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2024年7月25日更新
コロナウィルス感染症の世界的流行をきっかけに広がった、ICT技術を活用した在宅勤務の導入は、ワーク・ライフ・バランスを変化させ、仕事と家庭の境界をあいまいにしています。このような新しい働き方に合わせたワーク・ライフ・バランスについての理解は、日本の職場と家庭におけるジェンダー平等およびD&I実現の鍵となり得るでしょう。
本セミナーでは、オスロ・メトロポリタン大学のタニア・ノールべルグ博士をお迎えし、欧州で実施されている在宅勤務に関する研究プロジェクトについて伺います。
セミナー詳細 |
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日時 |
2024年8月7日(水曜日) 9時30分~10時30分 |
開催方式 |
オンライン(Zoomミーティング) |
研究報告 |
タニア・ノールベルグ(オスロ・メトロポリタン大学シニア・リサーチャー) |
対象 |
一般公開 (D&I、社会規範、テレワーク、ジェンダード・イノベーション、日本とノルウェーの国際比較に関心のある方 ) |
言語 | 英語・日本語(逐次通訳あり) |
参加申込 |
事前申込制(締切:セミナー終了時) |
主催 |
ジェンダード・イノベーション研究所 SIPプロジェクト「D&I社会実現のための学び方・働き方に関する実証研究」 お茶大-NTNUプロジェクト |
問合先 |
お茶の水女子大学SIP事業事務局 ocha-sip3 (at) cc.ocha.ac.jp |
「やってもダメ、やらなくてもダメ:在宅テレワークにおける仕事と子育てのジェンダー規範」
(Damned if you do, damned if you don’t : gendered ideals of work and parenthood when employees use ICTs to take work home)
世界中で、ICTを活用して家庭で仕事をする労働者が増えています。本セミナーでは、ノルウェーで実施した、働きながらケアの責任も担う、55人の専門職の方へのインタビュー調査の結果を報告します。調査では、仕事が家庭の領域に進入したとき、良い労働者であると同時に良い親であろうとする母親と父親が、どのような経験するのかを検証しました。在宅勤務の合理化、在宅勤務の際に、仕事の時間と家族の時間はどのように区別されているか、また、在宅勤務という新しい働き方によって揺らぐ、「仕事」の理想、「親であること」の理想について議論します。仕事と家庭の領域を横断するデジタル・コミュニケーションは、働く父親と母親が、理想的な働き方と、理想的な子育てを両立できる可能性を示しました。その一方で、仕事を家庭に持ち込むことで、仕事と家族の時間のあり方が変化することも明らかになってきています。新しいテクノロジーと働き方の変化により、仕事はますます家族の領域に進入し、特に、母親としての役割や責任の規範に影響を与えているのです。
タニア・ノールベルグ(オスロ・メトロポリタン大学)
オスロ・メトロポリタン大学労働研究所シニア・リサーチャー。専門分野は、従業員の権利(育児休暇、労働時間など)と管理職からの非公式な期待、組織における専門職の仕事、管理職、差別、ジェンダー平等、性別によるキャリアパスの違い、仕事のデジタル化、ワーク・ライフ・バランスなどの質的研究。進行中の研究のテーマは、専門職の労働時間、フレキシビリティとデジタルコネクティビティ。
» 20240807国際セミナーポスター(PDF形式 903キロバイト)
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