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宮城県山元町、東日本大震災被災者へのボランティア活動(産業祭、マッサージ活動)

2012年11月25日更新

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(産業祭における手工芸品販売)

2012年11月23日~25日の3日間、「共に生きる」スタディグループの活動の一環として、宮城県山元町でのボランティアに派遣していただきました。内容は初日が「山元町ふれあい産業祭」での売り子のお手伝い、2日目3日目は山元町内の4つの仮設住宅でのフットマッサージ、ハンドマッサージ、そしてヘッドマッサージです。今回はマッサージと共に本学の職員である引地国際交流チームリーダーによる美空ひばりコンサートが同時開催という盛り沢山な内容でした。

産業祭で手伝わせてもらったのは仮設住宅に住むお母さん達がつくった手工芸品の売り子でした。全国各地から山元町を盛り上げようと様々な屋台が店を並べるなか、お母さん達も店を構えていました。「これを売るんだよ」と見せてもらった手工芸品のかわいいこと。山元町名産のいちごのアクリルたわし、援助でもらったしじみを使った根付け、カラフルなハート柄のミサンガ…どれも素敵な、立派な商品でした。いわく、晩ご飯を食べてから寝るまでに20個は作れるとのこと。一生懸命作ってきたという作品たちを買ってもらうのは、きちんとした経済活動。お母さん達が経済活動をする手伝いをさせてもらった、ということは私にとっても喜びです。たくさん売れたね?!と言うお母さんたちの嬉しそうな笑顔から元気を貰いました。

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(集会所におけるマッサージ活動)

マッサージは2日間午前と午後に別の仮設を訪問し、合計4か所の仮設の集会所で行いました。引地チームリーダーによる美空ひばり本人かと思わせる歌声をききながら、そして仮設住宅の方々にお子さんやお孫さんの話や若い頃の話などをしてもらいながら和やかな雰囲気の中で施術を受けていただきました。産業祭の日に自分が手伝った仮設にも行くことができたのですが、事前にADRAがマッサージ活動のために声をかけてくださっていた集会所にみんなで集まって手工芸品や石鹸などを作るということでした。「来るとみんないるからね、おしゃべりしながら作るのが楽しいよ」とお母さんたちが言うのが印象的で、自分の家を離れて暮らすという状況下にあっても、コミュニティの中で支えあうことができれば前向きになれるのだと感じたのを覚えています。もちろん、「孫も大学に入ってもう心配することはないと思っていたのに、自分がこんなことになるなんてねえ」とポツリ呟く方もいらっしゃいましたし、「買い物にいくのが一苦労」などいろいろな話がありました。しかし、前を向いている人もいることは、大きな希望です。これ以上悲しませることがないよう、手伝えることはなんでもしようと思いました。
最後になりますが、今回活動に必要なことを準備してくださったADRA JAPANの皆様、このような機会を提供してくださったお茶の水女子大学グローバル協力センター、マッサージの講習のために忙しい時間を縫って来ていただいたエステティックサロンの講師の先生、そして温かく迎えてくださった山元町の皆様には感謝でいっぱいです。仮設があり続ける限り、このようなボランティアは必要だと思います。被災地のことを忘れず、もう大丈夫!と言われるまで続けていこう、という思いを強くしました。

(文教育学部グローバル文化学環2年 岩田 明子)

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