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自分の才能がとことん活かせる状態をキープしていたい

2017年5月17日更新

唐澤理恵さん
唐澤 理恵さん
株式会社パーソナルデザイン 社長 被服学科卒業。株式会社ノエビアに営業として入社後、営業企画・新規事業などの企画を担当。最年少で同社初の女性取締役就任。退任後、サブリネット株式会社設立。07年株式会社パーソナルデザインに社名変更。

学生時代は人脈づくり

私はちょっとかわったお茶大生だったかもしれません。ほとんど授業にも行かず、ずっとオートバイで旅をしていました。 そのため、よく社会人の方とお付き合いしていました。初対面でも、常に「オープンマインド」。どうぞいくらでも入ってきてくださいと心を広げることで、現在まで続く深い縁を作る出会いに多く巡り合えました。

自分を活かせる場を求める

具体的な将来のビジョンはありませんでしたが、大きな企業にいては、どうしても歯車のような組織の一部品になる気がして、とにかく新しい企業を求めていました。その基準として男女の初任給が同じところだけを選んで就職面接を受けました。ですから実は、化粧品会社は一社しか受けていません。結果的にノエビアに入ったのは縁としかいいようがありませんね。

男性とは異なる仕事観

男の人はポジションに相応の仕事をしろ、つまり時間をかけて働けと言います。私は結果を出せば良いという感覚だったので、仕事が終わればチャッチャと帰ります。私自身が、ライオンの子どもを崖から突き落とす勢いで教育されました。それが自分にとってはよかったので、人にもそういう風にしてしまいます。でもその後大きな失敗を経験して、やはりみんながそうではないという気づきにつながっていきました。

やりたい仕事をやるために

営業企画部に異動になると、下着を売る新事業をほぼ丸投げで任されました。その時は大学時代に培った人脈を使って、いろんな人に連絡をしましたね。助言をもとにストッキングの商品開発をしたら大成功。3年半の間に何度も結果を出しました。ところがある時ふと、本社で女性の部長は一人だけだと気付きました。営業で支店長を経験した人が大概部長になっていましたから、女性支店長の数が少ないということでもありました。そのころから、支店長をやらないと面白い仕事ができないのではと考えるようになりました。 念願叶って支店長に就任した後も、結果を残せたことで取締役に抜擢されます。若くして役員になれましたから、新しいことをどんどんやるのが私の役割だと意識して行動していました。役員を4年程務めると、この会社、今のままだともう売り上げが伸びないかもと感じ始めます。そこである新規企画を提案するも、なかなか採用されませんでした。それなら自分でやった方が早いかなと思い、独立しました。

女性がキャリアを積むには

結婚や子育ての経験をプラスにして、会社に反映できるキャリアの積み重ね方はとても良いと思います。よく「唐澤さんは自由だから良いわよね、私たちは結婚して子どもも育てて大変なんだから」と言われるけれど、年をとったらそれだけたくさんの家族がいるのだから、苦労ではありませんよ。だから、がんばって続けてください。必ず得るものがあります。無駄な努力はありません。もちろん、何かを続けるために辞めるという選択もあると思います。

スケジュールは毎日違う

私は根っからの自由人であり、旅人です。ですので、時間管理が結構難しいかもしれません。締切りものもギリギリになるまでやりませんから(笑)。ただ、割と集中力があると自覚しているので、細かく時間管理しない方が能力を発揮できます。一週間の中で二時間使って、一週間分のお料理をまとめて作ることもありますね。あとはもう何もしないでずっと仕事をしています。

相手の印象は右の顔で判断

人間の顔というものはカメレオンみたいなもので、環境によって変化します。誰でも顔の右側に、その人の生き様が表れるのです。それが実は職業経験に関係しているという独自の仮説をテーマに、現在所属している早稲田大学大学院アジア太平洋研究科の博士論文を書き上げているところです。 内面と外見は一本の軸で繋がれた二つの車輪のようなものです。バランス良く一緒に成長していくことによって、その人の魅力が出てきます。

ありのままの自分を活かす

みなさんは若いです。若さはそれだけで美しいので、下手に飾らないでください。 あの人みたいになりたいと言って、自分と全然違うものを求めるとやはり違和感があります。自分に対するセルフイメージを明確に持っている人はやっぱり美しいと思いますね。そのためには自分を客観的に見ることです。具体的には、就活の定番である自分洗い出しや、面接の練習をビデオで撮ってもらうなどの方法があります。

プライド、とことん持つか捨てる

常々感じているけれど、お茶大生は頭はいいけど妙なプライドがありますよね。それが邪魔をして、本来やれるはずの経験を逃してしまうのは勿体無いです。とことんプライドを持つか、捨てるかのどちらかにして、社会に出たらなんでも経験しましょう。 それから、男性をうまく使うのが苦手な人が多いと思います。どういうスタンスで周囲の男の人と接していくか、社会人になってからでいいので早めに確立しておきましょう。まずは、大学の中で井の中の蛙にならず、できるだけ社会人など学外の人と接することをおすすめします。

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