平成20年度 東京都北区 理科実技悉皆教員研修【平成20年度アンケート結果】
2017年4月17日更新
平成20年度 アンケート結果
研修参加者の444名にアンケートを回答していただきました。器具や薬品の扱い方について(2-a)は参加者の約50%が不安を抱えている他、理科授業について(3-a)も約50%が”専門知識が乏しく授業に自信が持てない”と答えています。 理科のバックグラウンド(1-c)を持つ先生は9%(理科専科または理系大学出身者)と低いことが原因の一つと考えられます。
また、研修を受けた感想としては、安全管理・廃液処理の研修内容で、役に立つ内容があったと回答した方は98%、てこのはたらきでは93%となっており、多くの参加者が有意義な研修であったと感じているようです。
来年度も研修の受講を希望する人の割合は90%と高くなっています。来年度以降に希望する内容は1位「電気や磁石(47人)」、2位「天体(38人)」となっています(詳細は<7.来年度以降の研修に希望する内容>をご覧下さい)。
1. 参加者について
a) 年齢
- 20代: 27%
- 30代: 17%
- 40代: 20%
- 50代: 32%
- 60代: 4%
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b) 性別
- 男性: 29%
- 女性: 71%
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c) 出身学部
- 教育学部理科専科: 6%
- 教育学部理科以外の専科: 54%
- その他文系学部: 37%
- その他理系学部: 3%
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d) 教職経験年数
- 1-5年: 31%
- 6-10年: 12%
- 11-20年: 13%
- 21-30年: 24%
- 31年~: 20%
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e) 理科の授業を受け持った年数
- 1-5年: 32%
- 6-10年: 13%
- 11-20年: 18%
- 21-30年: 15%
- 31年~: 4%
- なし: 18%
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f) 現在の受け持ち学年
- 1-2年生: 26%
- 3年生: 12%
- 4年生: 12%
- 5年生: 10%
- 6年生: 11%
- なし(専科、擁護、管理職など): 29%
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2. 安全管理・廃液処理について
a) 安全管理・廃液処理で困っていること(複数回答)
- 実験器具の適切な使用法: 36%
- 薬品の適切な使用法: 54%
- 事故時の対応: 41%
- 予備実験の時間が無い: 54%
- 理科室(準備室)を片付ける時間が無い: 34%
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3. 理科授業
a) 理科授業で困っていること(複数回答)
- 専門的知識が乏しいので授業に自信が持てない: 48%
- 児童の興味関心を引く導入・展開: 39%
- 児童間の意見交換や、積極的な発表が少ない: 22%
- 実験・観察は熱心に取り組むがテストでの理解度が低い: 34%
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4. 安全管理・廃液処理の研修について
a) 内容は分かりやすかったか
- 大変そう思う: 72%
- そう思う: 28%
- そう思わない: 0%
- 全くそう思わない: 0%
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b) 役に立った内容(複数回答)
- 実験中の事故例紹介: 44%
- 事故が起きたときの対応方法: 49%
- 水溶液の調整方法と廃液処理の実験: 92%
*1つ以上の項目を選択した人: 98%
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5.「てこのはたらき」の単元について
a) 内容は分かりやすかったか
- 大変そう思う: 63%
- そう思う: 37%
- そう思わない: 0%
- 全くそう思わない: 0%
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b) 役に立った内容(複数回答)
- 理科授業のコツ: 44%
- 「てこのはたらき」授業紹介: 59%
- 「てこのはたらき」ワークシート: 75%
*1つ以上の項目を選択した人: 93%
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6. 次年度の研修について
a) 次年度も理科実技研修の開催をご希望ですか
- 希望する: 90%
- 希望しない: 2%
- (無回答): 8%
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7. 来年度以降の研修に希望する内容
*10人以上の項目のみ抜粋
- 47人 電気や磁石
- 38人 天体
- 34人 地層や火山や地震
- 27人 水溶液(水酸化ナトリウム以外の薬品)
*水酸化ナトリウムは今回の研修で使用
- 27人 その他
- 24人 安全管理(器具の使い方・薬品の知識)
- 24人 ものの燃え方
- 18人 昆虫動物の飼育や観察
- 16人 新指導要領の単元
- 15人 植物の栽培や観察
- 13人 気象
8. 感想(アンケート記述および口頭での会話より)
全体について
- 理科室に常置できるようにパウチした安全マニュアル(配布資料「単元別使用薬品と廃液回収処理方法一覧表」)や、ワークシート(配布資料「てこのかたむき」)など、すぐに使えるものが多くてありがたい。
- 具体的かつ実践的な内容が多くて楽しめた。
- ディスカッション形式の研修は非常に有意義だったので、来年度も実施しほしい。
てこ
- ワークシート(配布資料「てこのかたむき」)が参考になった。児童が実験結果を記録しやすい点が良かった。
- ワークシートに予想と結果の両方の記録欄があるのが良い。
- てこに問題カード(配布資料「つりあいとれるかな」)を一緒に教室に置いておく方法が参考になった。
- 予想を二段階でする方法(個人での予想→班での予想)が参考になった。
- 模擬授業形式だったので、児童の立場になって考えるよい機会になった。
安全管理
- 薬品や器具の扱いが、通常自分のやっている方法よりはるかに丁寧にやることに驚いた。今後は、自分も丁寧にやりたい。
- 事故例などを話し合う中で、安全管理の重要性を感じました。
- 今回の研修では安全かつ丁寧にやる方法を教えてもらい、大変参考になった。しかし、学校授業で同程度の丁寧さを実現するのは、様々な制限があるので難しいかもしれない。
廃液処理
- 廃液処理用のタンクが今までなかったが、今回の研修でもらえたので助かりました。今後活用します。
理科支援員
- 理科支援員制度は非常に助かる。
- 理科支援員の勤務頻度は、現状は週1回だが、常勤となって毎日きてほしい。
- 学校の規模に応じて、勤務回数を変えてほしい。児童数が多い学校には、週に2回~3回位きてほしい。
*お茶の水女子大サイエンス&エデュケーションセンターが、北区の理科支援員養成講座を実施していることもあり、本研修の内容とは関係がない理科支援員への感想も挙げられた。
その他
- 新しい機器(電子秤)の紹介が非常に有意義だった。便利な道具をまた教えてほしい。
電気の研修のアンケート結果
参加者約20名の内、13名の方からアンケートを回答いただきました。7割以上の参加者が、研修のそれぞれの内容に対し"よくわかった"か"大体わかった"と答えています(アンケート回答者は13人)。研修内容の中に、小学校理科では取り扱わない内容(*)や新指導要領で登場する内容が多く含まれていたことを考慮すると高い理解度が得られたと考えています。