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2025年10月20日更新
グローバル協力センターでは、(1)南アジアに位置するブータン王国を巡る諸相に触れること、(2)それらから開発政策や国・地域の在りかたを考えることを目的とした地域研究型セミナーを2021年度から2024年度にかけて60回開催しました。2025年度版では、ブータンを扱った国内外の新旧映像作品を取り上げ、映像作品の紹介と視聴、発表者(コメンテーター)からの解説、質疑応答という流れで全15回実施する予定です。
2025年10月17日(金曜日)にオンラインにて、2025年度第9回ブータン連続セミナーが開催されました。第9回(通算69回目)となる今回は、ブータンの民主化・選挙事情を扱いました。ブータンは2008年に王制から立憲君主制に移行しこれまで5年毎に選挙が行われてきました。解説・コメントパートではその移行プロセス、選挙制度、これまでの下院議員選挙結果等に関して細かく確認しました。参加者からは、仏教関係者の政治的影響力、国会で使用される言語、メディアによる選挙報道の中立性、汚職、東西格差の実情等に関する質問が寄せられました。
当日は40名ほどの参加がありました。参加者からは、「ブータンの国会議員の構成や各政党の内容が分かりやすく理解できました。」「その国の人たち、組織が選挙と民主主義を軸に制作したドキュメンタリーなのが面白かった。十分理解できていないかもしれませんが、このような客観的な視点でのドキュメンタリーができることは、王様から導入されたものとはいえ、民主主義が根付いてきているのではないかと思いました。」 「ブータンの東部と西部で、支持政党がかなりはっきりと分かれるということに驚いた。」「日本と同じようにブータンでも選挙戦にSNSを活用したり、それが問題になったりするのだということが、新鮮な驚きでした。」などのコメントが寄せられました。