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理科実験支援事業
【平成21年度 小学6年 土壌生物授業報告】

 理科好きの子供たちが増えることを願って 
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生き物のくらしとかんきょう 9月18日 滝野川小学校6年
90分×3クラス

 

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単元「生き物のくらしとかんきょう」の授業として、土の中の小さな生き物を観察する授業を行いました。授業の目的は、土の中には、様々な種類の生き物がいることを、観察を通して学ぶことです。

授業は先生からの「土の中にはどんな生き物がいる?」という質問から始まります。即座に、ミミズ、アリ、ムカデ、ダンゴムシといった生き物の名前が子どもたちから返ってきました。先生は更に「何種類ぐらいの生き物がいる?」「学校のどこにいる?」といった質問を投げかけ、子どもの土の中の生き物への関心を高めていきます。

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その後、子どもたちは校庭に出て、生き物がいる土を採取しました。一番生き物が豊富にいたのは腐葉土です。上に覆いかぶさっている枯れ葉を取り除くと、ムシムシムシムシ虫だらけです!その土を取って、教室に戻ると、ツルグレン装置の登場です。ツルグレン装置は、白熱電球の光を土に当て、暑さと乾燥を嫌がって土から出てきた生き物を取りだす装置です。

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土が熱されるのを待つこと約10分、ダンゴ虫やアリなどの見慣れた生き物に混じって、肉眼では気がつかなかった小さな生き物たちがでてきました。小さくてよく見えないので、実体顕微鏡の出番です。覗いてみると、トビムシ、ダニ、ヨコエビなどが元気に動き回っています。生き物が好きな子は大喜びで、苦手な子はおっかなびっくり観察をしています。また、顕微鏡を使わなくても見ることができる大きな生き物の観察もしました。アリ、ハサミムシ、ムカデ、ヤスデ、ダンゴムシ、クモ等の生き物がいました。子どもたちは、新しい生き物を見つけるたびに、生き物の表にチェックをしていきます。これによって、何種類の生き物が土の中にいるかを数えることができるのです。

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30分以上の時間をかけてじっくり観察した後は、まとめに入ります。クラス全員で、見つけた生き物の数を数えたところ、その数は約20種類。最初に思っていたよりも、ずっと多くの生き物がいたことにビックリ。また、こうした生き物たちは、葉っぱや生き物の死骸を食べて分解して土に戻す役割をしていることも、先生から説明がありました。

今まで気に留めることのなかった土に、多くの生き物が住み、土を豊かにしてくれていることを知るきっかけとなる授業となりました。

 

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