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2024年12月3日更新
「女性のキャリアと法制度」の公開授業兼IGLセミナーに、野村ホールディングス株式会社の園部晶子氏をお迎えしました。園部氏は一般職で入社後、伝統的性役割観が根強い風潮がある中、様々な試行錯誤や試練を乗り越え、D&I推進室、サステナビリティ推進室の初代室長として女性活躍やLGBTQ⁺対応、育児介護支援、働き方改革を担当し、多くの部下を抱える役職に就かれた過程についてお話しいただきました。出産育児の経験で、部下のモチベーションを如何に育てるかという意識が芽生え、タイムマネイジメントの能力を身に着けたと語ってくださいました。女性管理職のロールモデルが少ない中、女性管理職の数値目標を決める際、「女性が管理職になりたくないのではなく、今の男性と同じ働き方ができないということだ」や、女性の機会を広げることは「女性に下駄をはかせるのではなく、今まで男性がはいていた下駄を脱がせただけ」など、テンポよい語り口で社内を説得したエピソードを披露してくださいました。園部氏が入社した当初は、家庭的なアットホームな雰囲気だった日本企業が、今は人種や性別を含めたダイバーシティの広がるグローバル企業に変貌したとのこと。そうした時代の変化の波を「判断するときは、変化する方を選んできた」と力強く語ってくださった姿が印象的でした。参加者は大きな関心を寄せて聞き入り、様々な質問が飛び交って議論は大いに盛り上がり、「挑戦する姿勢に感銘を受けた」「素晴らしいロールモデルになった」などの感想が寄せられました。
文責:麻生奈央子(グローバルリーダーシップ研究所 特任講師)