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2024年12月3日更新
「女性のキャリアと法制度」の公開授業兼IGLセミナーの2回目は、日本テキサス・インスツルメンツ合同会社の井上惠理氏(NY州弁護士)をお迎えしました。井上氏は、高校1年生の時に単身で渡米なさり、ボーディングスクールに進学、アメリカで法科大学院・修士(国際政治学)課程を修了なさいました。日本に帰国後は国内化学メーカー、ドイツ系車部品メーカーを経て、現職です。アメリカの高校生活に始まって、大学、ロースクール、修士課程を通じて徹底的に読む力を養ったこと、また、ロースクール時代の夏休みを使ってチリに2か月滞在したことなどをお話しいただきました。学生時代から、国外の情報や世界を見ること、世界を知ることを大切にしているとお話しいただきました。最初から100%の完全を目指さず、周りとの関係性を築き、自分のやりたいことを適切に主張しながらチャレンジを続ける姿勢、常に世界の動向を見ながら、世界中にいる多様な国籍の同僚や上司とコンタクトを楽しんでいること、仲間からの感謝が動機づけにつながることなど、現場を知ることの大切さをお話しくださいました。年功序列の日本企業より、性別や国籍、年齢に関係なく「個人」をみるスタイルの米国系企業が自分に合っていること、中学生二人の母親としての育児経験は、部下を育てる管理職としての職責に似ていること、ライフ・ワーク・バランスを保つためのパートナーとの役割分担など多様な観点からお話しいただきました。参加した学生や教員から多くの質問が飛び交い、活発な議論に発展し、参加者からは「情熱にひきこまれた」「活気あふれていてかっこいい」「生き生きとした講演に魅了された」などの感想が寄せられ、実りある貴重な時間を過ごしました。
文責:麻生奈央子(グローバルリーダーシップ研究所 特任講師)