科学教育連携手法「黒衣メソッド」の確立
研究方針・計画

本研究では、小学校教員と大学講師との科学教育連携のために開発されたモデル「黒衣メソッド」が小学校教員に与える影響を評価する。具体的には、本連携プログラムを実施した小学校で、小学校教員が大学講師と協働した際の理科に対する意識および能力を計測・観察・比較することで、小学校教員の理科指導力の向上に「黒衣メソッド」が新たな連携の教育手法として、どのような影響もたらすのかを明らかにする。

本研究は2年計画である。本研究では「黒衣メソッド」を基盤にした大学講師と小学校教員の連携手法の独自性について、認知的徒弟制を始めとこれまでの学習理論との違い及び類似性から明らかにし、その独自性を確立することに第一段階がある。そしてこれを基盤とした第二段階として、「黒衣メソッド」を小学校の理科授業で実践する。続いて、そこで得られた結果を分析し「黒子メソッド」が小学校教員の理科に対する意識および能力へ与える影響を解明する。初年度は理論的研究に重きを置き、この理科教育連携の新たなモデルがこれまでの理科教育研究のどの部分を柱として今後展開していくのか、定義及び理論構築を確実にする。最終年度では、連携した教員へのアンケート、インタビュー調査を実施し、「黒子メソッド」が小学校教員の理科に対する意識および能力へ与える影響について量的・質的分析を行い、その効果を実証する。