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2023年6月9日更新
2023年5月29日・6月5日の2回にわたり、「ナポリタンを食べながら考えたこと。」と題し、本学の学生が自身の島暮らしや旅の経験について語る会が開催されました。発表者は、 昨年1年間本学を休学し、島根県の隠岐諸島(海士町)にて9ヶ月間の島暮らしを体験したのちに、日本全国各地を巡る旅をして、感じたことや考えたことなどについて、赤裸々に語りました。この会は、グローバル協力センター「共に生きる」スタディグループの活動の一環として行われ、参加者は両日合わせて延べ50名を超えました。
(以下、会を終えた発表者の感想)
個人的な体験をこのような場で語るというのは、覚悟と勇気のいることでしたが、参加者の皆さんがじっと耳を傾け、私の言葉を丁寧に受け取ってくださっている様子がよく伝わってきて大変励まされました。
終了後のアンケートに、「自分と同じことに悩んでいる人がいるということを知れてよかった」と記述してくださった方がいました。これを見たときに、この会で私がしたかったのはこういうことだったのかもしれない、とハッとしました。島での暮らしや旅に限らず、日々の生活の中で抱える葛藤や動揺、くすぶりやもどかしさのようなものを、できる限りこまかく言葉にするよう心掛けたものの、どうしてそれをしたのか、自分でもよく分かっていませんでした。きっと私は、自分自身の内面の告白を通じて、同じように何かにもがき悩む人に、葛藤の只中に私が存在しているということを知らせたかったんだ、と思います。たとえ正解や有益なアドバイスは差し出せていなくとも、「私も分からないなりに、どうにかこうにかもがいているよ!!」ということを、聞いてくださった方たちにほんの少しでも示せていたらいいな、と思います。
この会を通して、立ち止まって自分の話を聞いてもらえることのありがたさや嬉しさを感じるとともに、過去の経験や自分が考えていることを正確に表現し他者に伝えることの難しさを痛感し、私自身にとっても大変多くの発見や気づきのある時間となりました。ご参加いただいた皆さん、会の運営に携わってくださった皆さん、本当にありがとうございました。
(文教育学部人文科学科 4年)