センターについて センターの活動 SDGsの取組 刊行物 お問い合わせ・アクセス

ページの本文です。

令和7年度海外調査支援を受けた本学大学院生が調査結果を学内外のシンポジウムで発表しました

2026年7月3日更新

令和7年度グローバル協力センター「途上国開発・国際協力分野海外調査支援」を受けた臼杵ふたばさん(大学院人間文化創成科学研究科ジェンダー社会科学専攻)が、第70回国連女性の地位委員会(CSW70)での調査結果をもとに、2026年5月30日に開催された「2026年度生活社会科学研究シンポジウム」および2026年6月6日に開催された「国連とジェンダー2026」において調査報告を行いました。

共通事項 本調査は、第70回国連女性の地位委員会(以下、「CSW70」という。)に市民社会組織(Civil Society Organization,以下、「CSO」という。)の一員として参加し、国際社会において女性・ジェンダー問題に対する「司法へのアクセス」がどのような課題として認識されているかについて理解を深め、整理することを目的したものである。
学内発表
5月30日(土)
「国連女性の地位委員会の議論と日本政府・市民社会の成果」
本調査について、5月30日、お茶の水女子大学生活科学部人間生活学科生活社会科学講座の教員・卒業生・在学生を中心に組織された生活社会科学研究会のシンポジウムにおいて調査報告を行なった。本調査は国際社会に目を向けるものであったが、シンポジウムのテーマである「現代日本におけるジェンダー」に合わせて、CSW70における日本政府と日本から参加したCSOの動向を報告した。日本政府の発言は、これまでのジェンダー平等に向けて取り組んだ成果や国際協力の実績について議場で発言していた。一方でCSOは、現行の制度運用上の課題や周縁化された当事者の問題に着目し、それらを具体的なケースとともに報告した。言い換えれば、国内の「司法へのアクセス」における限界について提言していたわけである。したがって、CSOは政府をモニターする役割を担っていると捉えることができる。 現在、日本のジェンダーギャップ指数は非常に低い状況にあり、制度的に平等を目指しているものの、実態として結果の平等が伴っていないことは明らかだ。CSWはCSOが積極的に参加できる場であり、調査者のような学生でも政府関係者と意見を交わし、ジェンダー政策における重要なアクターと接することのできる貴重な機会だと感じている。そのため、政府もCSOも互いにこのCSWという場を活用しながらジェンダー平等を目指す社会に向けて、今後に向けた取り組みがなされることを期待する。
学外発表
6月6日(土)
「CSW70参加報告」
本調査について、6月6日、国際女性の地位協会主催のシンポジウム「国連とジェンダー2026―NGOが動かす、NGOが変える―」において、CSW70の参加報告を行なった。 国際女性の地位協会は、女性差別撤廃条約の研究と普及を通じて、女性の地位向上を図るNGO団体で、1998年、国連経済社会理事会の協議資格を得ている。調査者は当協会の会員であり、CSW70に参加するにあたり当協会より国連本部構内への入場するためのグラウンドパスを取得した。 シンポジウム当日は、シンポジウムのテーマである「NGO」の視点から、CSW70の参加者の特徴と日本のNGOを含むCSOの活躍について報告を行なった。CSW70で議論された優先テーマは「司法へのアクセス」であり、CSOからの参加者の中には法曹、法学者、法に関するNGO、サバイバーの支援団体等の参加が目立った。また、国連が採択したジェンダーに関わる条約として「女性差別撤廃条約」があるが、この条約の普及を目指す国外のNGOや、女性差別撤廃委員会の委員の参加も見られた。 報告では日本から参加したCSOの取り組みの中身も紹介した。日本からの参加としては、現行の法制度から周縁化された沖縄女性、性的マイノリティなどの視点から具体的な事例を用いてアドボカシーを実施したNGOがあり、これらは国内の「司法へのアクセス」の限界や課題を示す一例と言える。このような事例からもCSW70の多様な参加者は各々の現場経験からジェンダーと「司法へのアクセス」に関する課題を可視化・提示するという重要な役割を担っていることが示された。
  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加