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これまでのみがかずば研究員

2023年4月18日更新

これまでのみがかずば研究員

2022(令和4)年度 みがかずば研究員

洲崎 圭子
専門分野 文学、ジェンダー
研究内容

キーワード:女性作家、移動、ラテンアメリカ、比較文学

スペイン語圏の女性作家を中心に、自らの意志で海外を往来し、移住を経験して多言語で執筆する作家の作品傾向を探っています。彼女たちの作品に表れた言語やジェンダー、人種、ナショナリティの境界に関する表象の特徴を分析、考察することをつうじ、一国の文学にとどまることのない文学研究のありかたを検討しています。

五十嵐 美香
専門分野 音楽学
研究内容

キーワード:発車メロディ、聴取実践、観光

現代日本の日常生活空間に存在する音や音楽は、人間の社会・文化・思考と深く関連を有しています。本研究では、いわゆる「ご当地発車メロディ」を対象とし、その多面的な性質(観光資源/商品性、地域性、公共性)の共存に焦点を当て、ツーリズムやサウンドスケープの議論と関連づけながら検討を行っています。これにより、音/音楽と人間、あるいは音によって構築される人間相互の、多様な関係性の解明を目指します。

門田 園子
専門分野 近代デザイン史、異文化交流史
研究内容

キーワード:横浜スカーフ、プリント・テキスタイル、国家・民族の表象

戦後日本で製造、世界中に輸出されていた横浜スカーフを中心としたプリント・テキスタイルについて、デザインの表象から同時代の文化、政治、経済的背景を考察する研究を行っています。プリント・テキスタイルの用途は、服飾用、記念用、スーヴェニア用、宣伝用など多岐にわたっていました。各デザインには、多かれ少なかれ西洋由来の国民国家、民族、伝統が表象化されていたことを検証していきます。

林 亜美
専門分野 ジェンダー研究、社会政策
研究内容

キーワード:職業訓練、エンパワーメント、就労支援 

日本における職業訓練の研究を行っています。求職者支援訓練を受講した女性たちのライフヒストリーから、訓練後のキャリア形成、生活や意識の変化について「力(power)」を身につけるプロセスである「エンパワーメント(empowerment)」を分析枠組みとして考察しています。ジェンダー視点から女性への就労支援や職業訓練の課題の解明に取り組んでいます。

三浦 尚子
専門分野 人文地理学、精神保健福祉
研究内容

キーワード:コミュニティケア、精神医療、障がい、入管行政、収容所

私は精神科病院の長期在院者や入管収容所に長期収容された外国人など、特定の空間で社会から隔絶され不可視化された身体をもつ者たちへ向かう力の作用と、当事者の主観や主体性の構築過程との関係に関心があります。加えて、私は精神保健福祉士でもあり、フィールドワークで築いたネットワークを生かして現在当事者やサポーターとともに「すべての人が零れ落ちることのない」かつ「柔軟性の高い」コミュニティケアの体制が構築できるよう、日々検討中です。

合澤 典子
専門分野 健康心理学
研究内容

キーワード:精神的健康、期待、感情、認知的評価、コーピング

ポジティブな期待や感情の役割に注目しながら、ストレス状況における精神的健康の維持につながる要因やメカニズムの解明を目指しています。日常生活の中で経験するストレス状況の捉え方(認知的評価)や対処のパターンの効果に関心を持っています。経験サンプリング法を用いて、期待や感情が認知的評価や対処の変化に及ぼす影響を明らかにしたいと考えています。

浅井 美峰
専門分野 日本中世文学、連歌
研究内容

キーワード:連歌、古注釈、和歌、教育

日本の中世、特に室町時代に隆盛した連歌について、当時活躍した連歌師の作品の古注釈の分析を中心に研究を進めています。連歌を詠むためには和歌や『源氏物語』等の幅広い知識が必要となります。連歌会に参加するために必須の知識や教養を、どのように連歌師が教育・指導し、人々が学習していたのかを可視化し、当時の「一般教養」の在り方を明らかにしたいと考えています。

倉脇 雅子
専門分野 音楽学、万博学
研究内容

キーワード:万国博覧会、ウィーン、19世紀、音楽の都

19世紀後半に都市の近代化、株価の暴落、コレラの流行等、大きな社会の転換期を迎えていたオーストリア=ハンガリー帝国の首都ウィーンで開催された万国博覧会における音楽公演の役割を考察することを目的としています。研究では、帝国の行政機関における音楽の位置付け、当時の実業家と音楽家たちの関係、近代都市における音楽の役割等のサブテーマを通じて多面的なアプローチを行います。

高垣 亜矢
専門分野 日本近世史
研究内容

キーワード:日本近世史、身分制社会、流通史、対外関係史

近世日本(江戸時代)の皮革流通について研究をしています。各地に残された史料の分析を通して、当時の皮革の流通構造を明らかにし、流通の実態そのものから、近世の身分制および近世社会の特質や変容を捉えることを目指しています。また、江戸時代には、対馬藩を通して、朝鮮から日本へ皮革が輸入されていましたが、その流通の実態についても検討をしています。

兪 昕雯
専門分野 中国文学
研究内容

キーワード:漢籍、版画、絵入り本

中国古代の絵入り本について研究しています。とくに、宋代から明代にかけて絵入りの実用書を中心に、書誌学・文献学の視野から、その制作・出版・流布の検討を行っています。日中所蔵の絵入り実用書の書誌情報を蒐集・整理することや、原本調査・文献考証などの作業を通じ、これらの絵入り本の資料的価値や出版文化史における意義を明らかにしていきたいと考えています。

中川 さやか
専門分野 進化生態学
研究内容

キーワード:キク科、種内多型、花形態、生活史
生物種内の形態的・遺伝的多様性に興味をもち、これらをもたらすメカニズムを明らかにするために研究を行っています。特に、キク科植物ヤマジノギク種群と近縁種カワラノギクの花の形や生活史(寿命・繁殖回数)に着目しています。自生地での生態学的調査を行なっています。また、ヤマジノギク種群・カワラノギクの集団遺伝学的解析を行ない、国内での多様化プロセスの解明を試みています。

山岡 あゆち
専門分野 社会心理学、犯罪心理学、犯罪学
研究内容

キーワード:受刑者、就労、キャリア、ジェンダー
受刑者の就労は出所後社会復帰を果たすために重要であると考えられますが、先行研究が不足しています。そこで、受刑者の就労について促進するもしくは妨げる心理社会的要因について研究を行っていく予定です。特に女性の受刑者に関しては、ジェンダーにも着目し、結婚や子育てなどのライフイベントなどの要因にも焦点を当てたいと考えています。

2021(令和3)年度 みがかずば研究員

氏名 専門分野 研究内容
佐々木 満実 中国古代史

キーワード:古代中国、婚姻、家族、法制

秦漢時代の「家族」について研究しています。とくに、「家族」の成立の問題に関心を抱いており、「家族」関係の成立に影響を与えたであろう当時の法制度の検討を中心に行っています。簡牘資料に見える「家族」関連の制度を収集・分析・再構築する作業を通じ、秦代から漢代にかけての「家族」と「国家」の関係、及びその変遷を明らかにしていきたいと考えています。

洲崎 圭子 文学、ジェンダー

キーワード:女性作家、移動、ラテンアメリカ、比較文学

スペイン語圏の女性作家を中心に、自らの意志で海外を往来し、移動や移住を経験して多言語で執筆する作家の作品傾向を探っています。彼女たちの作品に表れた言語やジェンダー、人種、ナショナリティの境界に関する表象の特徴を分析、考察することをつうじ、一国の文学にとどまることのない文学研究のありかたを検討しています。

五十嵐 美香 音楽学

キーワード:発車メロディ、聴取実践、観光

現代日本の日常生活空間に存在する音/音楽、とりわけ鉄道駅の発車メロディに着目し、「聴/聞く」という行為に焦点を当て研究しています。公共性・地域性・商業性を併せ持つ発車メロディには、音/音楽と人間の、あるいは音/音楽を基点として構築される人間相互の、多様な関係性が反映されていると考え、観光・サウンドスケープ研究・記号論等の観点から検討を行っています。

松田 麻子 英語学、言語学、統語論

キーワード:人称代名詞、de se解釈、照応、コントロール、束縛

“John hopes he will win.”のような英文は、“he”がJohnを指す場合に限定しても、少なくとも二通りに解釈できると言われています。一つの解釈では、Johnのde se態度(Johnの「(自分が)勝ちたい」と思う態度)を表すと理解され、もう一つでは、Johnのnon-de se態度(Johnの「Johnが勝つこと」を願う態度)を示すと解釈されます。私の研究では、こうした解釈の違いを生み出す構造的要因を明らかにすることを目指しています。

門田 園子 デザイン史、異文化交流史

キーワード:横浜スカーフ、テキスタイル・プリント、国家・民族の表象

近代日本において国内外の窓口となった横浜で製造、戦後世界中に輸出されていた横浜スカーフについて、スカーフのデザインから同時代の文化、政治、経済的背景を考察する研究を行っています。横浜スカーフの用途は、服飾用、記念用、スーヴェニア用、宣伝用など多岐にわたっていました。各デザインには、多かれ少なかれ西洋由来の国民国家制度が表象化されていたことを検証していきます。

林 亜美 ジェンダー研究、社会政策

キーワード:職業訓練、エンパワーメント、就労支援 

日本における職業訓練の研究を行っています。求職者支援訓練を受講した女性たちのライフヒストリーから、訓練後のキャリア形成、生活や意識の変化について「力(power)」を身につけるプロセスである「エンパワーメント(empowerment)」を分析枠組みとして考察しています。ジェンダー視点から女性への就労支援や職業訓練の課題の解明に取り組んでいます。

三浦 尚子 人文地理学、精神保健福祉

キーワード:コミュニティケア、精神医療、障がい、収容所、主体性

私は精神科病院の長期在院者や入管収容所に長期収容された外国人など、特定の空間で社会から隔絶され不可視化された身体をもつ者たちへ向かう力の作用と、当事者の主観や主体性の構築過程との関係に関心があります。加えて、私は精神保健福祉士でもあり、フィールドワークで築いたネットワークを生かして、現在当事者やサポーターとともに「すべての人が零れ落ちることのない」かつ「柔軟性の高い」コミュニティケアの体制が構築できるよう、日々検討中です。

2020(令和2)年度 みがかずば研究員

氏名 専門分野 研究内容
平田 麻里子 人文学/史学/服飾史

キーワード:洋服、仕立て業、外国人居留地、近代日本、清国

「近代日本における洋服仕立て業の構造と展開」について、「もの(衣服)」と「人(製作者・着用者)」と「技術(裁断・縫製)」の観点から多様な史料に基づき研究を進めています。とりわけ、洋服仕立て業が芽生えた外国人居留地において、清国人が同業を営むとともに日本人に技術を教授した点に着目し、その歴史的な位置づけを明確にしたいと考えています。

花形 美緒 家族社会学、家族関係学、家庭科教育学

キーワード:母親役割、子どもの離家、子どもの生活自立

母親役割のうち、「子どもに生活自立を促す」「子どもに学習を促す」という役割に着目し、子育てを通した母親役割の移行について、特に子どもの自立後における母親役割意識の減少や生活変化の研究をしています。さらに最近では、子どもの生活自立を高めるために、母親が学校教育や家庭科における学びに何を期待しているのかについて、研究を進めています。

大江 平和 中国近代史

キーワード:中華民国期,児童福祉,慈善事業

伝統的な慈善事業から現代に通じる社会福祉事業への転換期にあたる1920年代中国の児童福祉について、比較研究を進めています。すでに解明した当時の北京における児童福祉施設の財務状況をふまえて、上海・南京についても、社会福祉事業への転換の実態を分析し、その特質と意義を明らかにします。これらの都市部の比較研究を通して、地域の多様性に即した児童福祉のあり方の解明を目指します。

相川 頌子 家族社会学、ジェンダー

キーワード:男性性、男性の家事・育児

男性性が男性の家事・育児遂行へどのような影響を与えているのかについて研究を進めています。具体的には、属性と志向する男性性との関連、男性性規範がどのように個人に影響を与え家事・育児遂行につながるのか計量的な手法を用いて分析しています。男性性のなかでもとくに注目しているのが、欧州のジェンダー政策においてキーワードとなっているケアする男性性(Caring Masculinities)です。

木村 未和 家族社会学

キーワード:子ども,消費者教育,福祉

本研究は<消費者としての子ども>像に着目する。近年、消費者市民社会の形成を謳い国の政策として学校教育や家庭教育における消費者教育が積極的に推進されている。しかし、その内実は「消費者トラブル」や「投資」への言及が中心であり、消費者の権利や人権に配慮したインクルーシブな社会形成が強調されているとは言い難い。そこで、資料分析をつうじて子どもに向けた消費者教育と福祉との関係について検討する。

佐藤 香寿実 地域研究、人文地理学

キーワード:宗教差別、ライシテ、イスラーム、ストラスブール

フランスにおけるムスリムの社会的統合をめぐる問題に関心を持っています。特にストラスブールでフィールドワークを重ね、モスクや墓地といった具体的な場所の生成をめぐる諸実践について検討してきました。これに加えて現在は、イスラームの「過激化」が重大な関心事となっているフランスの現況に鑑み、「過激化」に関する言説や政策がもたらす社会的影響について分析しています。

竹家 一美 社会学、ジェンダー/セクシュアリティ研究

キーワード:男性不妊 男性性 夫婦関係

私はこれまで、泌尿器科で不妊治療を受けた男性とその妻の語りを分析し、男性不妊をめぐる当事者の経験を考察してきました。その結果、現代日本における男性不妊は、セクシュアリティの問題というよりもむしろ、夫婦関係の問題として位置づけられることが示唆されました。現在は、その結果を起点として、不妊当事者の支援につながり得る、実践的ないし政策的方策を検討しています。

中村 瑛海 植物細胞生物学

キーワード: 植物にユニークな膜交通制御の分子基盤

細胞は、生物を形作る重要な基本ユニットで、細胞内で正しくタンパク質や脂質を配置することで機能を発揮する。この仕組みは「膜交通」と呼ばれており、真核生物に普遍的な生命現象である。一方で、植物は、他の生物とは異なる膜交通制御の分子基盤を構築していると考えられることから、私は、この植物にユニークな膜交通制御の仕組みと、役割の理解を目指して、研究に取り組んでいる。

佐々木 満実 中国古代史

キーワード:古代中国、婚姻、家族、法制

秦漢時代の「家族」について研究しています。とくに「家族」が如何にして成立したのかという問題に関心を抱いており、現在は「家族」関係の成立に影響を与えた当時の法制度の検討を中心に行っています。簡牘資料に見える「家族」関連の制度を収集・分析・再構築する作業を通じ、秦代から漢代にかけての「家族」、及びその変遷を明らかにしていきたいと考えています。

洲崎 圭子 文学、ジェンダー

キーワード:女性作家、移動、ラテンアメリカ、比較文学

スペイン語圏の女性作家を中心に、自らの意志で海外を往来し、移動や移住を経験して多言語で執筆する作家の作品傾向を探っています。彼女たちの作品に表れた言語やジェンダー、人種、ナショナリティの境界に関する表象の特徴を分析、考察することをつうじ、一国の文学にとどまることのない文学研究のありかたを検討しています。

竹田 恵子 ジェンダー研究、芸術の社会学

キーワード:ジェンダー、芸術、表象、社会調査

ジェンダー/セクシュアリティをめぐるアイデンティティの形成における芸術の機能についてである。具体的な対象は、90年代京都におけるエイズをめぐる社会/芸術運動と芸術家・古橋悌二、パフォーマンス・アート《S/N》(1994年初演)を対象とした調査を行った。10年以上に渡るインタビューと参与観察を行い、2020年7月に単著を出版した。

宝月 理恵 医療社会学、医療の社会史、近代衛生史

キーワード:療病経験、大正・昭和初期、感染症

近代日本において人々がどのように衛生知識や衛生規範を受容し、経験したのかについて研究を進めてきました。ここでいう衛生とは、近代国家の統治術として捉えられるものであり、身体の規律化論や主体化論の問い直しを目指してきたと言えます。今後は、大正から昭和戦前期を対象に、感染症に対する人々の療病行動についての研究を通して、病む者の経験とその社会的背景を考察しようと考えています。

本山 央子 ジェンダー研究、国際関係論、安全保障研究

キーワード:ジェンダー、安全保障、外交

近年、多くの国が外交政策においてジェンダー課題を掲げるようになっている状況を踏まえ、国際社会における主要な「先進国」のひとつとしての日本のアイデンティティの構築および「国益」の追求においてジェンダーが果たす役割について明らかにし、また、国内における保守的なジェンダー秩序との矛盾が統制されるあり方について明らかにするため、1970年代以降の日本の外交政策におけるジェンダー課題の実践を検討する。

2019(平成31(令和1))年度 みがかずば研究員

氏名 専門分野 研究内容
佐藤 美和
巽 昌子 日本中世史

キーワード:日本中世史、相続、イエ、古文書

日本中世における相続とイエに焦点を当てることによって、当時の社会がいかなるものであったのかを捉えようとしています。現在は相続に際して用いられた文書の再考察を通して、公家社会、武家社会と寺院社会における相続の比較に取り組んでおります。その考察結果を足掛かりに、それぞれの社会の特質の探究へと研究を発展させたく考えています。

古内 絵里子 日本古代史

キーワード:都城史、都市史

政治・経済・文化の集積地である都市という空間を通して、日本古代社会の実態と変遷につて研究を行っている。とくに最近は、中国六朝や朝鮮半島都城との比較研究を行い、日本の都城の成立にどのような影響を与えたのかを検討している。

渡辺 基子 遺伝カウンセリング学

キーワード:コーテシースティグマ、両親、対処、適応、遺伝カウンセリング

遺伝性疾患を有する子どもの親のコーテシースティグマに関する研究を行っています。親のコーテシースティグマは、子どもの属性により親が対人関係で受ける否定的な影響を表す概念です。遺伝性疾患を有する子どもの親が経験するコーテシースティグマとその対処法について明らかにすることで、遺伝カウンセリングにおける親の理解と支援につなげることを目指しています。

平田 麻里子 人文学/史学/服飾史

キーワード:洋服、仕立て業、外国人居留地、近代日本、清国

「近代日本における洋服仕立て業の構造と展開」について、「もの(衣服)」と「人(製作者・着用者)」と「技術(裁断・縫製)」の観点から多様な史料に基づき研究を進めています。とりわけ、洋服仕立て業が芽生えた外国人居留地において、清国人が同業を営むとともに日本人に技術を教授した点に着目し、その歴史的な位置づけを明確にしたいと考えています。

花形 美緒 家族社会学、家族関係学、家庭科教育学

キーワード:母親役割、子どもの離家、子どもの生活自立

母親役割のうち、「子どもに生活自立を促す」「子どもに学習を促す」という役割に着目し、子育てを通した母親役割の移行について、特に子どもの自立後における母親役割意識の減少や生活変化の研究をしています。さらに最近では、子どもの生活自立を高めるために、母親が学校教育や家庭科における学びに何を期待しているのかについて、研究を進めています。

久保 陽子 日本現代演劇

キーワード:アングラ演劇、寺山修司、ジェンダー研究

1960年代以降の日本の演劇を研究しています。寺山修司をはじめとするアングラ演劇を研究対象として、作品におけるヒロインや少女の表象をジェンダーの視点から考察しています。現在は寺山が少女向けに書いた「For ladies series」(1965~1975)に注目しています。

大江 平和 中国近代史

キーワード:中華民国期,児童福祉,慈善事業

伝統的な慈善事業から現代に通じる社会福祉事業への転換期にあたる1920年代中国の児童福祉について、比較研究を進めています。すでに解明した当時の北京における児童福祉施設の財務状況をふまえて、上海・南京についても、社会福祉事業への転換の実態を分析し、その特質と意義を明らかにします。これらの都市部の比較研究を通して、地域の多様性に即した児童福祉のあり方の解明を目指します。

田 嫄 家族社会学 ジェンダー論

キーワード:ジェンダー規範、中国の家族変動、稼得役割と家事・育児役割の調和

主な研究関心は、ジェンダー、中国の若い世代(80後)の稼得役割と家事・育児役割の調和です。中国は市場経済が導入されてすでに40年近く経り、経済体制からはじめ、政策構造、人々の価値観に大きな変化が見られた。現在は、上述したような社会背景を鑑みつつ、ジェンダー論の視点から中国の家族の現在及び変動を考察している。

萩原 真美 占領下沖縄群島における新制中学校の設立に関する研究

キーワード:占領下沖縄/沖縄群島/新制中学校/六・三・三制/学制改革

本研究は、戦争の惨禍により復興が最も困難であった占領下の沖縄群島において、新制中学校設立の実態を明らかにすることを目的としたものである。沖縄県は義務教育未修了者が最も多い都道府県であるが、根本的な原因が、義務教育機関である新制中学校の設立が困難を極めことと関連性が高いという仮説の下、検証を行った。

佐藤 真知子 舞踊芸術学

キーワード:ヴァーツラフ・ニジンスキー、バレエ、振付、姿態造形法、舞踊譜

20世紀初頭に活躍したロシアの振付家ヴァーツラフ・ニジンスキー(1889-1950)の活動から、舞踊における身体技法の更新のあり様を考察しています。具体的には、ニジンスキーの舞踊譜、ならびに彼が独自に考案した舞踊表記法を検討することで、伝統的なバレエの身体造形法が、時代の芸術思潮の影響下で新たな様式に更新されていく様を、「身体」という側面から捉えようとしています。

李 亜姣 ジェンダー、政治経済学、中国研究

キーワード:土地金融化、収奪、負債、ジェンダー

2008年以降、土地金融化が急速に進むにつれて、中国都市家庭は次々と破産、自殺に追い込まれた。こうした状況を踏まえた上で行われてきた研究のなかでは、ほとんどジェンダー視点は入れていなかった。本研究は、土地の金融化にともなって、都市中産階級女性たちがどのように負債者になり、資本蓄積の犠牲にならざるをえなかったかを描き出すものである。

李 冬陽

2018(平成30)年度 みがかずば研究員

氏名 専門分野 研究内容
久島 桃代
齊藤 紀子 音楽学(20世紀前半の日本のピアノ文化史)

キーワード:W. M. ヴォーリズ、ピアノ、リベラル・アーツ、生涯教育

W. M. ヴォーリズ(1880-1964)が日本で販売した米国製ピアノや教育活動などにとり入れられた音楽、その背景にあるヴォーリズ自身のリベラル・アーツ教育について調査しています。分断されがちな音楽学と音楽教育学の領域にまたがるものとして音楽文化を捉え、これまで学術的には十分に論じられてこなかった生涯教育としての音楽文化の歴史をひもとくことを目ざしています。

佐藤 美和
大野 聖良 ジェンダー研究、国際移動、政策 日本における人身取引対策のジェンダー分析を 行っています。特に、在留資格「興行」に関する 施策を中心に<外国籍><女性>をめぐるポリティクスの解明に取り組んでいます。
巽 昌子 日本中世史

キーワード:日本中世史、相続、イエ、古文書

日本中世における相続とイエに焦点を当てることによって、当時の社会がいかなるものであったのかを捉えようとしています。現在は相続に際して用いられた文書の再考察を通して、公家社会、武家社会と寺院社会における相続の比較に取り組んでおります。その考察結果を足掛かりに、それぞれの社会の特質の探究へと研究を発展させたく考えています。

古内 絵里子 日本古代史

キーワード:都城史、都市史

政治・経済・文化の集積地である都市という空間を通して、日本古代社会の実態と変遷につて研究を行っている。とくに最近は、中国六朝や朝鮮半島都城との比較研究を行い、日本の都城の成立にどのような影響を与えたのかを検討している。

渡辺 基子 遺伝カウンセリング学

キーワード:コーテシースティグマ、両親、対処、適応、遺伝カウンセリング

遺伝性疾患を有する子どもの親のコーテシースティグマに関する研究を行っています。親のコーテシースティグマは、子どもの属性により親が対人関係で受ける否定的な影響を表す概念です。遺伝性疾患を有する子どもの親が経験するコーテシースティグマとその対処法について明らかにすることで、遺伝カウンセリングにおける親の理解と支援につなげることを目指しています。

平田 麻里子 人文学/史学/服飾史

キーワード:洋服、仕立て業、外国人居留地、近代日本、清国

「近代日本における洋服仕立て業の構造と展開」について、「もの(衣服)」と「人(製作者・着用者)」と「技術(裁断・縫製)」の観点から多様な史料に基づき研究を進めています。とりわけ、洋服仕立て業が芽生えた外国人居留地において、清国人が同業を営むとともに日本人に技術を教授した点に着目し、その歴史的な位置づけを明確にしたいと考えています。

齋藤 早紀子
清水 美紀
花形 美緒 家族社会学、家族関係学、家庭科教育学

キーワード:母親役割、子どもの離家、子どもの生活自立

母親役割のうち、「子どもに生活自立を促す」「子どもに学習を促す」という役割に着目し、子育てを通した母親役割の移行について、特に子どもの自立後における母親役割意識の減少や生活変化の研究をしています。さらに最近では、子どもの生活自立を高めるために、母親が学校教育や家庭科における学びに何を期待しているのかについて、研究を進めています。

2017(平成29)年度 みがかずば研究員

氏名 専門分野 研究内容
金城 絵利那 数学、複素解析 リーマン面のタイヒミュラー空間を研究しています。この空間には様々な計量(曲線の長さを測るもの)が定義されますが、私は主にタイヒミュラー計量とlength spectrum計量の位相的同値性について考察しています。
木水 千里 美学 パリで活躍したアメリカ人芸術家マン・レイを専門としていましたが、近年では研究対象を広げ、1930年代におけるフランスとアメリカの美術史の交差の諸相の解明に取り組んでいます。抽象表現主義が台頭する40年代の前段階として当時の両国の関係に着目し、ヨーロッパの芸術運動がアメリカに輸入される際の過程、その意図を明らかにします。
土野 瑞穂
上原 恵理香
玉井 正美
東海林 亜矢子
久島 桃代 人文地理学

研究キーワード:身体、セクシャリティ/ジェンダー、「移」場所

学部時代から一貫して、福島県の奥会津にある小さなむらでフィールドワークを続けてきました。“住民主体の地域誌づくり”という切り口から調査を始め、場所の記憶の森へと分け入ることが、そこで生きる人たちにとっていかなる意味を持つのか、ずっと関心を持っています。最近では、「旅するように暮らす」女性にとっての場所の記憶の意味、居場所の問題について考えています。五感を通じて感得される世界の確かさがもたらす働きに注目して、研究を進めています。

齊藤 紀子 音楽学(とくに20世紀前半の日本の西洋音楽受容、ピアノの普及)

キーワード:ピアノ、ヴォーリズ、近代日本、アメリカの(音楽)教育、(住宅)建築

研究内容:W. M. ヴォーリズ(1880-1964、英語教師として来日し日本に帰化したアメリカ人、妻は東京女子高等師範学校附属小学校・女学校出身の一柳満喜子)が日本国内に設計した学校や住宅を通して広まったピアノと、音楽の演奏を主たる目的としないそのような空間で日常的になされていた音楽実践について調査しています。日本の洋楽受容史ではドイツを中心とするヨーロッパの音楽文化の影響が盛んに論じられてきました。それに対し、ヴォーリズ建築にみるピアノを一つの事例として、アメリカ文化の影響を実証的に再考することを目ざします。

謝 陽 地域研究

キーワード:漆、近現代、経済地理、日中関係

研究内容:近現代における漆の地域関係について研究しています。経済地理的視点から漆の生産、流通、消費のルートを描くのみでなく、日中関係に立脚して漆の移動に携わる商人に注目し、主体者間のネットワーク構築を分析することによって漆貿易を規定する政治的、社会的諸要因を解明します。また、場所論の視点から貿易結節点となる都市を取り上げ、異なる場所で生じる漆をめぐる生産空間や言説をメディア分析を通して解明しようとします。国家領域に収まりきれない現象として、新しい地域の捉え方を提示することを目指します。

諸井 彩子 日本中古文学(特に摂関期の女房文学及び和歌)

キーワード:摂関期、女房、女房歌人、私家集、源氏物語

研究内容:摂関期は、女性の手によって文学作品が多く成立し、世界にも類をみない豊饒な文化が花開いた時期です。この摂関期の文学作品の多くは、担い手であり享受者でもある女房たちの存在なしには成立しなかったものですが、女房の実態については、明らかにされていない点が多く残されています。まずは公卿日記や歴史物語、私家集を丹念に調査することで、呼称や官職といった女房の実態を実証的に示すこと。その上で、文学作品そのものの新たな解釈や作品成立の背景を明らかにし、女房が大きく関わった摂関期の文化活動全体を考察していきたいと考えています。

2016(平成28)年度 みがかずば研究員

氏名 専門分野 研究内容
後藤 郁子 教師教育、教育工学 研究の目的は、エンゲストロームのノットワーキングの理論を基に創発的コラボレーションを創造することです。この研究での創発的コラボレーションとは、教師を目指す大学生、教育環境の充実を図りたい小中学校の校長、及び研究成果を教育現場へ役立てたい研究者との三者によって創造される新しい協働の領域です。
和田 祐子 動物生理学 生体モータータンパク質であるダイニンを阻害する薬剤を投与したときの繊毛や鞭毛の運動変化を調べています。阻害剤の作用が鞭毛の部位や生物種によって異なるという結果が出始めており、この研究からダイニンの不均一性や進化の謎について明らかに出来るのではないかと考えています。
矢越 葉子 日本古代史、正倉院文書、奈良朝写経 日本古代の史料群として唯一今日に残る正倉院文書を対象として、史料群としての成立過程や文書行政システムを研究しています。また最近は、東大寺に残る奈良時代の経巻と正倉院文書との比較を通じて、奈良時代末の東大寺写経所について検討しています。
川上裕子 社会福祉学、地域福祉、看護史 わが国の保健師事業の成立過程と公衆衛生・社会福祉領域において保健師が果たしてきた役割について研究しています。歴史史料の分析と戦中期に教育を受けた元保健師へのインタビュー調査を継続して行っています。現在は、協同組合による地域保健活動の検証が中心的なテーマです。
金城 絵利那 数学、複素解析 リーマン面のタイヒミュラー空間を研究しています。この空間には様々な計量(曲線の長さを測るもの)が定義されますが、私は主にタイヒミュラー計量とlength spectrum計量の位相的同値性について考察しています。
木水 千里 美学 パリで活躍したアメリカ人芸術家マン・レイを専門としていましたが、近年では研究対象を広げ、1930年代におけるフランスとアメリカの美術史の交差の諸相の解明に取り組んでいます。抽象表現主義が台頭する40年代の前段階として当時の両国の関係に着目し、ヨーロッパの芸術運動がアメリカに輸入される際の過程、その意図を明らかにします。
土野 瑞穂
上原 恵理香
玉井 正美
孫 怡
東海林 亜矢子
久島 桃代 人文地理学

研究キーワード:身体、セクシャリティ/ジェンダー、「移」場所

学部時代から一貫して、福島県の奥会津にある小さなむらでフィールドワークを続けてきました。“住民主体の地域誌づくり”という切り口から調査を始め、場所の記憶の森へと分け入ることが、そこで生きる人たちにとっていかなる意味を持つのか、ずっと関心を持っています。最近では、「旅するように暮らす」女性にとっての場所の記憶の意味、居場所の問題について考えています。五感を通じて感得される世界の確かさがもたらす働きに注目して、研究を進めています。

遠藤 隆子

2015(平成27)年度 みがかずば研究員

氏名 専門分野 研究内容
後藤 郁子 教師教育、教育工学 研究の目的は、エンゲストロームのノットワーキングの理論を基に創発的コラボレーションを創造することです。この研究での創発的コラボレーションとは、教師を目指す大学生、教育環境の充実を図りたい小中学校の校長、及び研究成果を教育現場へ役立てたい研究者との三者によって創造される新しい協働の領域です。
宮崎 あゆみ ジェンダー、セクシュアリティ、言語および若者のアイデンティティ構築 主な研究関心は、ジェンダー、セクシュアリティ、言語および若者のアイデンティティ構築です。現在は、日本の中学生が学級の様々な人間関係や文脈と交渉しながら、どのように言語実践を通じてジェンダーおよびセクシュアリティのアイデンティティを構築しているかについて、長期のエスノグラフィで得られたデータを基に、分析しています。教育社会学、および日本ではあまり広く行われていない言語人類学という領域の理論を基盤にしています。様々な質的調査方法についても研究しています。
森  暁子 日本近世文学、軍書、仮名草子、武家文化、出版史 日本近世前期の文学が専門です。中でも軍書(広く「いくさ」についての書物)を研究しています。現在は、様々な流派の兵学者たちが、戦国武将・武田氏にまつわる軍書『甲陽軍鑑』をどのように利用していたかに注目しています。
福留 奈美 調理学、食文化研究 調理文化の国際比較研究として、食材の利用法や調理における用語・表現の研究を行っています。アジア各国でのユズをはじめとする柑橘類、醤油、唐辛子の利用法比較、調理における沸騰を表す用語・表現、切り方用語・表現の多言語対照研究が現在のテーマです。
臺丸谷 美幸 アメリカ史、ジェンダー学 専門はアメリカ合衆国の日系アメリカ人史です。朝鮮戦争へ従軍した日系二世に焦点を当て、ジェンダーとエスニシティの視点から分析しています。最近は特に女性の志願兵のケースに着目し、1950年代の二世女性による社会進出と従軍との関係を考察しています。
劉楠 家族社会学、ジェンダー学 ブルデュー(1970=1991)によると、子どもの教育達成は親の社会階級と強い相関があり、文化資本は、家族や学校教育を通して子どもの社会階級が再生産される。そこで、本研究では、第1に、階層による親の養育行動に差があるのか、第2に親の養育行動が子どもの教育達成にどのように影響するのかの2点を明らかにすることを目的としている。
和田 祐子 動物生理学 生体モータータンパク質であるダイニンを阻害する薬剤を投与したときの繊毛や鞭毛の運動変化を調べています。阻害剤の作用が鞭毛の部位や生物種によって異なるという結果が出始めており、この研究からダイニンの不均一性や進化の謎について明らかに出来るのではないかと考えています。
矢越 葉子 日本古代史、正倉院文書、奈良朝写経 日本古代の史料群として唯一今日に残る正倉院文書を対象として、史料群としての成立過程や文書行政システムを研究しています。また最近は、東大寺に残る奈良時代の経巻と正倉院文書との比較を通じて、奈良時代末の東大寺写経所について検討しています。
川上裕子 社会福祉学、地域福祉、看護史 わが国の保健師事業の成立過程と公衆衛生・社会福祉領域において保健師が果たしてきた役割について研究しています。歴史史料の分析と戦中期に教育を受けた元保健師へのインタビュー調査を継続して行っています。現在は、協同組合による地域保健活動の検証が中心的なテーマです。
金城 絵利那 数学、複素解析 リーマン面のタイヒミュラー空間を研究しています。この空間には様々な計量(曲線の長さを測るもの)が定義されますが、私は主にタイヒミュラー計量とlength spectrum計量の位相的同値性について考察しています。
木水 千里 美学 パリで活躍したアメリカ人芸術家マン・レイを専門としていましたが、近年では研究対象を広げ、1930年代におけるフランスとアメリカの美術史の交差の諸相の解明に取り組んでいます。抽象表現主義が台頭する40年代の前段階として当時の両国の関係に着目し、ヨーロッパの芸術運動がアメリカに輸入される際の過程、その意図を明らかにします。
木村 祐子 教育社会学、医療社会学 子どもの不適応や逸脱が「発達障害」という診断で医療的に解釈され、支援されていることを社会学的に研究しています。発達障害児の支援現場では、障害の定義や支援方法が確立されておらず、誤診や多重診断、障害というレッテルに対する抵抗・拒否など多様な問題を抱えています。現在は、こうした問題が生じる背景や原因を当事者の語りに基づいて捉え直し、発達障害支援の制度的問題について検討しています。

2014(平成26)年度 みがかずば研究員

2014(平成26)年度に採択されたみがかずば研究員16名のうち、1名が任期のさだめのないポスト(国立大学准教授)に着任し、任期のさだめはあるものの、私立大学特任助教に1名、PDに1名、RF(リサーチフェロー)に2名がそれぞれ採用されています。

氏名 専門分野 研究内容
後藤 郁子 教師教育、教育工学 研究の目的は、エンゲストロームのノットワーキングの理論を基に創発的コラボレーションを創造することです。この研究での創発的コラボレーションとは、教師を目指す大学生、教育環境の充実を図りたい小中学校の校長、及び研究成果を教育現場へ役立てたい研究者との三者によって創造される新しい協働の領域です。
英  美由紀 英文学・文化研究 1.現代英語圏の文学・視覚テクストにおける身体の表象を、ジェンダーを中心に分析・考察する。
2.フェミニズム思想とポピュラー・フィクションの関連を、現在までの半世紀間を視野におさめながら考察する。
森  暁子 日本近世文学、軍書、仮名草子、武家文化、出版史 日本近世前期の文学が専門です。中でも軍書(広く「いくさ」についての書物)を研究しています。現在は、様々な流派の兵学者たちが、戦国武将・武田氏にまつわる軍書『甲陽軍鑑』をどのように利用していたかに注目しています。
三部 倫子 家族社会学、ジェンダー/セクシュアリティ研究、質的調査法 レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなどのセクシュアルマイノリティの「家族」を対象に、社会学的研究を進めています。セクシュアルマイノリティとその異性愛者の親がどのような葛藤を抱きそれへ対処しているのかを、かれらへのインタビュー調査やセルフヘルプグループへの参与観察から考察し、単著としてまとめました(拙著2014『カムアウトする親子――同性愛と家族の社会学』御茶の水書房)。現在は、セクシュアルマイノリティが生殖補助医療や養子縁組、里親制度を介してどのように「親」となり、自身と子どもへのスティグマに対処するかに着目しています。
宮崎 あゆみ ジェンダー、セクシュアリティ、言語および若者のアイデンティティ構築 主な研究関心は、ジェンダー、セクシュアリティ、言語および若者のアイデンティティ構築です。現在は、日本の中学生が学級の様々な人間関係や文脈と交渉しながら、どのように言語実践を通じてジェンダーおよびセクシュアリティのアイデンティティを構築しているかについて、長期のエスノグラフィで得られたデータを基に、分析しています。教育社会学、および日本ではあまり広く行われていない言語人類学という領域の理論を基盤にしています。様々な質的調査方法についても研究しています。
松尾 有里子 オスマン帝国史、イスラーム
地域研究
現在は二つのテーマ(1)17世紀ボスニア・ヘルツェゴビナ地域のムスリムとキリスト教徒との共存の実態(2)19世紀イスタンブルにおける女子教育の導入を軸に、中東イスラーム・バルカン地域の近世~近代にかけての国家・社会・家族の変容の過程を研究しています。大学の授業ではトルコ語を担当し、翻訳も手がけています。
小泉 美和子 栄養生理学、神経行動科学、
精神神経科学
専門は食嗜好や過食、肥満ならびに薬物依存における神経調節機構の解明です。現在は、心の病を引き起こすストレス調節機構に着目し、人間がビタミンCを体内で合成できない生得的背景の影響を検討しています。
田崎 直美 音楽学、フランス現代史、
文化政策
19世紀後半~20世紀前半フランス(パリ)における音楽と政治・社会との関係の研究を行っています。現在は、ドイツ被占領から解放直後のフランス (パリ) におけるラジオ放送音楽について、国策との関連の視点より検証しています。
内田 澪子 日本中世文学、
説話・霊験譚・縁起研究
日本中世、特に鎌倉時代に多く編まれた説話作品を中心に研究を行っています。作品から、人の営みと文字や文章表現との関わりなどを読み解き、作品が現代に伝えんとするものを研究しています。
小高 さほみ 教師教育、ジェンダー研究 (1)教師のライフヒストリー研究:女性教師によって担われてきた家庭科に参入してきた男性教師をめぐるジェンダーの問題を探究し、(2)アクションリサーチ:教師のインフォーマルな学習の場の育成と教師の成長を検討しています。
梁  明玉 家族心理学、老人心理学、
老人臨床福祉学
「施設入居に至るプロセスと適応に関する日韓比較研究」
日韓有料老人ホーム入居高齢者を対象に、質問紙調査とインタビュー調査を行い、施設入居に至る経緯の実態を把握し、施設に至る経緯が入居後の適応に及ぼす影響要因を検討する。
沈 孝靜 音楽学、西洋音楽理論、現代音楽研究 非目的論的な音楽について研究しています。特に、20世紀のアメリカの作曲家モートン・フェルドマンと、日本の現代音楽作曲家、近藤譲の音楽作品を中心に、両者の音楽における非目的論的な特質のそれぞれの存在様相について研究を行っています。
竹田 恵子 パフォーマンス研究、
社会問題の社会学
1990年代から現在のパフォーマンス・アートや演劇が人々にどのような影響を与えるかに関しての研究をしています。近年は特に生態学的知覚論、感情社会学を応用し、観客がパフォーマンスに参与することにより、知覚や感情の枠組みがどのように変化するかを明らかにすることを目的としています。
福留 奈美 調理学、食文化研究 調理文化の国際比較研究として、食材の利用法や調理における用語・表現の研究を行っています。アジア各国でのユズをはじめとする柑橘類、醤油、唐辛子の利用法比較、調理における沸騰を表す用語・表現、切り方用語・表現の多言語対照研究が現在のテーマです。

2013(平成25)年度 みがかずば研究員

2013(平成25)年度に採択されたみがかずば研究員13名のうち、1名が任期のさだめのないポスト(国立大学講師)に着任し、任期のさだめはあるものの、私立大学特任教授、PD、RF(リサーチフェロー)にそれぞれ1名採用されています。

氏名 専門分野 研究内容
片岡 久美 地理学、気候学 「地球温暖化が台風の降水の長期変化に与える影響の検証」整備が進んでいない古い時代の気象資料を精査することにより,台風の降水の長期的な変動を分析し,地球温暖化の影響を検討しています。
小泉 美和子 栄養生理学、神経行動科学、精神神経科学 専門は食嗜好や過食、肥満ならびに薬物依存における神経調節機構の解明です。現在は、心の病を引き起こすストレス調節機構に着目し、人間がビタミンCを体内で合成できない生得的背景の影響を検討しています。
田崎 直美 音楽学、フランス現代史、
文化政策
19世紀後半~20世紀前半フランス(パリ)における音楽と政治・社会との関係の研究を行っています。現在は、ドイツ被占領から解放直後のフランス (パリ) におけるラジオ放送音楽について、国策との関連の視点より検証しています。
大野 聖良 ジェンダー研究、国際移動、
政策
日本における人身取引対策のジェンダー分析を 行っています。特に、在留資格「興行」に関する 施策を中心に<外国籍><女性>をめぐるポリティクスの解明に取り組んでいます。
内田 澪子 日本中世文学、
説話・霊験譚・縁起研究
日本中世、特に鎌倉時代に多く編まれた説話作品を中心に研究を行っています。作品から、人の営みと文字や文章表現との関わりなどを読み解き、作品が現代に伝えんとするものを研究しています。
内藤 和美 ジェンダー関連政策・行政、
評価研究、ジェンダー研究・女性学の学問論
研究課題は「男女共同参画政策の推進に資する評価のあり方」です。地方公共団体の男女共同参画計画の進行管理と男女共同参画拠点施設の管理運営に着目し、男女共同参画政策としての成果を高め得る評価のあり方を研究しています。
小川 真理子 ジェンダー研究、DV被害者支援、女性支援政策 日本のDV被害者支援制度における民間シェルターの役割について研究をしています。民間シェルターの組織・運営、支援、運動、行政との連携等を分析し、民間による支援活動の意義について検討しています。
小高 さほみ 教師教育(教師の成長)、
授業研究(家庭科)
①教師のライフヒストリー研究:家庭科の男性教師の参入、インフォーマルな学習の場を探求し、②アクションリサーチ:幼稚園から高校までの現場で、対話をキーワードに、先生方と共に授業づくりに取り組んでいます。
中村 綾乃 ドイツ近現代史、日独関係史 ドイツ国外に暮らしていたドイツ人は、どのような出自、伝統文化、言語を共有し、どのようなコミュニティを築いていたのか、ナチ体制の成立とその政策は、在外ドイツ人のコミュニティにおいてどのような影響を与えたのかを史料的に明らかにすることを研究目的としています。
梁  明玉 家族心理学、老人心理学、
老人臨床福祉学
「施設入居に至るプロセスと適応に関する日韓比較研究」
日韓有料老人ホーム入居高齢者を対象に、質問紙調査とインタビュー調査を行い、施設入居に至る経緯の実態を把握し、施設に至る経緯が入居後の適応に及ぼす影響要因を検討する。
松尾 有里子 オスマン帝国史、イスラーム地域研究 現在は二つのテーマ(1)17世紀ボスニア・ヘルツェゴビナ地域のムスリムとキリスト教徒との共存の実態(2)19世紀イスタンブルにおける女子教育の導入を軸に、中東イスラーム・バルカン地域の近世~近代にかけての国家・社会・家族の変容の過程を研究しています。大学の授業ではトルコ語を担当し、翻訳も手がけています。
竹田 恵子 パフォーマンス研究、社会問題の社会学 1990年代から現在のパフォーマンス・アートや演劇が人々にどのような影響を与えるかに関しての研究をしています。近年は特に生態学的知覚論、感情社会学を応用し、観客がパフォーマンスに参与することにより、知覚や感情の枠組みがどのように変化するかを明らかにすることを目的としています。
沈 孝靜 音楽学、西洋音楽理論、現代音楽研究 非目的論的な音楽について研究しています。特に、20世紀のアメリカの作曲家モートン・フェルドマンと、日本の現代音楽作曲家、近藤譲の音楽作品を中心に、両者の音楽における非目的論的な特質のそれぞれの存在様相について研究を行っています。

2012(平成24)年度 みがかずば研究員

2012(平成24)年度に採択されたみがかずば研究員12名のうち、4名が任期のさだめのないポスト(国立大学准教授、私立大学教授、私立大学講師、私立大学助教)に着任し、1名がRPDに採用されました。

氏名 専門分野 研究内容
河田 敦子 教育史、教育行政制度史、
幕末明治期のジェンダー構造
①明治期近代地方教育行政制度成立期に一般行政と教育行政の間で揺れ動いた教育をめぐる権力関係についての研究および、②幕末明治期に女子教育のパイオニアとして活躍した内藤ますのネットワーク形成についての研究を行っています
片岡 久美 地理学、気候学 「地球温暖化が台風の降水の長期変化に与える影響の検証」整備が進んでいない古い時代の気象資料を精査することにより,台風の降水の長期的な変動を分析し,地球温暖化の影響を検討しています
小泉 美和子 栄養生理学、神経行動科学、精神神経科学 不安症やうつ病を引き起こす心理社会的ストレスに着目し、私達が体内でビタミンCを合成できない生得的背景の影響を検討しています。専門は情動調節の解明。特に食嗜好(好き嫌い,やみつき)と精神疾患や薬物依存の共通機構の究明が目標です
田崎 直美 音楽学、フランス現代史、文化政策 19世紀後半~20世紀前半フランス (パリ) における音楽と政治・社会との関係の研究。現在は、ドイツ被占領から解放直後のフランス (パリ) におけるラジオ放送音楽について、国策との関連の視点より検証しています
大槻 曜生 身体健康科学,スポーツ科学,運動生理学 ヒトを対象に,身体運動と健康との関わりを実験的に検討しています.特に,身体への負荷が軽いストレッチングが筋循環へ与える影響について,超音波画像診断装置や近赤外線分光装置などを用いて検討しています
大野 聖良 ジェンダー研究、国際移動、政策 日本における人身取引対策のジェンダー分析を 行っています。特に、在留資格「興行」に関する 施策を中心に<外国籍><女性>をめぐるポリティクスの解明に取り組んでいます
中村 綾乃 ドイツ近現代史、日独関係史 ドイツ国外に暮らしていたドイツ人は、どのような出自、伝統文化、言語を共有し、どのようなコミュニティを築いていたのか、ナチ体制の成立とその政策は、在外ドイツ人のコミュニティにおいてどのような影響を与えたのかを史料的に明らかにすることを研究目的としています。
梁  明玉 家族心理学、老人心理学、
老人臨床福祉学
「中高年世代のライフコースと世代間関係に関する研究」
①中高年期の立場からみた親世代と子世代という上下二つ世代との関係性
②中高年女性のライフステージの特質と危機的移行
③中高年期の夫婦間の介護に関する意識の相違
という①~③それぞれの実態を明らかにし、相互関連を解明する。
王   杰
土田 敦子 量子化学・有機金属錯体 化学反応の反応機構を量子化学計算により解明することを目的とした研究を行っています。特に、有機金属錯体が触媒として関与する反応機構を取り扱い、『その反応における高効率な触媒とはどのような性質を持ったものか』を理論的に検討しています。
松尾 有里子
松本 聡子

 
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