研究所紹介リーダーシップ教育研究ダイバーシティ推進比較日本学教育研究イベント刊行物研究所へお問合せ

ページの本文です。

12月19日(土)キックオフシンポジウムに参加して

2016年1月15日更新

2015年12月19日にお茶の水女子大学創立140周年記念国際シンポジウム「リーダーシップ教育の現状とこれから―育て!グローバル女性リーダー」が開催された。司会は谷口准教授(本学)が務め、本学の室伏きみ子学長、常盤氏(文部科学省高等教育局長)からそれぞ゙れ挨拶があった。

第一部では、崔総長(韓国梨花女子大学校)の基調講演が行われた。梨花女子大学校の歴史とビジョンの紹介の後、教育を通した女性のエンパワーメントに関するこれまでの取組を踏まえ、男女平等社会への変革を遂げるため女性リーダー養成を目指した「継続的なイノベーションとグローバル化した世界のニーズに対応していく」という梨花女子大学校が目指す未来像について言及した。

第二部では、塚田教授(本学)の司会のもと、高橋特任准教授(立教大学)、丸山特任助教(愛媛大学)、中林准教授(早稲田大学)、姜教授(梨花女子大学校)、宮尾教授(本学)の5名が登壇し、各機関の取組を述べた。高橋特任准教授は、グループごとにビジネスモデルを考える形態を取る「ビジネスリーダーシッププログラム」によって、リーダーシップの発揮と論理思考の体感を目的とした取組みを行っていることを紹介した。丸山特任助教授は、リーダーシップを養うための理論を学ぶ座学と、国内外で得た知識のアウトプットをする実践のサイクルを主軸とした愛媛大学のリーダーズスクールを元に発展した西日本学生リーダーズ・スクール(UNGL)の施行に向けて、西日本から世界に羽ばたく学生リーダーの輩出に力を注ぐとともに教職員に対するリーダーシップ教育にも着手していると説明した。中林准教授は、大学1年次に英語力やコミュニケーション能力に長けたモチベーションの高い学生を選出し、国内でのアクティビティやアメリカ留学を含めた4年間の長いスパンで修了するという早稲田大学のグローバルリーダーシップ・フェローズ・プログラムに関わっており、早い段階からの特化した教育がグローバルリーダー育成に必要である意向を示した。姜教授は、女性リーダーシップに焦点を当てて、多様な側面からリーダーシップの実現に向けた梨花女子大学校が行っているプログラムを通じて、未来には、様々な異分野、異業種に自己の専門知識の応用が可能で、複数の役割を1人でこなせるフュージョン型の人材が求められると主張した。宮尾教授は、リーダー育成のカリキュラムの作成やリーダーシップ理論の構築、グローバルリーダーシップ教育の3つの取組みを軸に、「みがかずば」という形でリーダー育成の体系を明確化したことをベースに、今後はリーダーシップ教育とキャリア教育の統合を目指すという方向性を示した。5名のパネリストによる報告の後、金井教授(神戸大学)のビデオメッセージを上映した。金井教授は、グループや組織をより良い形に変革していくためにはリーダーシップが必須であると説き、理論を身につけた上で自己の基軸になる言葉を作って、グローバルにも通用するリーダーシップの体得に努めてほしいとのメッセージを残した。

これらの報告を受けて、パネルディスカッションでは各大学の取組みの成果や効果について全パネリストが発言し、リーダーシップ教育の評価指標やジェンダーを意識した活発な議論がなされた。最後に崔総長より、リーダーシップ教育と女性がリーダーシップを発揮し活躍できる社会についてコメントがあり、会場全体で高等教育におけるリーダーシップの必要性と重要性について理解が深められた。

閉会の挨拶は、本学の猪崎弥生副学長が務め、閉幕後も個別に意見交換が行われるなど本テーマに対する熱意が溢れる印象的なキックオフシンポジウムとなった。

文責:大学院人間文化創成科学研究科博士前期課程ジェンダー社会科学専攻1年 佐藤仁美

  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • facebook
  • twitter