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プログラムリーダーからのご挨拶

 2006年度から、本大学の幼児教育・保育学の教育実践研究および保育者養成を、附属幼稚園・保育所との共同的研究システム構築により発展させることを目的に、「幼保プロジェクト」が発進しました。

 目の前の、生きている、普通の子どもに親しみを抱き、その子どもの気持ちを汲み取り、子どもとのコミュニケーションがとれ、楽しく一緒に過ごすことができる……このようなかつては当たり前だった「人としての力」が、現代社会の中で衰えているのではないか、という危機感があります。お茶大では、戦前の女高師の時代から子どもを育てる専門家養成のための教育研究にいそしんできました。これからは単なる専門職としての保育者養成にとどまらず、もっと広い見地から「保育者」の意味を問い、実践力を養成するカリキュラムを、次世代育成をになう若き学生のために築いていく―これが本プログラムの趣旨です。

 本大学には、明治9年設立の130年以上の歴史をもつ附属幼稚園があり、教育の近代化という問題とつねに向き合いながら、その時代を代表する保育研究者(東基吉、和田実、倉橋惣三、津守真、本田和子など)を輩出してきました。それらの研究は、いつも幼稚園で遊びまわる子どもへのまなざしに支えられ、理論のための理論に陥らず、子どもたちのための保育研究でした。

 一方、平成14年には、研究し学ぼうとする女性のキャリア支援をめざす保育所(いずみナーサリー)もでき、附属幼稚園の園庭の「お山の上」を挟んで、お兄さんお姉さんたちとよちよち歩きの小さい子どもとの交流も始まり、新しい息吹に満ち溢れています。

 同じキャンパスにある幼稚園、保育所が、大学の学生の育ちに手を貸しながら、同時に自園の保育の質を上げていくことにもつなげられる一貫したシステム構築をすすめ、大学―幼稚園―ナーサリーの新しい三角的関係を築いていきたいと思います。

 女高師、附属幼稚園、お茶大の保育関係者が残してきた一つ一つの業績を丁寧に掘り起こし、謙虚に受け継ぎつつ、目下、日々汗を流し、子どもとその親を支えようと奮闘しておられる現場の保育関係者の協力をいただきながら、少しずつ前進してまいりたいと存じます。大学関係者はもちろん、附属校園OG・OB、卒業生の皆様にも、よろしくご助言ご鞭撻をいただきますようお願い申し上げます。

お茶の水女子大学大学院
「幼保プロジェクト」プログラムリーダー
浜口 順子
(背景写真:UK.Pen Green Centre. 2007年夏 視察時撮影)
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