベントをやっていこうと思います」
と締めくくった。
参加者の感想
- 「皆既日食という貴重な自然現象を撮影することに込められた執念と、映像現場の苦労話がとても興味深く感じた」(理学部4年 M.Tさん)
- 「好きなことを仕事にしている人は若いと思った」(文教育学部 3年 G.Uさん)
- 「通りがかりできました。後ろまで声が聞こえてよかったです。映像も印象的でした」(文教育学部 3年 A.Yさん)
- 「工夫された映像で迫力のある昆虫の映像に驚きました。もっとたくさん見たいです」(理学部 2年 K.Tさん)
- 「定村先生の代表作 『クライシス2050』が見たいと思った」(理学部4年 S.Aさん)
- 「コーヒーがおいしかった。また飲みに来たい」(文教育学部 2年 E.Iさん)
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