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JICAインターンシップ報告(ベトナム)

2014年9月28日更新

JICAインターンシップ・プログラム(コンサルタント型)は、国際協力に関心を持つ大学生・大学院生が日本の開発コンサルタントが実施するJICA事業の現場で実務を体験し日本の国際協力と開発コンサルタントの業務についての理解を深めるプログラムです。文教育学部3年の加藤紗妃さんから2014年9月3日から28日までベトナムの首都ハノイの株式会社アルメックVPIでのインターン活動報告を寄稿していただきました。
JICAインターンシップは、2015年度も募集が予定されています。公募が開始したらグローバル協力センター「共に生きる」スタディグループのメーリングリストでお知らせします。

JICAインターンシップ(コンサルタント型)報告
インターンシップ開始時に立てた目標は、①開発コンサルタントについて理解を深めること、②専門分野外の方でも積極的にお話を聞き、視野を広げること、③専門分野での知識を深めること、の3つである。

受け入れ先であった株式会社アルメックVPIは国内外において主に街づくりや公共交通インフラにおける開発コンサルティングを行っている企業で、東京に本社があるほか、マニラ、ハノイ、ジャカルタ、ウランバートルにも支社を持つ。私が派遣されたハノイ支社では当時都市鉄道の建設や公共バスの交通改善プロジェクトなどを行っていた。開発コンサルタントの仕事内容については最初にブリーフィングがあり、概要を教えていただいた。また実際になにかイベントがあるときなどは同行させていただき、お手伝いをしながら実際にどのように仕事が進んでいくのか、どこと協力していくのかなどを理論だけではなく実際に見せていただけたため、理解が深まったと感じている。ハノイ市内バスの交通改善プロジェクトでは、想像していたよりも多くの日本のアクターが関わっていたことが驚きだった。1つのプロジェクトだけで完結ではなく、その次を見越し、現地の人のことを考えつつも日本の国益につながるようなプロジェクトの進め方を行うといった難しさとやりがいも感じた。また、建設中のノイバイ国際空港第二ターミナルへの視察にも同行させていただいた。日本のODAの現場を見るのが初めてだったため、見るものも聞くことも新鮮であった。日本人同士でも様々なアクターの代表者が集まって仕事をしているため、それぞれの立場や考えがある中で協力して建設を進めており、それを間近で見て取れたのはとても興味深かった。

インターン中は会社の方について回るだけではなく、自分でテーマを決めて自分で調査をし、ベトナム・ハノイについて見識を深めてほしいという会社の方針に従い、「ベトナムにおける少数民族との共存意識の調査」というテーマを設定し、調査をすすめた。

また、このインターンシップ中には自分の将来のキャリアを考える上でとても貴重なお話を伺うことがたくさんできた。WHOの職員の方やJPOで働いている方、ODAにおいて専門調査をしている方、国際NGOで活躍されている方、現地に滞在している日本企業の方、現地の大学教授、若くして自分でNGOを立ち上げハノイ近郊の少数民族や女性の地位向上のために活動されているベトナム人女性など、国籍を問わずいろいろな分野の優秀な方々に貴重なお話をうかがうことができた。これらは会社の方がせっかくだからと面談の機会を作ってくださったり、自分で話を聞きたいと思った人に自分で連絡をとったり、会社の方のコネクションを使わせていただいた結果である。それらが新たな縁につながり、有意義なお話を伺うことができたことが自分の自信にもなり、すばらしい経験をさせていただいたと感じている。今後この縁を大事にしながら、自分のキャリアを考えていきたいと思えたインターンシップであった。

(文教育学部グローバル文化学環3年 加藤 紗妃)

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