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理科実験支援事業
【平成21年度 小学4年 電気の授業報告】

理科好きの子供たちが増えることを願って 
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滝野川第四小学校4年 電気のはたらき(直列と並列) 90分×2クラス

 

事前打ち合わせでは、電気の直列並列の導入の授業を実施したいとのことでした。モーターや豆電球を使って直列並列の違いを知ったり、電気には向きがあることを体験したりする授業になりました。 授業の最初に、「モーター」から何が連想できるか、児童に尋ねてみました。積極的に手が挙がり、自動車、扇風機、おもちゃの車、などが次々と出されました。また、モーターは回転するものであるという意見もでました。

モーターへの関心が高まったところで、モーターを使った身の回りの道具を先生が紹介します。登場したのはドライヤー、電動ひげそり、携帯電話。各班で観察し、どこにモーターがあるかを探します。普段、道具を分解してみたことがない児童がほとんどのため、興奮しながらモーターを探していました。ちなみに、携帯電話に使われているモーターは、着信のバイブレーター(振動)として使われています。

 

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次は、モーター1つ、電池1つでモーターを回転させることに挑戦しました。3年生の時に学習した、豆電球と電池を思い出しながら、輪になるようにつなぐと、モーターがブーンと音を出し始めました。手でモーターの軸に触れると、確かに回転しています。輪になるつなぎ方を“回路”ということが先生から紹介されました。  先生から、次の課題がでました。「電池の向きを逆にしたら、モーターはどうなる?」。

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児童達の予想は「向きは変わらない」「逆に回る」「うごかなくなる」などにわかれました。全員予想をしたところで、実際にやってみると・・・モーターは逆に回りました。

 

続いて、豆電球と電子オルゴールも電池を逆向きに入れる実験をしました。豆電球は、逆向きにしても点きますが、電子オルゴールはなりません。この実験から、電気の流れには向きがあることがわかりました。電気の流れを“電流”ということが先生から紹介されました。

最後は、電池2個と豆電球を使った回路作りです。
課題は2つ。「電池1つの時より明るい回路を作る」と「電池1つの時と同じ明るさの回路を作る」。明るい回路作りは、半分以上の児童が成功していました。しかし、同じ明るさの回路は苦戦しました。20分ぐらい試行錯誤した後に、課題に成功した児童から、回路の発表がありました。そして、それぞれが“直列回路”を“並列回路”であることが先生から紹介されました。

発展実験として、並列回路の電池を1つ取ってしまう、という実験をしました。実は取っても、豆電球が点き続けるのですが、難しいのはその理由です。児童達は、必死で考えましたが苦戦しています。そんな中でも、自分なりの考えを発表できた児童たちが5人くらいいました。わからなくても、自分なりの考え(仮説)を持つことが、理科は大事なのですが、それがきちんとできるクラスなのは、担任の先生の日ごろの取り組みの表れだと思います。児童の発表の後に、大学の講師からその理由が説明されると、「あ~っ、わかった!」と元気な声があちらこちらから聞かれました。電気の導入としておこなった今回の授業、子供達は大いに興味を持った様子でした。

 

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