センターについて センターの活動 SDGsの取組 刊行物 お問い合わせ・アクセス

ページの本文です。

学内公開セミナー「国際協力ボランティアからジェンダースペシャリストへ」報告

2015年1月13日更新

2015年1月13日、学生ボランティアとしてインドのマザーテレサの家で活動し、JICAボランティアとしてネパールの女性の人権関係NGOで紛争被害者支援プロジェクトに関わり、大学や内閣府国際平和協力本部事務局を経て現在は民間コンサルタント会社のジェンダー専門家として国際協力の現場で活躍されている与那嶺涼子氏にキャリアや仕事についてお話を伺うセミナーを実施しました。

photo1
(講師の与那嶺涼子氏)

「立場の自覚と行動の仕方」
今回、講師として来て下さった与那嶺涼子さんは沖縄出身であり、それが世界平和に対する意識を高めた。そのためにイギリスに留学し「開発学」や「ジェンダー」と出会ったのだという。そしてジェンダー学を修め大学教員や研究員として活躍する一方、JICAボランティアにも参加し、差別を受けているネパールの寡婦を支援したり、研修講師として日本のPKO派遣のジェンダー主流化に尽力なさっている。
今回のお話の中で、与那嶺さんが自らの置かれた立場をよく考えた上で、その立場でしか出来ないことを行ったり、その立場で最適な行動をとったりしていたことを感じ、この点に大変興味を持った。沖縄出身であるから世界平和のために役に立ちたい、という考え方。寡婦の支援やジェンダー主流化は女性だからこそ細やかな点まで出来た活動。このように、出身や性別という自らの置かれた立場を自覚しその上で為すべきことを見極めたのでまた活動の実施においても、若い女性ということで周囲の男性から軽んじられることもあったそうだ。海外での活動においては、彼女は外部から訪れた人間である。そのためジェンダー的に間違っていると思えるものでも「文化」は認め、現地の中でも意識の近い人の協力をあおいだ。このように自らの立場、周囲の状況を鑑みた上で効果的な方法を実施することで成果を上げてきたのだろう、と思われる。このようなことは、これから私が何かを行う際にも常に重要であろう。自らが行うべきことは何か、そのために最適な方法はどんなものか、常に意識しておきたいと思う。

(文教育学部人文科学科1年 杉山 佳奈子)

  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加