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サイエンス・リーダーズ・キャンプ【受講者による発表コンテンツ】

2016年9月8日更新

 

中学校名人先生による授業形式教材

青木 紳江 (あおき のぶえ)
北杜市立長坂中学校(山梨県)

【物体の運動のようすをデジタル化】
物体の運動を動画撮影後、「GOM player」他、種々のフリー画像処理ソフトで連続静止画に変換。編集画像をグラフ化するなど、デジタル時代ならではのアイデアが光る
石川 一樹 (いしかわ かずき)
東久留米市立南中学校(東京都)

【発泡ボード(パネル)を用いた、
酸化銀の分解実験の説明】
発泡ボード(パネル)1枚による自作の“多機能紙芝居”で、ガスバーナーの使い方や水上置換、酸化銀の分解など、さまざまな化学実験を解説できる教材を紹介。手作り紙芝居がこれほど魅力的とは驚き!
稲葉 敏泰 (いなば としひろ)
さいたま市立大砂土中学校(埼玉県)

【金星の見え方について】
ハンディカムとTVモニターを利用する方法と、発泡球による金星モデルを用いた方法を提案。金星の動きに伴う見え方の変化を、生徒が自身の目で確認できる実験となっている。
岩川 浩照 (いわかわ ひろてる)
川崎市立平間中学校(神奈川県)

【理解を深める教材・教具】
紫いも粉を加えたホットケーキで、炭酸水素ナトリウムの加熱分解による、酸・アルカリの呈色反応を観察。学校での学習知識を日常生活で目にするものに置き換えて、生徒の実感UP。
太田 浩生 (おおた ひろき)
宇多津町立宇多津中学校(香川県綾歌郡)

【ブタの肺胞の観察
および肺胞モデル制作】
肺と肺胞のイメージギャップ、教科書の肺胞模式図の強烈なイメージは、肺本来の姿を見誤らせかねない。ブタの肺を切り開き、空気を送り込み、肺がふくらむのを目にすることで、肺の本当の姿がしっかり脳に焼き付けられる。
狩谷 秀一 (かりや しゅういち)
茨城県小美玉市立美野里中学校(茨城県)

【おもりの衝突実験器】
位置エネルギーを調べるために運動エネルギーに変換するための市販の衝突実験器は、高価なのが難点。多くの生徒が実験に取り組めるよう、安価で性能十分な、オリジナリティあふれる自作装置と授業形式は一見の価値アリ。
北田 健 (きただ けん)
東京都練馬区立八坂中学校(東京都)

【チオ硫酸ナトリウムを用いた、
火成岩の組織と成因を関連付ける教材】
東京都理科教育研究会平成19年度研究員共同研究・開発教材「マグマグ」。チオ硫酸ナトリウム5水和物の過冷却実験を通じ、火成岩の組織(結晶サイズ)の違いがマグマの冷却速度によることを生徒が導き出せる、秀逸な教材。
吉楽 高夫 (きちらく たかお)
新潟県立燕中等教育学校(新潟県)

【手作りスピーカー
および エレキギター】
さまざまなものをスピーカーにしたあとマイクに“逆変化”させたり、簡易エレキギターを工作・演奏してみせたりすることで、電流が磁場から受ける力と電磁誘導の、表裏一体関係を楽しく実感できる。
後藤 幹 (ごとう みき)
私立自由の森学園(埼玉県)

【豚足の骨格標本から考える】
ヒトと同じ哺乳類であるブタ(イノシシ)の、足の骨格に注目。共通点と相違点を発見させることで、進化における「適応」と、ヒトという動物の立場を考えられる教材。“おいしい”豚足で進化と環境も語れる!
鈴木 元 (すずき げん)
町田市立鶴川中学校(東京都)

【運動とエネルギーに関する
電子黒板用デジタルコンテンツ】
結果の処理に苦手意識を持つ生徒が多い、運動とエネルギーの実験を、電子黒板で視覚的に手順を追って解説する教材。実際に計算をして解を求めることよりも、概念をイメージできる工夫は、電子黒板ならでは!
馬場 純一 (ばば じゅんいち)
江東区立第三亀戸中学校(東京都)

【トランプで空気の圧力を体感しよう】
大気圧はあらゆる向きに同じ大きさではたらくことを、「くっつくもの」という先入観のある吸盤ではなく、“たねもしかけもない”トランプカードを用いた実験で、体感+意外性で生徒の興味をひきだす!
樋口 麻衣 (ひぐち まい)
関西学院中学部(兵庫県)

【発泡スチロール球の
分子模型作りとその利用】
物質を原子/分子レベルで考えられると、物理化学現象の理解がすすむ。だが原子や分子は肉眼では観察できない。材料や作業を工夫した分子模型を作りで、原子や分子のイメージ化を助け、生徒の自発学習も促せる。
本崎 弥 (もとざき わたる)
石川県立金沢錦丘中学校(石川県)

【金星の見え方についてのモデル観察】
実際の観察が困難な天体の単元では、モデルやシミュレーションが理解度を左右する。金星にみたてたプラスティックボールと実物投影機で、宇宙空間に自分の視点を持てるモデルは納得度が違う!
物部 長秀 (もののべ ながひで)
大仙市立大曲中学校(秋田県)

【火山灰の降灰の様子の観察】
マグマにくらべて存在感が薄い火山灰。はなから地面に溜まっているのではなく、「降ってくる」ことを実感してほしい。
秋田大学教育文化学部林信太郎教授考案の装置は、実際の降灰を非常によく再現。灰には砕いた焼麩が最適!
山内 智永 (やまうち ともなが)
おおい町立大飯中学校(福井県)

【電力について考えよう】
さまざまな家電の消費電力を考える。ドライヤーの使用モード、電気ポットの使い方、テーブルタップの危険性、新旧電球の機能性を、ワットチェッカーでとにかく測る!すると「省エネ」の本質をきっちり理解できる!
 


 
 

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高校名人先生による授業形式教材

市原 光太郎 (いちはら こうたろう)
横浜市立
横浜サイエンスフロンティア高校(神奈川県)

【剛体の重心と回転モーメント】
“面”天秤を「つりあわせる」実験によって、「重心」、「作用線上の力の移動」、「力」と「力のモーメント」の違いの理解をめざす授業。面天秤“紙玩具工作”はだれもがおもわず夢中に。
今井 和彦 (いまい かずひこ)
総合教育センター研修部(栃木県)

【過マンガン酸カリウム-
過酸化水素電池】
「電池」の導入となる、透析チューブ等を利用した自作装置による演示実験。化学電池と酸化・還元の原理への理解を深め、極での反応観察から電子の動きを実感できることをねらう。力作の装置に、みな注目!
岩田 拓朗 (いわた たくろう)
岐阜県立岐山高等学校(岐阜県)

【実物を教材とした、
生徒の興味・関心を高める授業の展開】
自然体験が少ないと、生命現象も“書かれていること”としてしか捉えられない。“生きた”ゾウリムシ、ボルボックス、ヒドラの観察を通じ、単細胞生物と多細胞生物の違いを実感・定着させる。体験こそ理科の醍醐味!
岡 武志 (おか たけし)
三重県立伊勢高等学校(三重県)

【盲班の面積測定・
脳の視覚処理について】
網膜の構造上存在する盲班に結像しても、本来は見えない。盲班の面積や形の測定実験を通して、視覚情報が脳で処理されていることを実感させる。ただし「盲班プリント」で、実験方法を発想するのは生徒!
加藤 正宏 (かとう まさひろ)
京都府立桃山高等学校(京都府)

【How Doe
Chemical Reaction Occur?】
英語による化学反応の進行には“条件”があることを、分子模型で生徒に発見・実感させるための理論授業。科学英語に積極的に親しめるだけでなく、言葉に注意することで正確な理解も促せる、野心的な提案。
澤田 行弘 (さわだ ゆきひろ)
学校法人千葉武陽学園
西武台千葉高等学校(千葉県)

【光の「足し算」をやってみよう】
波の「重ね合わせの原理」はシンプルだが、光の「足し算」の実証実験や解析は困難。それを特別なソフトではなく、表計算ソフト・エクセルで「仮想的に」体感できるようにして克服をねらう、画期的な授業。
林 新 (はやし あらた)
飯山北高等学校(長野県)

【身近な生物(シロアリ)の
不思議な世界】
害虫の代表・シロアリは、植物枯死体を分解する重要な存在であり、熱帯で繁栄を誇る、優れたモデル生物である。「シロアリの行動を支配するもの」と「木材食」をテーマとした実験で、総合科学的生物学が実感できる。
原田 直樹 (はらだ なおき)
静岡県立静岡城北高等学校(静岡県)

【空気のみかけの分子量測定】
注射器の筒内に一定体積の真空をつくりだすと、空気の浮力によって軽くなる。「空気の浮力=押しのけられた空気の重量」の関係から空気の見かけの分子量が求められる。精密だがだれもができる(!)実験提案。
福田 有希子 (ふくた ゆきこ)
富山県立滑川高等学校(富山県)

【こねないパン】
生命活動に必須のエネルギー源、ATPを供給する「呼吸」を、実験室での実験ではなく、生活の中の科学という視点を重視し、パン作りにおける酵母の発酵を通して学ぶ。“こねない”手軽な製パン方法がポイント。
前島 勢津 (まえしま せつ)
群馬県立富岡実業高等学校(群馬県)

【資源の再利用~
発泡スチロールの処理とリサイクル】
石油を原料とする発泡スチロールの再利用法のひとつとして、アセトンによる体積減少と繊維化を体験する。また燃焼実験を行い、自治体ごとの回収方法の違いとその理由を考える。環境の時代を象徴する授業提案。
松浦 進一 (まつうら しんいち)
宮城県立石巻高等学校(宮城県)

【マイクロスケール化による化学実験】
マイクロスケール実験は、試薬や廃棄物の少量化や安全性向上が期待できるだけでなく、僻地や災害地でも実験授業が行える可能性を秘める。細胞培養で使う12ウェルプレートでの実験は、驚きの迫力!
山本 英男 (やまもと ひでお)
埼玉県立熊谷西高校(埼玉県)

【合成高分子で夜光バッジを作る】
ポリウレタン樹脂と蓄光剤で夜光バッジを作り、「ウレタン結合」と、電子の「励起」原理を学べる授業。実験結果を、知識としてだけでなく、バッジというおみやげで持ち帰れるのが生徒に大好評!

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教員研修コンテンツ

キャンプ3日目夜から4日目にかけて、次代の理科名人先生を育成するために、あらためて6つのグループにわかれて、教員研修のためのプログラム(授業案など)開発を行いました。て、開発されるコンテンツの発展性を期待して、あえて中学校・高校両方の教員が含まれ、かつ専門とする科目が偏らない(科目横断的)となるようにグループ分けをしました。

※メンバー名は敬称を略しています

【グループA:
パンとホットケーキの比較】
福田有希子先生の「こねないパン」に、岩川浩照先生の紫いも粉を酸・アルカリ呈色反応実験を組み合わせ、発展させた。生地のスポンジ化に要する二酸化炭素の発生原因として、呼吸と炭酸水素ナトリウムの加熱分解では、科学的意味が根本的に違うことを理解できる内容となっている。
【グループB:
やってはいけないこと】
実験上の危険は、教員であっても経験することは当然ながらまれである。しかしそれでは指導者として、本当の危険を伝えたり、防いだりすることができないのではないかという問題意識から現場でよく知られている代表的な危険な実験をあえて行い、映像集を作成、解説を行った。
【グループC:
ゾウリムシの運動速度解析】
ゾウリムシの動きをパソコンで画像処理し、その動作速度を解析する、生物分野と物理分野を融合コンテンツの開発をめざした。画像処理や解析方法は、青木紳江先生の開発した方法を採用し、ゾウリムシの泳ぐ速度を算出した。理科の横のつながりを意識できる内容となっている。
【グループD:
空気のみかけの
分子量測定・改良版】
原田直樹先生「空気のみかけの分子量測定」を改良した。オリジナル案より大きな100mlシリンジを使用することで、シリンジ内の空間を広げるだけでなく、縮めることによる浮力の変化も観察・測定することができるようになった。装置は、特殊な工具を必要とせずに30分程度で作成できる。
【グループE:
マイクロスケール実験の追及】
松浦進一先生の発表で使用されたセルプレートの発展性を追求した。北田健先生が紹介した教材『まぐまぐ』との融合では、セルプレート内部が非常に滑らかで清潔なため、結晶の成長を安定的に、結晶化条件を集約的に観察でき、セルプレートの利点が存分に活かされる内容となった。
【グループF:
中学校・高校をつなぐ
波動の視覚化】
澤田行弘先生が開発した波動合成ソフト(エクセルを活用)を発展させた。音波を横波のイラストイメージでとらえる誤りの払しょくや、地震波の縦波・横波の本質的な違いや合成された地震波の複雑性の理解などに、ソフトによる視覚化がいかに有効であるかが示された。

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教材コンテンツの出店展示会

教材コンテンツを、実際に手に取り、発表者とひざ詰めでディスカッションする、ブース形式の出店展示会を行いました。参加者29名全員が、10名(中学校5名+高校5名)ずつ、30分3交代で発表し、熱く語り合いました。
教材コンテンツの出店展示会
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