第6回 FD講演会(ワークショップ) FDのための教育・研究・サービス活動業績記録(Academic Portfolio)の作成術 Peter Seldin(米国ペース大学名誉教授) J. E. Miller(米国ノーザンイリノイ大学准教授) |
今回の企画は、特別教育研究経費で採択され、国際規格のFD 戦略事業の一環として「Faculty Development のための教育・研究・サービス活動業績記録(アカデミック・ポートフォリオ) の作成術」を1月5、7日の2日間、国際的に著名なFD の専門家であるピーター・セルディン氏とJ.エリザベス・ミラー氏を米国から招聘し開催した。これは、同大学の教育目標である「幅広い基礎教養(リベラルアーツ)と高度な専門性を身に付けた女性リーダーの育成」に沿った教育の質を保証するため、国際的に通用する教育能力の向上(国際規格のFD )を目的としている。近年、アメリカおよび他の多くの国々の高等教育界において、教員は自分の職務業績について説明責任を負うようになってきている。このアカデミック・ポートフォリオの効果的な作成方法を含む、高等教育の問題に関するコンサルタントをピーター・セルディン氏は全米および世界45カ国の350を超える大学で努めてきたFD の専門家である。 内容は、第1部 研究・サービス活動業績記録の作成方法、第2部 教育活動業績記録の作成方法と教育改善活動のワークショップ・講演の2部構成で2日間にわたって行われ、他大学教職員等も含め延べ130名が参加した。 さらに、第3部として、主に学生を対象に「家族理論と家族危機のマネージメント」について、米国と日本の家族の共通した危機問題にふれ、どのように解決するのかなど実践的な状況についてディスカッション形式で行った。
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二日間のワークショップを通して今後日本の大学でも活用されていくであろうアカデミック・ポートフォリオと教育ポートフォリオの作成に関する知識を多く得ることができた。これらのワークショップで得た知識は当大学でも今後大いに活用されていくことであろう。また本ワークショップへは学外からの参加者も多く、両先生から学んだことが、当大学だけではなく、他大学や高等学校においても取り入れられていくことを期待している。 「家族理論と家族危機のマネージメント」の講義ではミラー先生から家族システム理論について学び、参加者はその応用としてのケーススタディに取り組んだ。セルディン先生のパーソナルな部分も事例として説明・紹介され、両先生の学問に対する真摯な態度に多くの学部生や院生が感動した様子であった。 今回の企画では計画から実施まで全ての段階で参加させていただいたことに感謝している。大変実りの多いワークショップと講義であったので、本大学の教育目標を達成できたばかりではなく、今後の研究・教育能力向上へ向けての多くの示唆が得られたことは大変喜ばしいことであると思っている。 |
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コメント:石井クンツ昌子 |