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肝細胞及び唾液腺細胞における糖タンパク質糖鎖修飾へのエストロゲンの影響

2023年5月12日更新

研究概要
研究成果

研究概要

研究代表者(所属)

相川 京子(基幹研究院自然科学系)
研究分担者(所属)

山口 芳樹(東北医科薬科大学 薬学部)
グホ サビン サンドラ ステファニー (国際キリスト教大学 教養学部)

研究期間 2022年度
SDGs目標番号 3(保健:すべての人に健康と福祉を)
5(ジェンダー:ジェンダー平等を実現しよう)

研究内容

発症率に男女差がある、あるいは発症率が同程度であっても臨床的な経過に男女で違いが見られる病態があることの認識と理解が進み、臨床研究と基礎研究を両輪とした新たな研究分野:性 差医学が発展している。病態における男女差の原因解明は、より適切で有効な治療方針を提案するためにも重要であり、社会的意義の高い研究課題である。我が国においても、日本人を対象とした臨床研究における性別データ解析が多く行われるようになってきた。しかし、性差が生じる要因の生物学的な理解につながる分子レベルでの研究は遅れている。 
女性ホルモン・エストロゲンは女性生殖器の機能調節や乳房の発達に関与することが広く知られている。エストロゲンには3種類の受容体が見つかっており、核内受容体(ER)としてERαとERβが、Gタンパク質共役型受容体としてGPERがある。これらは乳腺や卵巣、子宮に限らず、全身の様々な組織の細胞で異なるレベルで発現されており、エストロゲンはより広範な臓器に作用している可能性がある。本研究では、エストロゲンにより血中や唾液中の糖タンパク質が受ける量的・質的な変化を検証するとともに、血栓症や口腔疾患においてみられる性差との関連を見出すことを目指す。

研究成果

研究成果の概要

肝臓及び唾液腺由来培養細胞を用いて、エストロゲン刺激による糖タンパク質の糖鎖構造変化をレクチンブロット法で検出した。その結果、ガラクトースやN-アセチルグルコサミンの付加に変化が見られたことから、エストロゲン刺激により、複数の糖転移酵素の発現が影響を受けた可能性が示された。

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