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自分のペースでやりたい

2017年5月17日更新

平林亮子
平林 亮子さん
公認会計士 お茶の水女子大学在学中公認会計士二次試験に合格。
98 年地理学科卒業。太田昭和監査法人(現新日本監査法人)に入所し、国内企業の監査に多数携わると同時に専門学校で教壇に立つ。
2000 年公認会計士三次試験合格後、独立。平林公認会計士事務所開設。コンサルティング、セミナー講師等をつとめる。「楽しく幸せに生きる」がモットー。
書籍や雑誌の執筆多数。

まず、公認会計士を目指したきっかけを教えてください

私の時代も、今の学生さんと同じように就職氷河期で、入学後すぐのセミナーで『就職はないものと思え。』と言われて、一年生の五月から専門学校に通い始めました。公認会計士を選んだ理由は、「仕事に直結する資格」、同時に「一度仕事をやめたとしても復活できる可能性がある」・・というように消去法で決まったんですよね(笑)。

大学時代はどうでしたか?

一、二年生のころは午前は学校、午後は専門学校という生活でした。学校と専門学校を並行して頑張れたし、大学の授業がとってもおもしろかった。

独立する際不安はなかったですか?

不安は全然なかったですね。というのも、こんなに長く(仕事が) 続くと思ってなかったんです。そのうち仕事無くなっちゃうんだろうって思っていて、それまでの間に結婚しよう! みたいな。どっちかというと、独立よりも結婚しなきゃっていう不安があったんですね。独立のきっかけは、「在宅」だったんです(笑)。今の事務所は銀座にあるけれど、会計士という仕事はほとんどが家でできる。クライエントさんと会うときは外出するけれど、調査、研究の調べ物は家でできるし、執筆なんかも外に出なくて十分できるんですね。

仕事でストレスがたまることはありますか?

あまりないですね。体調を壊して倒れたらそこで休めばいいかなってくらいほったらかしなんですよ。目標を立ててがつがつ仕事をするというより、一つひとつやっていくというやり方ですね。今日一日生きることが目標です。

結婚される際、仕事をやめようとは思いませんでしたか?

ずっとやめると思っていました。ただ、誰も『(仕事)どうするの?』と聞いてくれる人が誰もいなかったんですよ。みんな当然私が仕事を続けるものと思っていたらしくて、・・。独立に不安がなかったのも将来家庭に入ると考えていたからだったんですが。それでも、家事や主婦業を今楽しめています。きっと、自宅で仕事ができるというやり方が合っていたと思いますね。

お茶大生にアドバイスがあればぜひお願いします。

『将来を考えろ』とみんな言うけれど、あんまり考えすぎなくていいかもと思います。例えば、そんなに頑張って自分のやりたいこととか、行きたい会社を見つけなくてもいい。会社に入ってからいろんなものが見えてくるし、どうしたらいいんだろうと思ったら、悩んだまま生きて行っていいと思うんです。女性の人生って男性の人生より色んなことが起こるんですよ。予想不可能なことがたくさん起こるので、事前に色々決めておくのもナンセンスで、色んなことが起こるのが女性の人生。『~しなくちゃ』と思うのではなく、その時々に一番いいのは何かしら、くらいに考えておくのがいいんじゃないかしら。
夢を広げるのは全然いいと思いますが、それがうまくいかなかった時に慌てるのではなく、柔軟に考えを変えることも大切ですね。もっと肩の荷をおろして、リラックスしていけばいいと思います。ただ、今の女性『自分がある程度稼ぐ。』という気持ちは必要だと思います。『いざとなったら何とかして自分で稼げるわ。』という意思がこの時代には大切かなって。それがゆとりを生むことにもつながると思います。
また、色んな人が意見を言うけれど、自分のデータベースにしつつ、自分の気持ちを大事に、何でもやってみればいいと思います。

最後に、影響を受けた言葉はありますか?

自分の中で色んな物事を理解する時に使う大切な言葉があって、「損をしたと思うくらいがちょうどいい。」
友人から頂いた言葉なんです。例えば、社会の中でつい自分のしたことに対して見返りを期待しちゃうんですよね。自分だけの世界で考えると世の中割に合わないことばかりなんですよね。
そうではなく、何をするにも期待しすぎず、損をしたと思うくらいがよくて、自分の世界を全部と思うべきではないですね。

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