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ネパールスタディツアー実施報告

2016年9月27日更新

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JICAによる震災支援活動の視察

2016年9月20日(火曜日)~27日(火曜日)の8日間にかけて、学部1年生から修士2年生の学生11名および教員2名による、ネパールスタディツアーが実施されました。
出発前の事前学習においては、3名の講師の方からネパールの基礎知識や現状・課題、震災復興についてお話を伺いました。また、個々人が独自の調査研究テーマを設定して文献等に基づいた調査を行い、現地での「貧困問題・経済格差」「教育」「震災後の復興支援」という3つのグループごとの調査の準備を進めました。

現地では、ネパールの首都カトマンズを中心に、在ネパール日本大使館、JICAネパール事務所、ユニセフ・ネパール事務所、2つのダルバール広場、Sarthak(こどもに読み聞かせをするNGO)事務所および学校、トリブバン大学を訪れました。また、JICAの方の引率による被災地視察ではカトマンズ近郊のラリトプール郡並びにパロパカール産婦人科病院を、AEPC(Alternative Energy Promotion Centre)事業地視察では山間のカブレ郡を訪問しました。

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AEPCカブレ郡事業サイトを訪問

ネパールは、2015年4月25日にマグニチュード7.8の地震に襲われ、死者は8,000名超にのぼり、700,000戸以上の家屋が倒壊しました。この震災からの復興が急務ですが、政治的な混乱も影響し、ネパール政府自ら復興政策に乗り出すことができない状況です。この震災復興への支援を含め、現地ではネパールに対する日本の支援の現状について詳しくお話を伺いました。お話を聞き、経済面(インフラストラクチャー整備を含む)・教育面では日本の支援は欠かせないと感じましたが、支援をするだけでなく、ネパールの政府や国民自身が開発に意欲的に取り組むように方向づけていくことが重要だと考えました。

また現地では、度々停電が起こることと、生水が安全ではないこと、水が十分にないためトイレの水圧が低く流れにくいことに困惑しました。開発途上国について学ぶとインフラの整備不足について話題になりますが、実際に肌でその生活の不安定さを感じ、こうした国が発展してゆくためにはまず生活基盤の整備が必要なのではないかと考えました。
8日間という限られた時間の中で多数の施設・機関を訪問し、非常に充実した内容でした。一部のプログラムは英語のみで行われ、現地の人々やホテルの従業員の方とも積極的に交流し、語学の面でも有意義な実習となりました。何より、日本で学習するだけでは実感を持てない「国際協力」「開発支援」という課題や、開発途上国の生活を実際に体験できたことは、かけがえのない経験だと考えます。異文化との交流を通して個々人が出会い、感じ、気づいたことは、それぞれの今後の活動の大きな支えになると思います。

(文教育学部言語文化学科日本語・日本文学コース2年 南 有紗)

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