
女性支援室長 宮尾正樹教授よりメッセージ
<<宮尾正樹教授>>
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科学技術振興調整費「女性研究者支援モデル育成プログラム」として本学が取り組んでいるCOSMOS(女性研究者に適合した雇用環境モデルの構築)がいよいよ3年目、最終年度を迎えました。このホームページやこれまでCOSMOSが発行してきたパンフレット、報告書等に見られるように、さまざまな活動を行ってきました。
結婚や子育てのために研究を続けることを断念しなくてもすむようにしたい、子育て中も研究活動が低下することがないようにしたい、仕事と生活の調和をとりながら優れた研究成果を生み出したい、こうした願いを自分勝手な贅沢と切り捨てずに、どのような職場環境であれば、どのような支援があれば実現するのかを提案、検証するのがこのプログラムです。
本プログラムでは、研究教育支援、情報支援、意識啓発を3本の柱に挙げていますが、ここでは、コスモスという言葉が一輪の花を意味すると同時に宇宙も意味することにかこつけて、接写から望遠へというイメージで、対象のスパンを拡大しながら見てみましょう。まずはクローズアップ。子育て期の研究者に対する支援のあり方に焦点を定め、学内で5人のモデル研究者を公募して研究支援者をつけ、研究者本人や支援者にどのような効果が現れるかを検証する取り組みを行ってきました。支援の時期、量、内容についてのデータが着々と蓄積されています。
次に、ミドルショット。多様性を尊重しながら、個々のライフスタイルやライフステージに即したワーク・ライフ・バランスが追求できるような職場環境作りにも取り組んできました。退勤時間が来たら心置きなく仕事を終えて帰れるような風土作り、さまざまな工夫による業務の効率化、会議時間の勤務時間内への繰り上げ、短縮、など、これまで大学ではなかなか実現することのできなかった職場環境の改善も実を結びつつあります。
そしてロングショット。研究者や大学生・大学院生だけではなく、次の時代を担う世代が科学に夢を求められるように、中高校生向けのイベントや講座を開いてきました。また、日本の社会全体とりわけ教育研究機関が内外の優秀な人材を引きつけるような職場環境になるよう、本学の取り組みを学外に発信してきました。
最終年度となる今年は、これまでの取り組みの成果をまとめて社会に発信する準備と、このような取り組みが今後も学内外で引き継がれていくための提案作りのために、コスモス推進室を中心に全力で取り組んでいます。
菅本晶夫女性支援(前)室長よりメッセージ

ここでプロジェクト推進室を紹介しよう。推進室は情報バンクの構築及びプロジェクトを検証しモデルを構築する役割を担っており、藤枝修子特任教授と花野泰子特任講師をリーダーとして、アカデミック・アシスタントの戸張泰子、長島東子、曲尾雅子、葦沢玲子が活発に活動を行い、女性支援室の浪岡亮子が全面的に協力している。プロジェクトの円滑な推進に欠かせない執行部との調整は実施責任者の羽入佐和子副学長が当たり、広報渉外課と学術研究課の全面的協力をもとに、プロジェクトは順調に進行している。ご協力頂いているすべての方々に厚く感謝申し上げる。
女性支援室のURL
http://www.ocha.ac.jp/introduction/structure/women/index.html
いずみナーサリーのURL
http://www.ocha.ac.jp/izumi