センターについて センターの活動 SDGsの取組 刊行物 お問い合わせ・アクセス

ページの本文です。

大学間連携イベント「国際協力のための対話型ファシリテーション」参加報告

2015年7月4日更新

2015年7月4日、大学間連携イベント「国際協力のための対話型ファシリテーション」が8大学から26名の学生が参加して実施されました。認定NPO法人ムラのミライ共同代表の中田豊一氏にお越しいただき、国際協力現場において住民の本当のニーズを引き出す対話術について講演していただきました。具体的な事例やグループワークを通して実践的な手法を教えていただき、新たな気づきを多く得られた、まさに目からウロコの講演でした。

前半は主に、国際支援に対する疑問を抱き続けていた頃の葛藤と、その心の靄を晴らした「対話型ファシリテーション」との出会い、そして後半は具体的な例を交えそのスキルについて詳しく説明をしていただきました。長年国際協力活動に携わりながら、本当に必要な支援ができているのかという疑問を抱き続けていた中田代表が出会ったのがこの「対話型ファシリテーション」でした。すなわち、住民から村の問題を探るとき、一般化された質問ではなく、「事実質問」を繰り返すことで、少しずつ本質に迫っていくという対話術です。「なぜ」や「どのように」など、「~だと思う」につながる質問は単なる思い込みを誘発してしまいがちです。しかし、経験や知識を尋ねそれを繋ぐことで、それまでのプロセスが明らかになり、具体的な課題や原因まで掘り下げていくことができるのです。この対話術を説明していただいたのち、二人一組でペアになり、お互いの持ち物について、「これは何ですか」という質問から事実質問を繰り返し、相手の過去の行為をつなげていく練習をしました。頭ではわかっていてもつい思い込み質問を繰り返してしまい、その難しさを実感しました。

今回の講演を通して、物の聞き方ひとつで辿り着ける結果が全く異なることを知り、課題の発見・解決には欠かせないスキルを学ぶことができました。なかなか身につけるまでは時間がかかりそうですが、日々の日常生活でも活用していきたいと思います。

(文教育学部人文科学科1年 高田 実穂)

  • photo1講師の中田豊一氏
  • photo2二人一組で対話(事実質問)の練習
  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加