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2026年7月28日更新
近年、大学におけるLGBTQ当事者への対応が進む中、お茶の水女子大学でも2020年よりトランスジェンダー学生の受け入れが開始された。しかし、大学内にLGBTQセンターやアライ団体はまだ見当たらず、LGBTQ当事者における居場所の効果やアライを対象とした研究も少ない。そこで本研究では、第1に、大学内にLGBTQ当事者やアライの学生が集える安全な居場所作りを行うこと、第2に、居場所への参加とメンタルヘルスとの関連を検討すること、を目的とした実践的研究を行った。
研究方法としては、お茶の水女子大学内に「LGBTea+ lounge」を開設し、そこに参加した居場所参加群と参加していない対照群に質問紙調査を実施した。居場所は2023年6月下旬から10月下旬にかけて週に1回数時間開かれ、ハンドメイド体験、テーマトーク、ボードゲームなどの企画を行った。質問紙は居場所参加群には初回参加時、各回終了時、全イベント終了後に、対照群には3回行った。質問紙の構成は、主観的幸福感尺度、K6、被受容感・被拒絶感尺度等であった。
分析の結果、居場所参加の有無に関しては、各指標に差が見られなかった。一方、個人内推移についてParker's Tauを算出し検討したところ、参加回数を重ねるにつれて、被受容感得点で大きな変化、被拒絶感得点で適度な変化が見られた。
考察として、居場所では様々な企画を通して参加者同士の自然な交流が見られたこと、記述回答で人との関わりを示すカテゴリーが複数生成されたことから、この企画は安全な居場所としての役割を果たしていたと言える。運営においては、可能な範囲で参加者の意見を取り入れて常により良い居場所の在り方を模索していく姿勢、折に触れて活動の様子や当初の考えを振り返り軌道修正をしていくことが大切だと考えられた。
本研究の限界のひとつには、実施期間の短さ、広報の不足、居場所参加のモチベーションを持続させることが出来なかった可能性などから十分な回答数を集められなかったことが挙げられる。本研究は居場所への参加がメンタルヘルスの改善に寄与するという確固たる結果を得ることはできなかったが、お茶の水女子大学での居場所を求める声に焦点を当て、コミュニティ作りの必要性を再認識できたという点において、一定の価値がある結果を残せたと言えるのではないだろうか。本研究での実践は、今後お茶の水女子大学あるいは他の大学にて居場所を開設する機運が高まったときの参考になり得るだろう。
本研究が扱うLGBTQやアライに関する人権や安全のテーマは、SDGsの「3すべての人に健康と福祉を」、「5ジェンダー平等を実現しよう」、「10人や国の不平等をなくそう」に深く関連する。特に、お茶の水女子大学というコミュニティにおいて誰一人取り残さないという取り組み、すべての構成員が関わるSDGsの実践活動を推進するOCHA-SDGsの理念に合致するものである。なお、SDGs研究所学生委員会メンバーの有志が、実施補助スタッフとして企画運営に関わった。

2023年6月~10月に学内に掲示されたポスター


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令和6年度 第1回 SDGs研究助成・教育助成 成果報告会ポスター(PDF形式 760キロバイト)
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»令和6年度第1回SDGs研究助成・教育助成 成果報告会を開催しました
»石丸先生ゼミ生稲田真子さんのLGBTea+ loungeをOCHA-SDGs学生委員会が後援しました