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理科実験支援事業
【平成21年度 小学6年 電気(発電)授業報告】

理科好きの子供たちが増えることを願って 
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電気(発電)12月24日 堀船小学校6年 90分×1クラス

 

平成23年度より「電気の発電と蓄電」が登場することにあわせて、「発電」の授業を行いました。授業の狙いは次の2つです。

 

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授業冒頭で、先生から「これから配る道具だけを使って、豆電球を光らせる」という課題が出されました。配られた道具は、光電池、モーター、電子オルゴール、豆電球、電池ボックス、ねじ、ガムテープ、みのむしクリップです。なぜか電池がありません。子どもの「先生、乾電池がないよ」の声に、「そう、乾電池を使わないで豆電球を光らせてほしいんだ」と先生が答えます。乾電池がないので、戸惑う子どもが多い中、光電池を使って豆電球を光らせようとする子どもたちもいました。やってみた結果は、、、 光りません

天気が悪いため、太陽の光が直接理科室には入らないのです。頼みの綱の光電池が駄目となると、子どもたちはお手上げの様子です。そこで、先生から「モーターとガムテープ」というヒントが出されます。ピンときた子どももいれば、「?」という表情の子どももいますが、それぞれ試行錯誤を始めました。あれこれ試したのですが、誰も豆電球を光らせることができません。

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そこで、先生が答えを発表し、やりかたを子どもたちに見せました。
「豆電球とモーターをつないで、モーターをガムテープの上で転がす」という方法です。子どもたちが各自でその方法をやってみると、豆電球が一瞬ピカッと光ります。多くの子供たちが、これにはビックリ!実験の後にまとめで、「モーターを早く回すと電気が作れる」ということを確認しました。

 

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しかし、ガムテープ+モーターの発電方法の欠点は、一瞬しか光らせることができないことです。そこで、その欠点を解消する道具が紹介されました。「手回し発電機」です。手回し発電機は、ハンドルを回すとモーターが高速回転します。つまり、「手回し発電機」は「モーターを早く回して電気が作る道具」なのです。

 

手回し発電機で、実際に電気が作れることを確認するために「4つの手回し発電機を使って、40Wの電球を点灯する」という課題がだされました。ただし、手回し発電機のつなぎ方や回転の方向については、先生からの指示がなく、子どもたちは自分たちで考えて答えを見つけなくてはいけません。苦戦する班が多い中、いくつかの班が、点灯に成功しました。先生からは助け舟として「点灯している班のやり方を見て真似していいよ」との許可が出ました。真似するためには、しっかりと観察する必要がありますので、この方法は子どもにとってよい勉強となります。どの班も、最終的には電球の点灯に成功しました。

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授業の最後は、私たちが普段使っている電気をどうやって作っているかについて考えました。太陽、風力、水力、火力、原子力などの発電方法が子どもたちから出てきました。先生が発電所での発電方法が模型や図を使って説明すると、子どもたちは納得した様子で聞いていました。

授業後の先生からの感想は「普段の授業では、一人一つの実験道具を与えることは難しい。今回の授業は、これだけの道具をそろえていただいたおかげで、子どもたちがしっかり電気のことを理解できたのでよかった。」とのことでした。

 

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