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大学間連携イベント「『対話型ファシリテーション』を用いた途上国の人々との話し方」実施報告

2018年7月25日更新

2018年6月16日、NPO法人ムラのミライ海外事業チーフの前川 香子さんを講師として、「『対話型ファシリテーション』を用いた途上国の人々との話し方」という大学間連携イベントが行われ、私も終日、このイベントに参加した。

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講師の前川香子氏

「対話型ファシリテーション」と聞いて、パッとその実像が想像できる人は少ないだろう。私もそうであった。前川さんら、ムラのミライのみなさんが実践している「対話型ファシリテーション」とは、国際協力、開発支援において、私たち支援する側が心得ておくべきインタビューのモデルスタイル、といったようなものだ。ムラのミライのみなさんは、支援対象国の人々の自立を助ける「魚をあげるのではなく、魚の捕り方を教える」というスタンスの下で活動をされていた。しかし、そうしたやり方では上手くいかないことが多く、試行錯誤を経て、現在では「対話型ファシリテーション」を通じて当事者の自立を重視した事業展開をされている。「対話型ファシリテーション」とは、現在の問題点、原因、解決策を支援対象の国や村の人が自分自身で考えられるようにする対話形式である。

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ペアで事実質問の実践練習

やり方は、簡単に言うと、抽象的なことを尋ねるのではなく、YES/NOや具体的な名詞で答えられるような質問をしていく、というものだ。これだけを聞くと、簡単に思えるかもしれないが、実際に行ってみると想像以上に難しい。今回のイベントには、奈良女子大学や横浜国立大学の学生、お茶の水女子大学の学生、教職員と日本人だけの参加であったが様々な人が集まり、そのほとんどが初対面であった。そのため私たちは、相手のことはよくわからないままアクティビティを続けていった。日本人同士でやってみると案外簡単に、なんてことはなく、つい日常のように、「どう思いましたか?」、「いつもはどうなんですか?」と抽象的な聞き方をしてしまう。初対面であるからこそ、相手のことを知らないから聞きたいことはたくさん出てくる。しかし、抽象的な尋ね方は好ましくない。私たちの口からこぼれるのは、「難しい!」のひとことばかり。だが、難しいからといって、つまらない、というわけではない。前川さんの講義や、実際のアクティビティを通じて、現地にフィールドワークに行った時、自分はこんな風にインタビューをしたい、とより具体的に考えられるようになった。

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グループ発表の様子

国際協力、国際支援といって、国境を越える活動が盛んな今日、私たちは自己満足な支援をしてしまってはいないだろうか。あなたにとっての幸せと、相手の幸せは必ずしも合致するとは限らない。「対話型ファシリテーション」は、いわば、“相手に寄り添うインタビュー方法”だ。ひとつひとつ聞いていくことで、より相手のことを深く知ることができる。そうして次第に距離を縮めながら支援をしていくべきだ。
私がこれから様々なプログラムでインタビューをする際にはぜひ「対話型ファシリテーション」を意識していきたい。

(文教育学部 言語文化学科 1年 平井 里佳)

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