保育臨床演習T |
幼稚園教育要領には、「人格形成の基礎を培う」こと、その達成のために「環境を通して行うものであることを基本とする」と謳っています。また、保育所保育指針においても、「保育所の保育は、子どもが現在を最もよく生き、望ましい未来を作り出す力の基礎を培う」ために、「十分に養護の行き届いた環境の下に、くつろいだ雰囲気の中で子どものさまざまな欲求を満たし、生命の保持及び情緒の安定を図る」ことなどを目標とすると述べられています。「人格形成の基礎」とか「望ましい未来を作り出す力の基礎」とはどういうことで、これらの目標達成にかかわる「環境」のあり方について具体的に検討していきます。 |
比較保育学T |
3歳未満児の学習のあり方について、世界7カ国の比較研究を通して検討する。テキストとして
Ingrid Pramling-Samuelsson and Marilyn Fleer eds.
Play and Learning in Early Childhood Setting:International Perspectives,Springer 2008を使用予定。 |
保育実践研究TUVW(大戸担当) |
保育実践の質の向上を目指して、それぞれの現場が抱える課題を選び、課題解決の方法を検討し、年間通して各園の課題解決の方法を実践し、その過程を「ドキュメンテイション」にまとめる。保育所関係者は、『保育所における質の向上のためのアクションプログラム』に示されている事項から課題を選んでもよい。また、幼稚園関係者は、「家庭との連携のあり方」、「園の評価基準の設定」等、幼稚園に求められている今日的課題から選ぶことが望ましい。
保育の現場を持ち、またデジタルカメラやパソコンの操作ができる方の受講を望む。 |
障害児保育教育論T |
本科目では障害概念の脱構築をテーマに進める.前半は感覚障害を中心に障害種ごとの特徴を説明する。後半は「障害」概念の考え方、とらえ方を、聾学校での手話使用の歴史や、重度重複障害児の教育実践から生まれた「相互輔生(そうごほせい)」という考え方などを取り上げ考察していく。 |
障害児保育教育論U |
本科目は、特別支援教育をキーワードに授業を進める。前半はこれまでの障害児教育(特殊教育)が歩んできた歴史を説明し、障害児教育が特殊教育から特別支援教育にかわる背景を概観する。後半は特別支援教育の考え方、実際の様子を講義と現場の先生の講演を聞くことを通して理解を深める。 |
保育実践研究TUVW(長谷川担当) |
長谷川が担当する保育実践研究では、子どもに対する疑問や保育場面における疑問を、心理学の研究法を拠り所に実験研究や調査研究を行い掘り下げていく。授業はすべてディスカッションを中心としたゼミ形式で行い、必要に応じて講義も行いながら進める。 I/VとU/Wはそれぞれ同時に開講するが、I・Uでは、前半ではその基礎となる心理学の研究法について講義を中心に学び、後半では研究テーマの絞り込みとプランニングを行う。特に後半では、各自が持っている疑問・興味に基づいた研究テーマが見つけられるよう、関連する文献の読みすすめを通して焦点を絞り込み、具体的に心理学の研究法に則った研究として組み立てていくことができるよう指導する。研究プランができ次第、実際の調査・実験に着手し、得られたデータの解析・検討を行う。実験の予行練習や予備実験、予備調査なども必要に応じて行っていく。取り扱うことが可能なテーマとしては、保育場面や子育てに関する質問紙を用いた調査研究や子どもの認知機構を調べるような実験研究、大人を対象にした脳波を用いた脳機能研究などがある。
V・Wでは同時平行で開かれるIの心理学の研究法について確認をしながら、これまで行った研究に関連する文献を検索し読みすすめる。これまでに行った研究を継続してデータ収集・解析も行う。また、後半ではこれまで行ってきた研究を、簡単な論文の形になるようまとめの作業を中心に進めていく。
(保育実践研究V、Wは、I、Uを受講していることが前提となる) |
現代育児論U |
少子化、長時間保育の普及、そして認定子ども園に集約される幼保一元化の動きなど、保育、幼児教育の現場には大きな変動と混乱がもたらされている。保育、幼児教育界で活躍する3人の講師が、乳児発達、育児支援、保育コミュニケーション論などに鋭く切り込んだ講義を展開する。 |
幼児理解とその方法U |
幼児の行為をVTRや写真等、ヴィジュアルなツールを通して観察し、行為の意味や成長のストーリーを読み解く演習をオムニバス方式でおこなう。個人的に理解を深めると同時に、グループで情報を共有し、またプレゼンテイションを通して、子ども理解の視点と子ども理解の方法の多様性を理解する。 |