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野々山基金アフガニスタン研修評価会・閉講式の開催

2016年1月28日更新

2016年1月28日、野々山基金によって実施されたアフガニスタン女性教員・学生のための短期研修が終了を迎えるに当たり、お茶の水女子大学本館で評価会と閉講式が執り行われました。今年度は、1月19日~28日まで、カブール大学の女性教員・学生2人を招聘し、理系分野の研修を実施しました。研修テーマは「生物学と化学の先進技術」で、森義仁教授(基幹研究院・自然科学系 理学部化学科教授)の指導の下で、研修生はマイクロ波応用技術に関する講義を受け実験を行ったほか、環境に関する調査・分析を行う民間企業の訪問などを行いました。また、由良敬教授(基幹研究院・自然科学系 理学部生物学科教授)も、ゲノムとタンパク質の基礎、タンパク質と病気の関係などについて指導を行いました。

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由良教授による授業の様子

評価会では、研修生2人が各自取り上げたテーマについての発表を行い、指導教員及び来賓が講評を行いました。研修生の1人が、「マイクロ波技術」と題して、マイクロ波の発見の歴史、化学分野におけるマイクロ波技術の浸透と応用、製品化の具体的な事例などについての発表を行いました。続いて、もう1人の研修生は、「光と偏光」と題して、光の特性や、研修中に行った実験の結果について説明しました。これを受けて、森教授をはじめ来賓の方々から、今回の研修が今後の研究と実践につながるよう期待が寄せられました。

閉講式では、北林グローバル協力センター長と研修生による挨拶の後、研修生に修了証書が授与されました。式典には、サイード・ムハンマド・アミーン・ファティミ駐日アフガニスタン大使をはじめ、藤枝修子お茶の水女子大学名誉教授、和田淳元お茶の水女子大学小学校教諭、中道貞子元奈良女子大学附属中等教育学校教諭ら、アフガニスタン女子教育支援に長く尽力してこられた先生方が来賓としてご出席くださいました。ファティミ駐日アフガニスタン大使からは、国の安定のためには人材育成への投資が重要であり、今回のような研修はアフガニスタンの将来のために非常に有意義であるとのお言葉がありました。

人材育成プログラムを地道に実施していくことは、未だ多くの困難を抱えているアフガニスタンの発展を支えるために重要です。今回の研修は、よい環境で教育研究をする機会が限られているアフガニスタンの女性教員・学生にとって、専門分野での知識の向上や、日本を訪れて異文化を知ることができる貴重な機会となっています。グローバル協力センターは、来年度以降も継続的にアフガニスタン女性教員・学生の研修や、学校・大学への図書の寄贈を実施していく予定です。

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