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8月4日(火)多和田葉子氏 講演会報告

2015年9月15日更新

2015年8月4日、日独バイリンガル作家の多和田葉子氏を迎えて公開講演会「犬婿から白熊へ―本という不思議な動物―」を開催しました。〈グローバルリーダーシップ〉とは、グローバル企業など組織のトップに求められる資質と受け取られるのが通常ですが、今回の講演会は、そうした狭義の〈グローバルリーダーシップ〉にとらわれず、国際的な視野に立って活躍するということを、世界文学の先端を切り開く作家のキャリア形成を通して考える場として企画したものです。異色の企画に会場は満席となりました。ご講演では、子ども時代に読んだ絵本、原稿用紙やガリ版印刷機で作った手製の本、ドイツで初めて出版された二カ国語詩集など、〈本という不思議な動物〉との関わりから作家多和田葉子氏の歩みを、自作のご朗読を交えながらお話しいただきました。続くフロアとの対話でも、多和田氏の文学観や言語観から、女性の活躍や戦争責任をめぐる日独比較まで話題は多岐にわたり、非常に刺激的な会となりました。 

20150804多和田葉子氏講演会

ご参加くださった方々へのアンケートでは、「『グローバルリーダー』とは既成の価値観にとらわれることなく、広い世界への好奇心に正直に、自分の感覚をとぎすますこと」だと感じた、という本企画の意図を適切に受け止めてくださったご感想をはじめ、ありがたいご感想が多く寄せられました。

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