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お茶大ポケット・ガーデン創生プロジェクト便り「ガーデン作りを通じてキャンパス再発見」

2026年1月22日更新

お茶大ポケット・ガーデン創生プロジェクト便り
「ガーデン作りを通じてキャンパス再発見」

2026年1月21日に大学の生活文化学講座「環境デザイン論」(担当:仙田考先生/田園調布学園大学准教授/本学非常勤講師)の最終発表会が行われました。学部生2~3年生対象の本講座では、講義だけでなく学内の環境作りを通じた学びの機会にも恵まれました。

「お茶大ポケット・ガーデン創生プロジェクト」のきっかけは、2024年度の「環境デザイン論」の授業で大学構内に子どもたちの遊び場を作ろうというデザイン課題が出されたことにさかのぼります。当時の履修生から「大学中庭にガーデンを作る」という案が出されたことをきっかけに、翌2025年度の授業で大学内にポケット・ガーデンを作るプロジェクトが始まりました。

SDGs推進研究所では、「2025年度研究助成」の一つに刑部育子先生(基幹研究院 人間科学系 教授)の「日本ならではの『食』の体験を通した持続可能性のための幼児教育研究(その②):『雑穀』から広がる食育実践とキャンパス緑化」を採択し、助成してまいりました。「キャンパス緑化」の取り組みはSDGsの次の項目に関わっています。

関連するSDGs
4.  質の高い教育をみんなに
11. 住み続けられるまちづくりを
15. 陸の豊かさも守ろう

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本プロジェクトでは学生は8つのグループに分かれ、学内に点在する8カ所のポケット・ガーデン作りに携わりました。各ガーデンは学生がグループ内で考案したコンセプト・植栽デザインに沿って作られています。

最終発表会では、学生による各ガーデンのコンセプトならびに植栽デザインについての説明の後、教室を出て学内のポケット・ガーデン巡りをしました。各ガーデンの前では、学生たちがこども園やナーサリーの子どもたちをお出迎えしてくれました。

学生の皆さんの豊かな発想から、学内に誕生したポケット・ガーデンをご紹介します。

①「三色の庭」
紫・白・緑の三色をコンセプトにした庭です。図書館前にあります。紫色として「紫陽花(アジサイ)」や「ムラサキシキブ」、白色として「ウインティー」や「葉牡丹」、緑色として「ヒューケラ」や「ストック」が植えられています。また、紫もただの一色ではなく、いろいろな種類の紫色が楽しめる工夫がなされています。

②「五感を育むガーデン」
五感、すなわち「視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚」の全てを楽しんでもらえる庭を目指して作られました。「ブルーベリー」や「ラズベリー」などが植えられ、発表会当日、子どもたちは植物を触る楽しさを体験できました。

③「物語の庭」
紫式部の『源氏物語』とシェイクスピアの『ハムレット』にちなんだ花々が植えられています。図書館そばのガーデンであることを考慮し、老若男女問わず、全世代に親しまれる庭を目指して作られました。こども園の子どもたちは以前からこの庭に咲く黒い花が気になっていたそうです。散策の際、その花が「ブラッククローバー」であることを大学生のお姉さん方から教えてもらうという一幕がありました。

④「子どもたちと猫のためのガーデン」
子どもたちと「お茶猫」のための庭です。学内に住み着いていて、時おり出没する猫がおり、「お茶猫」の愛称で親しまれています。「ワイルドストロベリー」や「キャットミント」が植えられています。特に「キャットミント」は、お茶猫がふらっと立ち寄れるように、猫に害のないものとして選ばれました。

⑤「クリスマスガーデン」
音羽館(学生寮)の前に、クリスマスを感じられるような庭を目指し作られました。中央にはクリスマスツリーによく似た「ゴールドライダー」を植え、その周りには「ガーデンシクラメン」や「ビオラ」など、冬の季節を彩る植物が配置されています。また、「イベリス」「アイリス」などこれから咲く品種も植えられています。

⑥「香りの庭」
香りが楽しめる庭を目指し、「クチナシ」「沈丁花(ジンチョウゲ)」「タイム」「レモンバーム」などが植えられています。また、季節ごとに彩りを楽しめるよう、開花時期をずらすという工夫がなされています。

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春の訪れを告げる沈丁花(左)とレモンバーム(右)

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大学体育館の裏手にある「香りの庭」。子どもたちのお散歩コースの一つ

⑦「小さな冒険者たちの秘密基地」
子どもたちが「アイビー」でできたトンネルをくぐり抜けたり、「パンジー」や「ビオラ」で色遊びができるように作られた庭です。つる植物のアイビーはまだ成長途中のため、トンネルをくぐり抜けるのはまだ難しいものの、今後子どもたちのお散歩途中の楽しみの一つとなることでしょう。

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子どもたちの新たな遊び場が誕生しました

⑧「坂で彩る四季」
四季折々に花が咲き、季節ごとに変化がある庭を目指しています。一年を通して花が絶えることがないよう、通年で咲く花を中央に据え、周りには開花時期の異なる花々が選ばれています。

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左側には秋冬咲く花、右側には春夏咲く花が植えられています

最終発表会当日はガーデン巡りのあと教室に戻り、プロジェクトに関わってくださった先生方からは次のご講評をいただきました。

  • キャンパスが明るくなり、子どもたちが喜んで学内を散策してくれるようになった。
  • 子どもたちは「お姉さんたち(=大学生)がつくってくれたお庭」と捉えている。お姉さんたちから「お花にさわっていいよ」と言われて、とても喜んでいた。
  • 以前は枯れそうだった植物を当日見て、「元気になってる!」と喜ぶ子どもたちの姿も見られた。
  • 図書館の周りは土がガチガチに硬くなっており、寂しそうな土地に見えていた。それが今回の授業を通じて「多様性」と「物語性」のある、魅力ある土地へと変化し、次の一歩が踏み出せた。これまでは日が当たらない土地と思って通り過ぎていた場所も、植物が植えられ、成長する姿を目の当たりにして、日が当たっていることに気づいた。木を植え、それが成長していくことで、空間が変わった。
  • 学内に彩りが添えられた。授業は本日で終わりであるが、植えた植物を気にかけながら、残りの大学生活を過ごしてもらえたらと思う。キャンパス外にも目を向けると、いろいろな植物がそれぞれ目的をもって植えられている。ぜひ植物のことを好きになってもらえたらと思う。
  • お茶大は昔から木々が多いが、花々が加わるとこんなに変わるのかという驚きがあった。
  • 日常のささいなところから、良いものに気がつく。同じように、小さな隙間を見つけ、それをどう活かすか、それがデザインのきっかけになる。

普段何気なく通り過ぎている場所が、「お茶大ポケット・ガーデン創生プロジェクト」を通じて、多様性と物語性のある、ささやかな憩いの場所へと変化し始めました。このたびの「環境デザイン論」最終発表会は、学生のみならず教職員にとりましてもキャンパス再発見の良い機会となりました。

今後、お茶大キャンパスはどのように変化していくでしょうか。SDGs推進研究所ではポケット・ガーデン創生プロジェクトの様子を適宜お届けしてまいります。

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