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コンピテンシーとは何か

2022年6月13日更新

近年では世界的に、従来の学問中心の教育から、コンピテンシーの育成を重視したコンピテンシー・ベース教育への移行が見られています。コンピテンシーとは、多様な捉え方がなされていますが、概ね、社会的な場において実際的な成果を上げる資質を意味するものと言えます。具体的には、例えば、動機付け、自主性、協働性、コミュニケーション能力、創造性、問題解決能力などが含まれうるものとなります。

教育に影響を与えた代表的な動向としては、2003年にOECD(経済協力開発機構)から出された「コンピテンシーの定義と選択」プログラムの報告があります。ここでは、とくに重要なコンピテンシーをキー・コンピテンシーと呼び、それを「特定の状況の中で(技能や態度を含む)心理社会的な資源を引き出し、動員することにより複雑な需要に応じる能力」と総括しています。OECDは、このキー・コンピテンシーとして、3つのカテゴリー(道具の相互作用的利用、異質な集団での交流、自律的な行動)とそれに含まれる9つのコンピテンシーを提示しています。

本学では、従来から教養知と専門知からなる学芸知と、実践知のそれぞれを育成してきましたが、こうしたコンピテンシーに関する動向を踏まえ、コンピテンシーを、これらを結びつけて総合知に帰結させる機能を持つものとして捉えて、「課題を発見し知識やスキルを状況に応じて組み合わせるなどして、社会の場で成果をあげる包括的能力とその行動特性」としています。なお、総合知は、第6期科学技術・イノベーション基本計画(令和3年3月26日)では、基本的に理系知と文系知の総合を含意するのに対し、本学のものは、より広範な内容をカバーするものとなっています。

本学におけるコンピテンシーの位置づけ

コンピテンシーの位置づけ
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