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学内公開講座「NPOの現場を知る」シリーズ報告

2018年6月25日更新

2018年6月、全学共通科目「NPO入門」及びリベラルアーツ科目「NPOインターンシップ実習」の一環として、NPOの現場で実際に働く方をゲストスピーカーとしてお招きし、各々の取り組みの現状や課題についてお話をうかがう学内公開講座「NPOの現場を知る」シリーズ(全3回)を開催しました。

第1回「NPO法人「えこお」とともに」

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NPO法人えこおの成り立ちについて
お話する平岩事務局長

2018年6月11日(月曜日)、NPO法人えこおの平岩扶巳代事務局長をお招きして、地域とNPOをテーマにお話しいただきました。平岩事務局長は、文京区において街づくりや青少年育成を推進するNPO法人えこおを地域の仲間とともに立ち上げ、地域社会における様々な社会的課題の解決に取り組まれています。こうしたご経歴から、法人発足に至る経緯、NPOの可能性や課題、そして、NPOの将来などついて詳しくお話いただきました。
平岩事務局長からは、NPO法人発足に至るまでの経緯と取り組みについて、具体的なエピソードを交えたお話がありました。PTA活動を通じて、町会や地域社会との繋がりが生まれ、活動をするうちに地域社会の様々な問題に気が付き、自主的な取り組みの必要性を感じたそうです。そうした時、声を上げられないマイノリティの存在を知り、また同じ思いの人たちとの出会いや心ある人からのアドバイスもあり、法人格取得の必要性を認識し、法人化を決意したとのことでした。法人化後は、任意団体とは違う責任の重さを痛感したり、財政基盤の確立や会員の拡大の難しさを知ったりしながら、運営の難しさを日々感じているとのことでした。最後に、人と人との出会いの中で人生が切り開かれてきたこと、多様性を認めながらいろいろな人たちと共に生きていく姿勢の重要性について学生に向けてお話くださいました。

右矢印 NPO法人えこお

第2回「市民社会とSDGs:貧困のない持続可能な世界を目指して」

第2回セミナー「市民社会とSDGs」は、グローバル協力センター主催2018年度第1回「持続可能な開発目標(SDGs)セミナー」との共催で実施されました。実施報告はこちらをご覧ください。

右矢印 第1回SDGsセミナー「市民社会とSDGs:貧困のない持続可能な世界を目指して」実施報告

第3回「NGOによる途上国における教育支援」

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シャンティ国際ボランティア会の活動について
説明する山本事務局次長

2018年6月25日(月曜日)、公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)の山本英里事務局次長兼アフガニスタン事務所長をお招きして、NGOによる途上国における教育支援をテーマにお話しいただきました。山本事務局次長には、ご自身のタイ、アフガニスタン、パキスタン、ミャンマー、カンボジア、ネパールなどで教育支援に携わったご経験から現場での活動、並びに、教育支援におけるNGOの役割と課題についてお話いただきました。
山本事務局長からは、冒頭、近現代の主な国際動向とSVAの歩みについてご説明があり、援助の潮流が変遷してきたことが紹介されました。その上で、現在、アフガニスタン、ネパール、ラオス、タイ、カンボジア、ミャンマーなどで行われているSVAの現場の活動について、具体的に事業の実例を挙げながら説明がありました。SVAの活動は、公教育の現場となる学校の建設やそれに携わる教員向け研修などの他に、図書館の整備、防災教育、絵本出版などの学校外教育、および、仮設校舎建設などの緊急支援まで、海外で幅広く教育支援活動を展開しているとのことでした。特に、子どもが子どもらしくのびのびと成長できることを目標として、本の出版や図書館活動を重視している様子が視聴覚資料などで説明されました。最後に、紛争地ではNGO関係者が標的になるなど「市民社会スペースの狭溢化」が課題となっていることや、被支援国政府がNGOの活動の重要性に理解を示しつつも、締め付けを強化する事例もあることについてお話があり、国際協力NGOが現場で抱える最新の課題と今後の展望についてもお話くださいました。

右矢印 公益社団法人シャンティ国際ボランティア会

全ての学内公開講座で、参加学生からNPOの現場の活動を理解する上で勉強になったとの反響がありました。

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