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学内公開講座「NPOの現場を知る」シリーズ報告

2017年7月6日更新

2017年6月、全学共通科目「NPO入門」及びリベラルアーツ科目「NPOインターンシップ実習」の一環として、NPOの現場で実際に働く方をゲストスピーカーとしてお招きし、各々の取り組みの現状や課題についてお話をうかがう学内公開講座「NPOの現場を知る」シリーズ(全3回)を開催しました。

第1回「NGOとアドボカシー~声無き人の声となり政策変容を目指す~」

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WVJの歴史についてお話する柴田さん

2017年6月12日(月曜日)、NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン(以下、WVJ)の柴田哲子アドボカシー・シニアアドバイザー/チーム・リーダーをお招きして、アドボカシーとNPOをテーマにお話しいただきました。柴田さんは、WVJにてアドボカシー・チームを統括していらっしゃり、また、SDGs市民社会ネットワークなどNGOの複数のネットワークでも世話人や進行役を担っていらっしゃいます。こうしたご経歴からNPOが行うアドボカシーについて詳しくお話いただきました。
柴田さんからは、アドボカシーとは、一人一人が問題について知り、その原因について声を上げ、解決のためにできることを訴えていくことであるとの説明がありました。また、政策決定者(政府・国際機関)、市民・世論に対するアドボカシー活動、そして、支援地でのアドボカシー活動の具体的な事例についてお話くださいました。例えば、G7・G20サミットの開催に際して、ワールド・ビジョンは市民社会が抱える懸念や提言を取り纏めて訴える活動を長年続けており、実際に提言したことが受け入れられ、首脳会議の中心的議題として取り上げられたり、首脳宣言に明記されるに至ったというケースがあるとのことでした。また、市民・世論へのアドボカシーの例として、これまでにWVJが実施したキャンペーンの成果などについてもお話いただきました。最後には、NGOでのキャリアパスについても言及いただき、参加学生は真剣に聴き入っていました。

右矢印 NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン

第2回「科学を変える、科学を生かす―NPO活動で育てる市民力」

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科学とNPOについて講義をする上田代表

2017年6月19日(月曜日)、NPO法人市民科学研究室(以下、市民研)の上田昌文代表理事をお招きして、科学とNPOをテーマに、様々な取り組みの事例を用いた講義をしていただきました。上田代表は、科学技術に関連する学会・基金等の要職を歴任されており、その市民社会における科学という専門性から、市民研の実際の活動と今後の課題等についてお話しくださいました。
上田代表からは、市民研という組織の概要や多岐に渡る活動についてお話いただきました。市民研は、ナノテクノロジー、電磁波、生命操作・未来身体、科学コミュニケーションツール、市民と防災など、多岐に渡る分野の調査研究を行っています。本講義ではこれらのテーマについて幅広く言及いただきましたが、特に、学生からは、電磁波のリスク評価についての説明に関心が高かったです。IHクッキングヒーター、パソコン、携帯電話、そして、将来的にはリニアモーターカーなど我々が日常生活で利用する機器には電磁場を発生するものが少なくありませんが、その利便性に伴うリスクについては市民一人一人が充分に理解しているとは言い難いです。生活に欠かせないスマートフォン等の電気機器による電磁波暴露のリスクなど、学生にとって身近な話題についても説明してくださり、多くの参加者にとって目から鱗が落ちるような経験となりました。学校で教わった理科や科学の知識を如何に市民の生活に活かすのか、深く考えさせる授業でした。上田代表のお話に刺激を受けた学生も多いようでした。

右矢印 NPO法人市民科学研究室

第3回「平和構築とNPO~ルワンダをみつめて」

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ルワンダでの教育支援についてお話する
永遠瑠マリールイズ理事長

2017年6月26日(月曜日)、NPO法人ルワンダの教育を考える会の永遠瑠(トワリ)マリールイズ理事長をお招きして、ルワンダでのご経験をもとにした平和構築とNPOをテーマにお話しいただきました。永遠瑠理事長には、ご自身のルワンダでの内戦体験、日本とのご縁、そして、ルワンダの教育を考える会の実際の活動などについてお話いただきました。
永遠瑠理事長からは、1994年4月に始まったルワンダ内戦について、ご自身の経験からお話がありました。家族とともに戦火を逃れ、福島県での研修で得た日本語力を通じた出会いをきっかけに日本に移住し、母国ルワンダのためにNPOを立ち上げた経緯について詳しくお話くださいました。日本に来た当初は、任意団体として活動していましたが、2000年にルワンダの教育を考える会として法人格を取得し、現在もルワンダの教育支援活動を行っています。現在、幼稚園と小学校を運営しており、280人の生徒がいるとのことでした。内戦を経験して、着の身着のままで命からがら戦火を逃れた経験から、「教育は平和と発展への鍵」であるとのモットーを持つに至り、現在、母国ルワンダのみならず、日本でも講演活動などを精力的に行っているそうです。NPOには、政府や企業が担いきれないことをする力があるといったお話や、日本の地方自治体や企業とルワンダの受益者を結びつける役割を担っているというお話を聞き、NPOの社会における役割について理解を深めることができました。

右矢印 NPO法人ルワンダの教育を考える会

全ての学内公開講座で、参加学生からNPOの現場の活動を理解する上で勉強になったとの反響がありました。

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