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新たな災害時に途切れない教育システムの開発と検証

―アクティブ・ラーニングを支える実習の早期再開をめざして―

これまでの災害時には、小・中学校の実習授業の再開が著しく遅れていました。本学による東日本大震災の調査・研究から、被災地の小・中学校においては、震災後おおよそ1ヶ月で座学授業は再開しましたが、理科や家庭科の観察・実験や実習は数ヶ月~1年以上も実施できていないことが判明しています。次に予想される災害では、実習授業の放棄が再現されてはなりません。そこで本事業では、以下の3要素に関して、平成28年度から6年間で実践的に研究・開発します。

連携:連携地域・組織を設定し、全国に教育セーフティ・ネットワークを張り巡らせる

パッケージ化:理科室などの特別教室やその備品なしでも実施できる教材教具を開発・パッケージ化し、連携組織の協力でその有効性を検証し改善する

データベース:これまでの災害および復興支援で得られたデータ・ノウハウや、本学が新たに収集・作成したデータを集約し、今後の災害に備える

本事業では、実習内容を新たに開発・実践することで、通常授業におけるアクティブ・ラーニングも支援できると考えています。また本事業期間中に新たに災害が発生した場合、開発したシステムを実践的に検証しつつ、実験・実習教育の復旧を支援します。

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