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第18回SDGsセミナー「グローバル課題を市民のチカラで解決する―NGOだからできること」実施報告

2022年2月4日更新

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講師の木内真理子氏

2022年1月17日、第18回SDGsセミナー「グローバル課題を市民のチカラで解決する―NGOだからできること」では、世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)理事・事務局長の木内真理子氏をお迎えし、NGOとしてグローバル課題の解決に向かって、どのような国際協力の活動をしているかについて、お話を伺いました。

まず、NGOとはどのような組織であるか、具体的にどのような活動を行っているかの説明をしていただきました。新型コロナウイルスの影響について、感染拡大の1次的影響だけでなく、休校やロックダウンによる女子学生や女性へのDV増加、早期妊娠の増、出産後の復学が難しく、十分な教育が受けられない状況や所得減少による貧困の連鎖などの2次的影響も大きく、NGOでの支援も感染防止とともに2次的影響を防ぐことに重点が置かれ、その悪影響からいかに次世代の子どもを守るべきかが重要であると学びました。

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セミナーの様子

また、以前行われたエボラ出血熱の感染をどう防ぐかについてのお話では、現地の人々に科学的説明をするのみだけでは効果が薄く、昔からの習慣や宗教など、その土地の特徴を理解したうえで、どう伝えるかを考える必要があるという点に、国際協力の難しさや、その在り方は国や地域によって変えていくことが重要だと実感しました。そして現地の人々には、ただ出された指示に従うだけでなく、彼ら自身が自立し、行動変容をしてもらうことが大事で、そのためには一度きりではなく、現地での活動を地道に何度も行うことによって人々に定着し、根本的解決につながるとお話されていた点に、国際協力の本質があるように思えました。

最後に、NGOの強みや課題について説明していただきました。日本における課題として、個人の寄付者率が低いこと、政府のNGOに対する資金拠出額が低い原因の一つが、国民の社会的認知度が低いからではないかということも指摘されていたのが印象的でした。この課題から、日本の国際協力の教育の遅れを感じ、初等教育の段階からNGOなどの活動を知り、国際協力を実践するような機会の推進も必要ではないかと考えました。

(文教育学部言語文化学科2年 林 希枝)

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