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中華鍋でパスタを炒める様子
グリルチキン調理の様子
調理実習の様子
~献立~
ゴーヤのパスタ
季節野菜の素揚げ
ごぼうのスープ
グリルハーブチキン
 調理のポイントは、タイムテーブルがしっかりしていること、調理器具の特性を理解して調理を行うことです。今回は、3口のバーナーと4つ目の火であるグリルを同時に使い、上記の献立をたった20分で仕上げました。調理器具の特性では、中華鍋とグリルが紹介されました。

○中華鍋の特性
 万能調理器具として、中華鍋が紹介されました。底に丸みがある形状や素材の鉄の特性をいかし、炒めるだけでなく、煮る、揚げるなど、あらゆる調理法で活躍できるということです。当日は、調理実習のデモンストレーション中に中華鍋内の温度上昇の様子とテフロン加工のフライパンとを比較した科学的根拠に基づいたデータが示されました。今回の調理実習では、パスタをゆでる際の沸騰までの時間短縮のために中華鍋が取り入れられました。

○グリル
 ガスコンロに付属のグリルを用いて、グリルチキンを焼きました。グリルは、予熱なく短時間で高温まで庫内温度を上昇させることができるため、パリパリでジューシーなグリルチキンができあがるということです。
ガスで燃えるディスプレイ
 今回のテーマは“la Cucina Espressa”(ラ・クチーナ エスプレッサ)であり、テーマのコンセプトは、『20分で旬満載の4品ごはん』でした。これは、イタリアのマンマの知恵を日本のガスコンロでいかすというもので、調理器具の特性もいかした「スピード同時調理方法」を実際に調理実習を通して体験しました。このスピード調理の背景として、イタリアでは、夕食を手早く作り、食卓にみんなで座って食べる時間を少しでも長くしようとすることがあるそうです。
Ⅱ.食育調理実習 ~la Cucina Espressa~
 まず、日本の食育の歴史や背景に関する説明を受けたのち、東京ガスで行われている“子どもの「食の自立」と「五感の育成」を目指した食育の取り組み”を紹介していただきました。「おいしさとはなにか?」という問いかけから、、フランスのジャック・ピュイゼ先生が提唱している味覚教育が紹介されました。五感を通した様々な体験で感じたことを表現し合うことによって、他者理解を深めるというものです。当日もいくつかの五感教育を体験しました。ある色をみて、どのような食材を思い浮かべるか。その他、ある匂いを染み込ませた綿棒を嗅いで、何を思い出すか。また、濃度の薄い水溶液を口に含んで、何の味だと感じるか。それぞれの設問に対して、その場で何人かが回答し、さまざまな意見が出ました。たとえば、水色から連想する食べ物では、「なす」「ブルーベリー」「ライチ」などがあがり、個人によってさまざまな意見が出ることを経験しました。以上の実習を通して、人によって感じ方は異なるという食育活動の五感の育成において大事な学びを得ました
Ⅰ.東京ガスの食育活動紹介
 全体の流れは、Ⅰ.東京ガスの食育活動の紹介、Ⅱ.食育調理実習 であり、科学的な視点に基づいた説明を受けながら、実際に体験を通して学習しました。
 本年度も昨年度に引き続き、教育現場とは異なった視点から企業の食育活動について見識を深めるため、東京ガス㈱のスタジオスペース「Studio +G GINZA」にて食育活動を体験しました。
                                   

「食のサイエンス」 企業の食育活動を体験する
平成24年5月9日 東京ガス㈱ Studio+G GINZA