バングラデシュスタディツアー実施報告


(スラムにある小学校)

 2014年8月30日(土)から9月6日(土)まで「国際共生社会論実習」として南アジアの国であるバングラデシュにて学部生8名による国際調査が行われました。

 参加者は渡航前に事前学習として、各自で設定した研究テーマをもとに文献調査した内容を発表しあったり、バングラデシュの衣料工場で働く女性に関するドキュメンタリー映画を観賞したりしました。また、7月には茨城大学人文学部准教授の長田華子先生にバングラデシュの工業化とジェンダーにまつわるご講演をいただき、現地の縫製産業の歴史や現状について学びました。

 現地では、世界最大のNGOであるBRACが運営するプログラムの見学や、日系縫製工場やJICA事業の見学、盲学校訪問などを行いました。それぞれの訪問先では担当の方からお話を伺い、質疑応答や現地の方へのインタビュー調査を行いました。

 BRACはバングラデシュの貧困を撲滅することを目的として設立されたNGOで、その活動範囲は農業開発・教育・医療・金融ビジネスなど多岐にわたっています。今回はノンフォーマル教育、マイクロファイナンス、コミュニティ・エンパワーメントに関するそれぞれのプログラムの見学をしました。日本ではNGOの活動を意識する機会はあまりないのですが、バングラデシュにおいてはNGOの活動が生活に根付いている様子を直に感じることができました。

 日系縫製工場の見学では、わたしたちが普段着用している衣服が、様々な工程と多くの人々の手作業を経て作られていることを知り、「価格で商品を適切に評価する」ことの意味を考えさせられ、日々の消費行動を見直すきっかけになりました。


(マイクロファイナンスの様子)

 JICA事務所では、めざましい発展を遂げているバングラデシュが抱える課題を教わり、経済成長の加速化と社会の脆弱性の克服に取り組むJICAの様々な事業の説明をいただきました。また、JICAボランティアの活動現場の訪問では、ごみ問題に関するレクチャーを受けた後にダッカのごみ事情の最前線を知ることができました。

 1週間という短い期間ではありましたが、実際にバングラデシュへ行き現地で暮らす人々と話したり、実際の生活を見たりすることで、文献やデータでは知ることのできない生の情報に触れることができました。また、今後も加速するグローバル化の流れにおいて、刻一刻と変わる世界の現状に対応するための柔軟性と、文化や生活背景の違う人々と共生するための心構えを学びました。

 今回の実習にあたり、引率の北林先生・福井先生はじめ、ご尽力くださったすべての方々に心から感謝いたします。この貴重な経験をもとに各々が共生社会の一員としての自覚を持ち、更なる学びや行動といった次のステップの活動へ繋げていきたいと思います。

(生活科学部人間生活学科2年 石川 文絵)