serizawa_portrait

芹澤愛 Ai Serizawa

芝浦工業大学
工学部材料工学科
材料設計工学研究室(芹澤研究室)
助教
専門:非鉄金属材料学、組織制御学

2003年 東京工業大学工学部金属工学科 卒業
2005年 東京工業大学大学院理工学研究科材料工学専攻 修士課程終了
2008年 東京工業大学大学院理工学研究科材料工学専攻 博士課程終了
2008-2009年 東京工業大学大学院理工学研究科 特任助教
2009-2010年 オークリッジ国立研究所 Postdoctoral Research Associate
2011-2014年 大阪大学大学院工学研究科 特任助教
2014年 芝浦工業大学工学部材料工学科 助教
2014年 大阪大学大学院工学研究科 招へい教員
2015年 早稲田大学材料技術研究所 招聘研究員

2004年 第107回秋期大会において最優秀ポスター賞受賞
2008年 Asia Nanotech Camp 2008においてYoung Researcher Award受賞

現在の研究テーマを教えてください

serizawa_lab

社会基盤材料として我々の生活に欠かせない金属材料に対して、ミクロ組織を原子一つ一つのスケールで制御・設計することにより高機能化を図る、新しいものづくりを進めています。例えば、アルミニウム合金・マグネシウム合金などの軽量金属材料を自動車用部材として使用するための合金設計や、MRI等の診断で造影可能な医療用ジルコニウム合金の開発など、従来材料よりも優れた特性をもつ新規材料の創製に取り組んでいます。

いつ頃どのようなきっかけで研究者を目指しましたか?

材料工学に興味を持ったのは、高校時代にリニアモーターカーを作ったことがきっかけでした。「科学の祭典」に出展し、子どもたちを乗せた車両を駆動できたときの感動は今も忘れられません。このとき、車体を浮上させるのに必要だったのが、日本で開発された強力なフェライト磁石でした。一つの新しい材料ができただけで、社会は大きく変わる。自分の手で生み出したものでよりよい社会づくりに貢献したいという希望を抱き、研究者を志しました。

どんなときに研究者としてのやりがいを感じますか?

これまでにない新しい材料を開発できたとき、そしてその材料が社会で使用されるようになったときですね。新材料は主に、ベースとなる金属に別の性質を持った金属を混ぜ合わせて作ります。原子レベルで材料中の特定の原子を配列させたり分散させたりすることで、材料に新しい機能を発現させることができます。アイデア次第で特性が数倍にもなる材料のポテンシャルを、想定以上に引き出せたときの興奮が、研究のさらなる高みを目指す原動力です。

後輩たちへの応援メッセージ

学習にも研究にも、目的意識を持って、ぜひ主体的に取り組んでください。自分の頭で考えて、自分の手を動かして行動した結果得られたもの、すなわち経験は、自分のキャリアだけでなくあなたの人生にとっても必ず宝となります。