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大学間連携イベント「国際協力ボランティアを知ろう」実施報告(その2)

2016年2月13日更新

NPO法人コーヒータイム
コーヒータイムは、障がい者の方々が毎日集まることのできる所があったり、喫茶店を開いてお金を稼げたりするといいだろうという考えから福島県双葉郡浪江町で小規模作業所として2006年に誕生しました。現在は、就労継続支援B型事業所※1として作業・生活訓練を通して障がい者の社会復帰・社会参加を促進する事業を行っています。
2011年3月11日の東日本大震災と原子力発電所事故によって浪江町全体が避難指示区域となったため、原発から13キロメートルの場所にあったコーヒータイムの拠点も二本松市に移転しました。元の拠点のあった場所は、現在も帰還困難地域として立ち入りが制限されています。職員や利用者の方々も、いくつかの避難所を転々とした後に仮設住宅や見做し仮設(借り上げの民間のアパート)に入居して生活しているとのことです。何人かの職員と利用者は福島県外に引っ越してしまったそうです。
二本松市民交流センター内のカフェでは、喫茶店の営業と福島県内で生産された工芸品やお土産品の委託販売を行っています。金色地区に借り上げた作業所では、十数名の利用者のみなさんが活動していました。私たちが訪問したときには軸に色とりどりの「さおり織」の糸を巻き付けた「つながりのボールペン」の仕上げ・袋詰めと、浪江焼きそば用のソースの箱詰め作業を行っていました。他にも福島県の12の事業所が協力して生産・販売する「ぽるぼろん」というお菓子を入れる箱折り作業なども行っているとのことです。

理事長の橋本由利子さんは、浪江町保健所のボランティア養成講座に参加したことがきっかけで団体の設立・運営に携わることになったそうで、現在はご家族と離れて二本松市内に単身赴任中とのことです。喫茶店や作業所で働く精神障がいを持つ利用者の方々に対して偏見を抱いている人が多く、精神障がい者は心優しい正直な人たちなのだということを発信していくのが理事長の考えだそうです。
今回の訪問では、自立に向けて真剣に仕事に取り組む利用者の方々とそれを支える職員のみなさんの笑顔に元気をもらいました。

※1 障害者総合支援法(旧 障害者自立支援法)に基づく就労継続支援のための施設。一般企業等への就職が困難であり雇用契約に基づく就労が困難である方に対して就労機会の提供、生産活動機会の提供、その他の就労に必要な知識および能力の向上のために必要な訓練およびその他の必要な支援を行う。
(参考:  厚生労働省ホームページ

  • photo1つながりのボールペン
  • photo2コーヒータイムの皆さんと
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