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国際シンポジウム「グローバリゼーションのもとでの多文化共生とリーダーシップ」開催報告

2024年12月25日更新

本シンポジウムでは、まずチューリッヒ大学のヘレナ・ホフ博士が「ハイテクスタートアップにおけるジェンダーダイナミクス」というテーマで講演しました。ホフ博士は、東京で活動する外国人起業家へのインタビュー調査に基づいて、外国人女性起業家が直面する「三重の不利」(女性、移民、外国人)について分析しました。特に、性別役割や家族構造がビジネスに与える影響を具体例で説明しました。次に、インディアナ大学のヒラリー・J・ホルブロー博士が「エリート日本企業における(不可視の)不平等」をテーマに発表しました。ホルブロー博士は、ジェンダーが移民の出身地以上に不平等の主因であると指摘し、女性が職場で直面する具体的な課題を明らかにしました。この講演は、企業が多様性を促進する必要性を認識する契機となりました。最後に、早稲田大学のファーラー・グラシア先生が日本の移民政策の現状と、移民が社会経済に果たす重要な役割について分析しました。特に、地方自治体や地域社会が主導する多文化共生の先進的な取り組みを紹介し、国家としての包括的な移民政策の必要性を強調しました。本シンポジウムは、多文化共生とリーダーシップの発展に関する課題に取り組むための実践的な視点を提供し、参加者にとって貴重な学びと交流の場となりました。

  • シンポジウム様子

文責:張 潔 (グローバルリーダーシップ研究所 特任講師)

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