ページの本文です。
2023年4月25日更新
本学では、女性研究者研究活動支援として、2009年度から子育て中の女性研究者に研究補助者を配置する支援事業を行っています。
2)研究室等における実験、現地調査等が不可欠な研究に従事している者。
当該年度の4月1日以降の支援対象者要件に合致する日から3月31日まで。
(ただし、途中で支援対象者要件に該当しなくなった場合は、翌月までとする。)
2022(令和4)年度 | 2名 |
---|---|
2021(令和3)年度 | 3名 |
2020(令和2)年度 | 5名 |
2019(令和1)年度 | 3名 |
2018(平成30)年度 | 3名 |
1)問題点の改善度合い
仕事(研究、教育、その他)や子育てにおける困難な事や問題となっていることを5つ程度挙げて、改善の度合いについて「改善できた」、「やや改善できた」、「改善できなかった」の3件法で回答を得た。
利用者の困難や問題のうち、「改善できた」ものとして、補助者に事務業務を依頼したことで、出校時は研究や学生指導、授業準備等に時間を充てることができたこと、子どもの急な体調不良の際も電話やメールで業務依頼等を行い、予定していた業務を進めることができたこと、補助者の支援により論文投稿や報告書作成時の書類作成を円滑に進めることが挙げられた。なお、「やや改善できた」項目は、研究計画や投稿論文執筆時に先行研究を調べ、整理すること、「改善できなかった」項目は、新たな研究テーマ・解析方法へ着手することであった。この理由として、9月まで育児休業期間であり、産前の状態を思い出すだけで精一杯であったためとの回答があった。
2)目標の達成度合い
2022年度の目標を5つまで挙げて、達成の度合いについて「達成できた」、「やや達成できた」、「達成できなかった」の3件法で回答を得た。
「達成できた」ことのうち成果として挙げられたのは、論文投稿に向けたデータ整理、論文投稿、子どもの生活変化への対応であった。「やや達成できた」項目として、外部資金の申請が挙げられ、その理由として、複数申請を計画していたものの、1件のみの申請となったとの回答があった。また、学生指導の時間の確保についても、0歳児は保育園でのお預かり時間が短く、十分には確保できなかったため、同様に「やや達成できた」と評された。いずれの被支援者も「達成できなかった」とする項目はなかった。
3)支援により得た効果
2022年度における本制度による支援によって、どのような効果が得られたか、自由記述で回答を得た。
両被支援者は、支援補助者の方の業務は滞りなく遂行されたと述べ、論文投稿の執筆要領のチェックやケアレスミスの確認、図表の作成補助、データ解析および考察を進めて取りまとめてもらうなど、補助者のサポートが直接的・間接的に研究力の維持に多大なる影響を与えたとの声があった。また、子どもの幼稚園入園や引っ越しなど、生活環境の変化のあった被支援者も、補助により研究ペースを崩すことなく、研究を進めることができた述べている。人的支援により研究活動の維持が保たれたが、環境の変化に伴う私生活と研究の両立には、長期的な、継続した支援が必要である。