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「2021年度第1回ブータン連続セミナー」実施報告

2021年7月1日更新

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画面1:昔の映像を探る

2021年6月26日、グローバル協力センターと日本ブータン研究所が共催する「2021年度第1回ブータン連続セミナー」がオンラインで開催されました。ブータンの首都ティンプーの街並みや文化、人々の暮らしを映像作品『世界ふれあい街歩き―ティンプー ブータン―』(NHK、2011年)を通して学んでいくとともに、コメンテーターの山本けいこさん(『ブータン 雷龍王国への扉』・『ブータンの染と織』著者)より、映像に出てくる場面のポイントや実際の様子について解説いただきました。

ティンプーは標高2,400m、人口約10万人のブータン最大の都市です。ブータンでは多くの人々が仏教を信仰していて、学校での朝礼の際のお祈りや街中の建物のデザインなどにその影響が見られます。それが顕著に表れている例として、マニ車という仏具があります。マニ車は円筒状をしており、時計回りに回すことで経を読むことと同じ功徳があるとされています。そのマニ車は様々な種類があり、街の至る所におかれているものや水力で回転するもの、携帯できるサイズのものやソーラーマニ車などがあり、ブータンの人々にとって身近なものとなっています。

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画面2:ティンプー中心部

また、街中には民族衣装であるゴ、キラを着ている人が多くいます。ゴは男性用民族衣装で日本の着物のような形をしています。帯を締める際に少し上半身部分をたるませることでおなかの部分に空間をつくり、そこをバッグ代わりに教科書やパソコンなどを入れて持ち歩いています。キラは女性用民族衣装で、インドのサリーのように一枚の布を体に巻きつけています。ブータンでは、国が公の場での民族衣装着用を義務付けていることもあり、学生や公務員をはじめ多くの人が着用して生活しています。

そして私が一番驚いたことは、ブータンには信号機がなく、お巡りさんが交通整備をしているということです。これまでブータンには車が少なかったことからその制度でも問題はなかったそうですが、最近では車の数が増え交通渋滞が起きているようなので、これからその問題にどう取り組んでいくのか注目したいと思います。

決して先進国ではないが幸せの国と言われているブータン。本セミナーでは、ティンプーの街並みを通してブータンという国の様子を知ることが出来ました。しかし今回見た映像作品は2011年のものだったので、コロナ禍の今はどのような様子であるのかについても興味が湧きました。

(理学部物理学科1年 高鍋 美涼)

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