平成20年 7月17日(木),7月18日(金)
プレゼンテーション法研究 "サイエンスカフェ" 開催報告

2008年7月17日(木)及び18日(金)に、附属図書館1階 キャリアカフェにて "サイエンスカフェ" が開催されました。 本学大学院にて開講されている 『プレゼンテーション法研究』 の演習の一環として、受講生である5名の話題提供者により、各々の専門分野に関連したテーマについてのプレゼンテーションが行われました。 この講義の目的は、「科学について、楽しく、魅力的に伝える企画力や対話する能力の向上」です。各プレゼンテーションは質疑応答の時間を含め20分程度で、両日およそ20名の聴衆が集まりました。受講生の皆さんは、成果を実感されたでしょうか。

聴衆の心をつかむ

司会者(ファシリテーター)によって紹介されたプレゼンターは、早速、スライドを用いてプレゼンテーションを始めます。 聴衆の興味を引くために肝要なイントロ部分では、今回のトピックが何であるか、プレゼンテーションの目的は何かが、シンプルかつ魅力的に伝わるよう様々な趣向が凝らされていました。 当初はどことなく緊張した空気が漂っていたカフェも、司会者による絶妙な合いの手によって瞬く間に笑いが拡がり、話題提供者と参加者の距離は一気に縮まっていきました。

また、専門的な内容の解説中に、女性が興味を持ちそうな話題を効果的に取り上げているところは、お茶大ならではといった感じがしました。

わかりやすく伝えること

今回のサイエンスカフェは、それぞれの話題提供者の研究分野に沿った、専門性の高い内容がテーマです。 ですが、参加者は必ずしも専門分野の仲間ばかりが集まるわけではなく、専門外の参加者が足を運んでくれることもあります。 ですから、発表者には聴衆に専門外の人が含まれることを想定したプレゼンテーション方法が求められます。 伝えたいことを正確に、専門外の人に対してもわかりやすく伝えるための掛け合いを交えた語り口や、アニメーションや小道具を使った趣向を凝らした演出も印象的でした。

コミュニケーション

プレゼンテーションはコミュニケーションの一形態ですから、話題提供者と参加者のやりとりは欠かせません。

サイエンスカフェでは、話題提供者は身振り手振りを交えて伝えようとすると同時に、参加者の表情をきちんとくみ取ろうとしていましたし、参加者側も頷くなどして応えていました。 司会者はその両者の橋渡し役として、話題提供者の語りに合いの手を入れたり、参加者の代表となって途中でスライドについて質問したりしつつ、ロジックの中で押さえるべき点を確認しながら進行していました。

また、参加者からは疑問だけでなく鋭い意見なども発せられ、活発な議論が展開されていました。

2日に渡ってのサイエンスカフェ。受講生の皆さんも、今後のスキルアップのための良い経験が出来たことでしょう。

お昼の時間帯ということもあり、ドリンクを片手に、皆さん楽しく、そして有意義な時間を過ごせたと思います。

学生リポーター:理学部 M2 T.N