センターについて センターの活動 SDGsの取組 刊行物 お問い合わせ・アクセス

ページの本文です。

令和5年度日本・韓国青年親善交流事業に参加して

2024年3月1日更新

日本の内閣府と韓国の女性家族部が共同して主催する日本・韓国青年親善交流事業の第34期日本青年代表として、2023年7月から2024年2月の8ヶ月間にわたり活動しました。本事業は10月に予定されている15日間の韓国派遣プログラムを中心に、事前研修、自主研修、派遣事業、帰国後研修、報告会で構成されており、日本代表青年25名と団長団5名の計30名で活動を行います。事業終了後の現在は各団員が「事後活動」に注力し、派遣事業で学んだ知見や新たな目標に向けてそれぞれの道を進んでいるところです。

photo1
写真1:韓服体験
私は赤いチマ(スカート)を選びました。

さて、本事業のメインプログラムである韓国派遣期間中は、韓国の8都市(ソウル、漣川(ヨンチョン)、原州(ウォンジュ)、奉北(ポンファ)、安東(アンドン)、浦項(ポハン)、慶州(キョンジュ)、城南(ソンナム))を訪問しながら、韓国青年との交流、文化体験や美術館、博物館、さらには現地の日本大使館や政府機関を表敬訪問し、派遣活動を行いました。実際に現地を訪れてみると、日本で受け取っている韓国文化はサブカル要素が中心で、韓国を象徴する文化であるとはいえども表面的な情報に過ぎないのだと実感しました。例えば、韓服(한복)という韓国の伝統的な衣装について、私が最初に知ったきっかけはK-popアイドルのコンテンツを通してであり、韓服そのものも白を基調とした淡い色が多く見受けられ、華美というよりも単調なイメージを持っていました。それ故に、旧正月や結婚式など重要な行事の際に着用するものとばかり思っていましたが、実際に韓国を訪問すると、若い世代から外国人まで誰でも気軽に韓服を体験でき、広く一般に浸透している文化であると感じました。また、韓服のデザインや色も様々で、自分の好きなスタイルにカスタマイズできる点にも特徴があります。日本の着物文化と比較しつつ、韓国の伝統文化と現代文化が自然に融合している様子に触れた経験でした。(写真1)

photo2
写真2:韓国青年とのディスカッション
日韓の少子化について議論しました。

また、派遣期間中は韓国側の青年代表団との交流はもちろん、各都市を巡る中でも青年達との交流が多く設けられていました。お互いの国に対する興味関心や普段の生活について対話を深め、さらには日韓が共通して抱える社会問題まで議論をすることで、これからの社会を担う一若者としての自覚が芽生えました。(写真2)さらに、事業で出会った韓国青年達とは現在も連絡を取り合っており、お互いの国を行き来する際には必ず再会することができています。事業を越えて友好関係を築けたことで、日韓交流の架け橋を担う第一歩になったのではないかと思います。

最後に、日本青年代表として事業に参加できた経験は、韓国への関心を越えて「グローバルに活躍できる女性」を確かに見据える重要な契機となりました。今後も事後活動を通して派遣事業の意義を広め、日韓交流を活性化させる一翼を担えるよう精進してゆきたいです。

(文教育学部人文科学科比較歴史学コース3年 安藤 承子)

  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加