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ネパール事前学習「ネパールを識(し)る」報告

2017年7月3日更新

2017年6月23日、全学共通科目「国際共生社会論実習」で行われるネパールへのスタディツアーの事前学習の一環として、外務省南部アジア部南西アジア課でご活躍中の南朋(みなみとも)さんにネパールの概要についてお話をうかがいました。南さんは青年海外協力隊としてネパールに滞在していらっしゃったこともあり、現在に至るまでのご自身の実体験を含めてお話いただきました。本報告では、主にネパールの文化、日本とネパールの関係、ネパールの抱える課題の3点に分けて述べたいと思います。

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講師の南 朋氏

まず、ネパールの文化について、ネパールには現在100以上もの民族があり、日本のおよそ4割の大きさの国土に約3,000万人が暮らしています。言語も123種類あり、南さんのお言葉によると「いろいろな文化に巡り会うことができる国」だといいます。インドにルーツを持つネパール人が多いのも特徴で、ヒンディー語を話すことのできるネパール人も多いそうです。「娯楽といえばボリウッド(インドのムンバイで栄えている映画産業を指す俗称)」というお話も伺い、両国が地理的に密接していることが文化面にも多様な影響を与えているのだと感じました。また、生き神「クマリ」や、手を使って食べられるという国民食「ダルバート」についても写真を交えてお話をしてくださり、ネパールの文化について具体的にイメージすることができました。

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講義の様子

次に、日本とネパールの関係について、ネパールには伝統的に親日家が多いということで、「日本を身近に感じている人が多い国」という南さんのお言葉を訪問時に実感できるのではないかと楽しみにしています。1956年の日・ネパール外交関係樹立以降、外務省は継続的に日本とネパール両国をつないでおり、南さんがお見せしてくださった会談の写真からは和やかな雰囲気が伝わってきました。また、2015年のネパール地震の際は、日本は救助チームや医療チームの派遣、物資提供などによる緊急人道支援を行いました。また、現在も継続して復旧・復興支援を行っています。日本とネパールはどちらも自然災害に見舞われることの多い国として、お互いに惨事の再発を防ぐため協力していく必要があるでしょう。南さんに教えていただいた「Build Back Better(より良い復興)」という理念には大変感銘を受けました。今後も引き続き日本とネパールが良好な関係を保っていければと思います。

3点目に、ネパールの抱える課題に関して、南さんはネパールの選挙の際、不正投票がないかどうか選挙監視団の一員としてお仕事をしたご経験をお持ちで、公正な選挙態勢が完全に樹立しているとは言えないのかもしれないと感じました。2017年6月にダハール首相が辞任し新しくデウバ氏が就任するなど最近も政治面での動きがみられる他、過去にも憲法改正を求める声が国民から上がるなど、政治的な安定に向けてはいまだ課題が山積している状況といえるでしょう。前項で言及したように、ネパール地震の復興も急がれます。

南さんはネパールの様々な側面に関して大変わかりやすくお話をしてくださり、最後には一緒に写真を撮ってくださいました。南さんのご厚意への感謝の気持ちが高まるとともに、「国際共生社会論実習」の一層の充実に向けて気が引き締まる思いでした。

(文教育学部言語文化学科英語圏言語文化コース3年 政木 優子)

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