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2025年4月8日更新
本学では、女性研究者研究活動支援として、2009年度から子育て中の女性研究者に研究補助者を配置する支援事業を行っています。
2)研究室等における実験、現地調査等が不可欠な研究に従事している者。
当該年度の4月1日以降の支援対象者要件に合致する日から3月31日まで。
(ただし、途中で支援対象者要件に該当しなくなった場合は、翌月までとする。)
2024(令和6)年度 | 5名 |
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2023(令和5)年度 | 4名 |
2022(令和4)年度 | 2名 |
2021(令和3)年度 | 3名 |
2020(令和2)年度 | 5名 |
1)問題点の改善度合い
仕事(研究、教育、その他)や子育てにおける困難な事や問題となっていることを5つ程度挙げて、改善の度合いについて「改善できた」、「やや改善できた」、「改善できなかった」の3件法で回答を得た。
利用者の困難や問題のうち、「改善できた」項目として、補助者に会計処理などの事務的な作業を依頼したことで、出校時は研究や学生指導、授業準備等に時間を充てることができたこと、研究の文献収集や資料の入力などの細かい作業を手伝ってもらうことで、精神的なプレッシャーが軽減され、子どもの勉強指導の時間を削らずに済んだこと、研究の分析や資料の収集や入力を手伝ってもらったことで、追加教材の作成や学生の指導に使う時間を確保することができたことが挙げられた。なお、「やや改善できた」項目は、論文整理やホームページ更新、業績整理などを頼み業務が削減された、との回答があった。
2)目標の達成度合い
2024年度の目標を5つまで挙げて、達成の度合いについて「達成できた」、「やや達成できた」、「達成できなかった」の3件法で回答を得た。
「達成できた」項目のうち成果として挙げられたのは、海外での研究会を主催すること、アウトリーチ活動を積極的に行ったこと、講義や学外実習の対応、作業効率の向上、子どもの体調不良等によって急遽出校できなくなった場合に、学生等への必要な連絡、在宅ではできない書類の印刷や提出等の対応をしてもらったことであった。「やや達成できた」項目として、子どもの体調不良以外にも学外の仕事が増え以前よりも時間確保が難しいと感じる、関連分野の適切な補助者を見つけることが難しく、資料の収集や整理、入力等の作業しか依頼できず、目標であった研究領域の拡大はあまり達成できなかったとの回答があった。引き続き支援を強化していくことが求められる。
3)支援により得た効果
2024年度における本制度による支援によって、どのような効果が得られたか、自由記述で回答を得た。
5名の被支援者は、支援補助者の方の業務は滞りなく遂行されたと述べ、論文投稿の投稿規定のチェックや内容確認はじめ、論文執筆に必要な情報収集、実験のサポートなど、補助者のサポートが直接的・間接的に研究力の維持に多大なる影響を与えたとの声があった。補助者のおかげで事務作業に費やされる時間が減り、その時間を教育や研究、論文執筆に費やすことができ、肉体的にも精神的にも大変助けられたとも述べている。子育てにおいて女性の負担は大きいが、人的支援を行うことで負担を減らし、教育研究活動の質を高めることができるため、継続した支援が必要である。