活動報告
公開講演会
2006.07.
|
津守真・房江 「乳幼児発達診断法を考える」
|
2006.12.
|
和久洋三 「子どもの表現・おもちゃを考える」 ナーサリー主催
|
2006.
|
宮田恭子 「食育指導講習」
|
2007.05.
|
牧野カツコ 「家庭科における保育の教育の意義」
|
2007.06.
|
家庭教育研究会
|
2007.06.26〜27
|
朴香俄 「韓国人の成長・発達・韓国の保育の現状」
|
2007.07.06
|
西平直 公開授業「教育はカマラを幸せにしたか」
|
授業実践
発達臨床基礎論U
発達臨床心理学コース1年生の必修授業で、現在1年生全員と編入の3年生、聴講生合わせて35名が履修しています。『子ども』という存在を、多面的総合的に実感し、学生たち自らが身体を動かし心を動かしてみることで、自分自身の、また異質な他者の、気持ちや感じ方に気づき、自己の変容や広がり、他者を理解することへとつなげていければと考えています。そのために、附属幼稚園で遊びを中心とした活動をしてみたり、子どもの姿を求めて、オリエンテーリングよろしく大学外に出かけて行ったり、教室にとどまらない活動を展開しています。また、教室での授業においても、映画を見て子どもや家族、空想と現実について考えたり、グループによる話し合いやワークショップ的な発表など、自ら主体的にかかわり、学ぶ体験を大切にして進めています。
保育臨床実習
「保育臨床実習」は、生活科学部人間生活学科発達臨床心理学講座の専門科目(3年生対象 通年4単位 選択科目)です。この授業は、平成19年度は毎週火曜日の1〜4限に開講されています。担当教員は3名で、TA(Teaching Assistant)2名、そして随時非常勤講師を助言者として招いています。
授業内容は、9:30から約1時間半、附属幼稚園または保育所(いずみナーサリー)に分かれて担当教員と共に観察を行い、その後大学の教室に移動して12:10まで話し合いをするという形で進められています。
この授業における特徴は、観察のときのメモとしての記録、授業に参加したときに書き取った記録、またこれらの記録を基にしてまとめたレポート記録と多様な記録作業を学生が体験するところにあります。さらに、レポート記録が学生―担当教員間だけでなく、学生―幼・保の保育者間あるいは学生同士で共有され、相互的省察を促す媒体として位置づけられている点は画期的であるといえるでしょう。
研究会
いずみナーサリー「記録を読む会」
いずみナーサリーでは、保育の質の向上をめざし、幼保プロジェクトとの連携研究の場を二つもうけています。
一つは、平成17年度から始められた保育研究会であり、主にナーサリーの運営面を話し合う場です。
もう一つが、「記録を読む会」と称する保育記録の研究会であり、平成18年度から始められました。
ナーサリーでは、保育時間中に研究会をもつことになり、非常勤保育士の協力は得ながらも困難な中で会は続けられています。
「記録を読む会」の内容は、毎回保育士が保育記録から事例を抜粋して報告し、その事例に即して子どもの姿を浮かび上がらせたり、保育士の姿勢を問うたり、様々なアプローチで取り組まれてきました。
この研究会の特徴は、保育士と大学教員の連携のあり方にあります。大学教員が保育士の学びを方向づけるのではなく、参加者全員が多様な意見のつき合わせを行い、互いに学び合い育ち合う場となることをめざしています。
家庭科における保育分野についての研究会
今夏お茶大で行われる現職教員講習会に向けて、牧野カツコ先生を講師にお招きして行いました。1994年より男女共修となった家庭科は、人間が「生きること」について総合的に学ぶ教科であり、人間の生命や生活、人生について学ぶ教科であると言うことができます。その中心には当然のことながら人間が居て、子どもがいるのです。それゆえ家庭科の保育分野において子どもについて学ぶことも、決して家庭で子どもをどう育てるか、という、従来どおりの狭義の「いわゆる家庭像」やそこからイメージする「いわゆる家庭科」の枠にとどまることなく考えていくべき内容を包含しています。子どもという存在そのものについて実践的主体的に学ぶことで、自らの擁護性を高め、人とのかかわり・社会の中に生きる自分自身を育てるという側面が非常に大きな意味を持っていると言えるでしょう。中学高校の教科教育の中にあってひとり、人間を中心において、それゆえ多様に展開しうる家庭科が、人間や子どもの育ちを多面的に支えるべくさまざまに考える私たちの興味関心に非常に近しいものであることを実感しています。
イベント情報
7月29日〜8月02日
|
情報技術(家庭)科高校教員研修会における演習・実習
|
7月29日
|
家庭科における「保育」の位置づけについて講義(牧野)
|
8月01日
|
ナーサリーと協力 (佐治・刑部・浜口)
|
8月02日
|
幼稚園と協力(柴坂・菊地・塩崎)
|
視察/フィールドワーク
|
港区あいぼーと視察
|
|
東横学園短期大学子育てサロンぴっぴ視察
|
|
バオバブ保育園視察
|
2007.05.26
|
社会福祉法人入間福祉会おおぎ第二保育園(入間市)視察
|
2007.06.18
|
社会福祉法人戸越ひまわり福祉会戸越ひまわり保育園(品川区)視察
|
2007.06.24
|
学校法人あゆみ学園あゆみ幼稚園(横浜市)視察
|
2007.08.07
|
社会福祉法人 こぐま保育園(永山)視察
|
2007.08.13〜08.28
|
イギリス・トルコ保育施設視察訪問
|
発表論文
お茶の水女子大学 人文科学紀要 第3巻(2006)
|
「保育者養成」カリキュラムにおける授業改革の試みとその意義
―お茶の水女子大学「幼保プロジェクト」による保育現場と
大学との協働的カリキュラム開発研究報告(1)―
|
浜口順子・佐治由美子
|
幼児の教育 幼保枠
幼児の教育 第106巻第1号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(1)
クラス担任の経験を研究へとつなぐ試み
|
菊地知子 (2007.1)
|
幼児の教育 第106巻第2号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(2)
「保育臨床実習」の授業改革
|
佐治由美子 浜口順子 (2007.2)
|
幼児の教育 第106巻第3号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(3)
北須磨保育センター訪問から学び得ること
―「遊び」・「保育」・「発達の保障」再考への契機―
|
佐治由美子 菊地知子 (2007.3)
|
幼児の教育 第106巻第4号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(4)
二歳児の発達―保育所における人とのかかわり―
|
江波諄子 (2007.4)
|
幼児の教育 第106巻第5号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(5)
大学の中で育つ子どもたちと保育士
|
増田真理子 (2007.5)
|
幼児の教育 第106巻第6号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(6)
「総合的保育者」の養成にむけて
|
塩崎美穂 (2007.6)
|
幼児の教育 第106巻第7号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(7)
バオバブ保育園訪問記―いずみナーサリーの保育実践へつなぐ―
|
塩崎美穂 (2007.7)
|
幼児の教育 第106巻第8号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(8)
観察することとイメージすること
|
植村朋弘 (2007.8)
|
幼児の教育 第106巻第9号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(9)
二歳児の発達
|
大戸美也子
|
幼児の教育 第106巻第10号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(10)
『記録を読む会』リポート
|
佐治由美子
|
幼児の教育 第106巻第11号 フレーベル館
|
お茶の水女子大学「幼・保・大」連携保育研究の試み(11)
「いずみナーサリー Message Book」制作への取り組み
|
刑部育子
|
学会発表
日本保育学会第60回大会発表分
刑部育子(2007)
ナーサリーパンフレットのデザインプロセスを通した協働的学び
日本保育学会第60回大会発表論文集、348-349.
江波諄子(2007)
2歳児の発達と学び(その1)
―自分・大人・友達とのかかわりの特徴と保育者の援助―
日本保育学会第60回大会発表論文集、682-683.
大戸美也子・柴坂寿子・狩野理惠・佐藤嘉代子・武居裕子(2007)
2歳児の発達と学び(その2)
―排泄行為の自立形成期における支援の指標を探る―
日本保育学会第60回大会発表論文集、684-685.
浜口順子・佐治由美子・刑部育子(2007)
保育者の資質向上をめざした保育現場と大学の共同研究(1)
―学生の観察授業におけるiSD方式の記録の活用―
日本保育学会第60回大会発表論文集、790-791.
佐治由美子・浜口順子・刑部育子(2007)
保育者の資質向上をめざした保育現場と大学の共同研究(2)
―実習レポートの分析を通して学生の子ども・保育理解を探る―
日本保育学会第60回大会発表論文集、792-793.
そのほかの学会報告
刑部育子(2007)
ナーサリーパンフレットのデザインプロセスを通した協働的学び
日本保育学会第60回大会発表論文集、348-349.
Masashi Toda, Akiko Saito, Ikuko Gyobu, Jun-ichi Nakakoji,
Junichi Akita, & Kunio Iwata (2007)
"Design and Construction of Dynamic Picture Book
Using Conductive Fabric ",
Proc. Of World Conference on Educational Multimedia, Hypermedia and Telecommunications (ED-MEDIA2007), pp. 37904
中小路隼一・斉藤明子・刑部育子・戸田真志・秋田純一・岩田州夫 (2007a)
遊びリフレクションのための導電性素材を用いた動的布絵本の製作.
インタラクション2007論文集, pp. 189-190.
中小路隼一・斉藤明子・刑部育子・戸田真志・秋田純一・岩田州夫 (2007b)
絵本学習リフレクションのための導電性布を用いた動的布絵本の設計.
情報処理学会 エンタテインメントコンピューティング研究報告.
Vol.2007, No.18, pp. 33-40.