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【実施報告】英国・イースト・アングリア大学とのオンライン交流プログラムの実施（2023年6月6日）

2023年6月30日更新

6.6オンライン交流の様子

2023年6月6日(火曜日)18時半-20時、EDIプログラムでは、海外連携大学の1つである英国・イースト・アングリア大学（以下、「UEA」）とのオンライン交流を実施しました。オンライン交流では、前半ではUEAのLiliana Harding先生（Dr. Liliana Harding, Associate Professor in Economics and study abroad co-ordinator）による講義“Gender representation in economics- a comparative perspective ”、後半ではUEAとお茶の水女子大学などによる学生間交流が行われ、両大学の学生、他大学の学生、両大学の教員・スタッフなど約30名が参加しました。

Liliana Harding先生の講演では、まず大学教育や研究において、女性に焦点を当てた場合に見られる特徴として、他分野に比べ経済学を専攻する女性の割合が低いことが挙げられ、これを一つの課題と位置付けられました。また、女性は男性に比べ、実生活と学問との結びつきに着目する傾向が見られることも挙げられました。さらに、前者に付随し、社会科学分野全般、及び全ての学問においても、同じく女性の割合という観点から見られる特徴について触れられました。

Liliana Harding先生は、これらの課題・特徴を踏まえ、こうしたジェンダー間の不均衡を解消することによって、経済分野におけるよりインクルーシブな環境を実現することの重要性を示し、また人々のウェルビーイング全般の向上への貢献が期待できる、と結論付けられました。

講演では、関連する事項として、女性の労働環境にも焦点が当てられました。ここでは特に、家庭内の無償労働を担っている割合は女性の方が高いために、有償労働と相まって、全体的な仕事量は男性よりも多い、いわゆる‘double burden’の状態に置かれていることが指摘されました。

最後に、近年の新たな課題として、パンデミックの影響にも触れられ、先に述べた女性が置かれた状況が深化していることへの懸念を示されました。また、有償労働であっても、ケアワーカーは低賃金などの厳しい立場にあるとして、ケア労働全般に関するパンデミックの影響へも言及され、講演の締め括りとされました。

後半の学生交流会では、お茶の水女子大学生による司会により、主に自己紹介とそれぞれの大学紹介を行いました。

まず参加者同士で簡単な自己紹介を行い、和やかな雰囲気でお互いの理解を深めました。続いて、お茶の水女子大学とUEAの学生が各自の大学紹介を行いました。最後には、大学紹介をした2大学について気になることを学生同士が質問しました。

＜参加したお茶の水女子大生の感想＞

講演を通して、学術分野におけるジェンダー格差の是正によって、多様な観点、ニーズに基づき学問を応用することができるのだ、と実感しました。最後の質疑応答では、本学、UEA双方の学生から複数質問をすることができ、能動的に参加できていた感覚があり、とても充実した時間となりました。

その後の交流会に関しては、緊張していた面もありましたが、ホスト（お茶の水女子大学）側の意思疎通がこまめに取れていたこと、またUEAの学生さんも積極的に発言をしてくれたことで、和やかな雰囲気の中進めることができたように感じます。終了後、UEAの学生さんからお礼のメッセージを受け取り、楽しんでもらえたことが分かり嬉しかったです。

（文教育学部グローバル文化学環2年長尾璃子）

講演会に参加し、ジェンダー格差について経済学の観点から学べただけでなく、講演後、自身の拙い英語での質問に対し、Liliana先生が限られた時間の中で、丁寧に回答・解説をしてくださったことから、積極性の大切さを改めて実感出来ました。今回の経験が、関心を持ったことにはためらわず、積極的に聞こう、と考え方を改めるきっかけになったと思います。

交流会では、日本語を勉強中の学生が日本語で自己紹介をしてくれたことが強く印象に残っています。お互いの言語を用いて交流が出来たことで、物理的には遠く離れたオンラインの交流会ではありましたが、心理的な距離はぐっと縮まったと感じます。

また、今回の交流会は特にEDIプログラムの参加者が一体感をもって取り組めたと感じました。EDIのインクルージョンに繋がる感覚として今後も大切にしたいと思います。

（文教育学部人文科学科4年和田里佳子）

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